マーケティングオートメーションの活用事例

マーケティングオートメーション
海外ではすでに定着しているマーケティングオートメーションですが、日本でも最近話題に上ることが増えてきました。効率良いマーケティングを行うためには、コンテンツのパーソナリゼーションを行い、的確なターゲットにそのコンテンツを届けることが重要です。それにかかる手間暇をグッと減らしてくれるマーケティングオートメーションは、企業が早い段階で考慮すべき強力なツールです。
目次
マーケティングオートメーションとは
マーケティングオートメーションとは、マルチチャンネル化されたマーケティングを、ヒューマンエラーを最小限に抑えつつより効率よく行うために、ルーティーン部分を自動化するシステムです。
マーケティングオートメーションの魅力
マーケティングオートメーションの魅力は、消費者に適切なコンテンツを届けるのはもちろんですが、それをベストなタイミングで、ベストな方法を使って自動的に届けてくれることです。設定しておいたシナリオに沿って、より的確なパーソナリゼーションを自動的に行うことで、効率が良く効果の出やすいマーケティングへと繋がっていくのです。
マーケティングを効率よく的確に行う上で、コンテンツのパーソナリゼーションは欠かせません。例えば、いつもメルマガ登録者全員に、同じ内容のメールを送信していたとします。このメールは、ある登録者にとっては有意義な情報を含んでいたとしても、別の登録者にとっては、なんの意味のないもの=スパムというわけです。
こういった状況を避けるためには、登録者1人1人の興味関心、消費サイクルのどのステージにいるのかなど、さまざまな要素を考え、それに見合った適切なコンテンツの発信が必要となります。こういった発信を的確に素早く行う助けをしてくれるのが、マーケティングオートメーションなのです。
マーケティングオートメーション活用例
ここでは、マーケティングオートメーションの活用法には、一体どういったものがあるのか、活用例とその効果の解説をしてみたいと思います。
サイトエンゲージメント
消費者がウェブサイトを訪問した際に、サイトエンゲージメントを促すために、どの時点でどのような働きかけをするかをオートメーションします。(例:サイト到着後30秒後にメルマガ登録フォーム表示、ページの下まで達したら「おすすめコンテンツ」を表示など)
放置されたカートからのコンバージョン
消費者がネットショッピング中にカートに商品を入れたけれど、結局購入せずにそのまま放置……企業としては、とても残念な状況ですよね。こういった状況をトリガーとするオートメーションを取り入れると、購入を考えたけれど迷いをぬぐえない状況の消費者を、より高い確率でコンバージョンに繋げることが可能です。(例:カートに商品が残ったままサイトを去った人には、リマインドメールが送られるよう設定)
新商品や定期購入のプロモーション
過去に商品 Aを購入してくれた消費者がいたとしましょう。この度、商品Aの追加部品である商品Bの販売が開始されます。その際に、商品Aの購入者に商品Bのプロモーションをかけることをオートメーションすれば、すでにその商品に興味がある消費者をターゲットにするわけですから、コンバージョン率は必然的に上がります。これは、追加部品だけでなく、最新バージョンの発表や、定期購入などのプロモーションにも使用できます。
カスタマーサポートの強化
消費者の意見は、企業の成功にとって欠かせないものです。商品やサービスに関するアンケートを実施した際に、その結果毎に行う対応をオートメーションにすると、どうでしょう。商品に満足している消費者には感謝のメールやお礼のクーポンを送る。満足していない消費者には、その理由の解明、対策などの連絡を入れる。こういった、カスタマーサポートの面でもオートメーションを取り入れると、効率化を図ることが可能です。
消費者とのリ・エンゲージメント
以前は自社のウェブサイトを頻繁に訪れ、定期的に商品を購入していたのに、最近ご無沙汰の消費者。こういった人に再度興味をもってもらうためにも、オートメーションが有効です。(例:3ヶ月以上商品を購入していない顧客には、限定オフォーを送って、リ・エンゲージメントをはかる)
CRMとの連携
オートメーションはマーケティングだけでなく、他の部署との連携プレーにも役立ちます。現在無料サービスを受けている消費者の満足度が一定値まで上がった場合、リードが営業に自動的に回り、営業が有料サービスへの売り込みをかける。また、支払い確認のオートメーション化で、支払いを終えた消費者には自動メールの配信をし、未払いの消費者の情報が経理に回り、担当者が消費者に連絡をとるなどが考えられます。
しかし、オートメーションが全てではないことを忘れない
そんなに便利ならば、全てをオートメーションしてしまえば良いじゃないか……というわけではありません。マーケティングを支えるのは、消費者とのインタラクションである事実は変わらないからです。
消費者からの質問や疑問に、誠意を持って対応する。キャンペーンやプロモーションに関するデータを分析し、今後への参考にする。顧客のニーズに的確に答えられるようなシナリオ作りを行う。こういった部分はオートメーションではカバーしきれない(してはならない)項目です。
マーケティングオートメーションは、あくまでも効率化を助けるマーケティングツールの一部であり、マーケティングそのものではないという基本は、忘れないようにしましょう。
まとめ
いかがでしょうか。消費者それぞれにあったコンテンツの発信を行い、マーケティングの効率を上げるうえで非常に効果のあるマーエケティングオートメーション。どこにオートメーションを取り入れるべきかを考える上で、現在のマーケティングの仕組みや問題点を見つめ直す良いきっかけにもなるはずです。
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Photo Credit::alobos Life
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