ブログを活用してニッチなオウンドメディアを構築しよう!

オウンドメディア
最近、ブログを使って、自社のウェブサイトをメディア化(オウンドメディア化)する流れが続いている。かつては個人利用が中心だったブログが、現在は企業が自社メディア構築に使っているのだ。具体的にトレンドを見て行こう。
オウンドメディアに注目が集まっている
1990年代の終わりにブログが誕生してから15年以上がたち、ブログも成熟期に入りつつある。次々に新しいSNSが開発され、デジタルマーケティングの世界は急速に様変わりしている。
当初、ブログは個人による趣味的な記事や小規模事業主のビジネスユースが多かったが、近年はコンテンツ重視のトレンドから、企業がオウンドメディアとしてブログを活用する事例が増えている。日本でも、2013年末に実施した国内企業400社のアンケート調査(『宣伝会議』2014年2月号)によると、37.6%の企業がオウンドメディアに注目している。
実際、資金・人材のリソースで勝る企業がオウンドメディアに力を注ぎ始めており、これは、コンテンツの質の向上につながってきている。
読者を知り、関係を築こう!
では、Web上で際立つ質の高いブログとはどのようなものだろうか? プレーヤーの少ない時期には、それほど質が高くなくても読者を増やせたが、現段階では、細分化されたそれぞれの市場(ニッチ市場)で深い知識が求められている。
ここで重要なのは、自分が書きたいものではなく、読者が知りたい情報を記事にすることだ。そのためには、その市場のオーディエンスを知り、関係を築かなければならない。対話を通して、彼らの抱える問題が浮き彫りになるだろう。
また、コミュニケーションの方法も重要だ。読者をリアルの対人関係と同じように考えるべきだ。アンケートやブログのコメントだけを参考にするのではなく、友人のようにSNSなどで直接、ブログの感想を聞いてみるのもいいだろう。
オウンドメディア成功のコツとは?
オウンドメディア成功の要因としては、コンテンツの「質」に加えて、「継続性」も重要だ。では、どのくらいのペースで記事を投稿すればいいのだろうか? Orbit Mediaがブロガーを対象に実施した調査によれば、54%のブロガーが週に1回はブログを更新している。つまり、一歩抜きん出るためには、週に2~3回は更新が必要だろう。
実際、HubSpotの調査でも、読者を獲得するためのブログ更新頻度は週に2~3回が最適といった結果がある。この調査によれば、記事の投稿数を増やせば増やすほど、読者を獲得する割合も増えるが、記事の量産は、質の低下を招く可能性がある。
一般的なブロガーの記事制作時間が2時間以下であるのに対して、評価の高いブロガーは6時間かけている(Survey of 1000+ Bloggers: How to Be in the Top 5%)。このことからも、記事を量産するよりは、質の高いコンテンツを週に2~3回、最低でも週に1回投稿するのが得策だろう。
様々なコンテンツ形式に挑戦しよう
ブログの最適な文字数は英語で1500ワード(日本語では3000字強)との説があり、最近は長文のブログが好まれる傾向にある。ただ、長文テキストのみに頼っていては、アクセスを集めるのに限界がある。そこで、オリジナルビデオや、Podcastなどの異なるコンテンツフォーマットを追加しよう。
「2014 ソーシャルメディア・マーケティングインダストリーレポート(2014 Social Media Marketing Industry Report)」によれば、マーケターが今後重視するコンテンツとして、テキスト、画像はもちろんのこと、オリジナルビデオやPodcast、まとめ記事、オリジナルオーディオ、インフォグラフィックスなどが挙がっている。
まだ利用しているブログが少ないうちに、こういったコンテンツを増やしていくのも重要だ。特に動画は、YouTube、Vine、Instagramなど、用途に合わせてプラットフォームを選択できる。工夫次第では、コストをかけずに制作することも可能だ。凝ったものを作ろうとせず、パワーポイントやスライドなど、文字中心のコンテンツを流用する程度から始めよう。
まとめ
世界のベストブロガーの一人、ジェフ・ジャービストが「ニュースはコンテンツビジネスではなく、サービスだ」と述べている。これはブログにもあてはまらないだろうか? 「サービス」との意識をもって、オーディエンスの望む、次のようなコンテンツを提供しよう。
- まずオーディエンスを知ること。オーディエンスの抱える課題にピンポイントで情報を提供する。
- 継続的にコンテンツを提供する。質を重視し、週に2~3回投稿する。
- コンテンツの質を高めるために、テキストや画像以外のコンテンツを活用する。動画やPodcast、まとめ記事などがおすすめ。
オーディエンスの望むコンテンツを提供し続けることが、ベストブロガーへの道なのだ。
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