今、動画広告のあり方を見直さなければならない訳

コンテンツマーケティング

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Youtubeの動画視聴時に表示される動画広告。5秒たったら、即座にスキップボタンを押す方が多いのではないだろうか。

企業側としては、広告は見てもらえなければ意味がない。見てもらえないだけならまだしも、視聴者を苛立たせてしまい、かえって悪い印象を与えてしまう可能性もあるのだ。

70%の視聴者が動画広告をスキップするという今、そのあり方を見直さなければならないだろう。「見てもらえたらありがたい」広告から、「思わず見たくなる」広告へ変えていくのだ。ではどのように、それを実現していけばよいのだろうか?

なぜ広告をスキップするのか?

そもそもなぜ、動画広告をスキップするのか。それは多くの人が体験済みのように、「早く目当ての動画を見たいから」もしくは「そのブランドや商品に興味がないから」である。

早く目当ての動画を見たいのに、広告をスキップするまで少なくとも5秒も待たなくてはならないとなると、当然イライラする人も出てくる。

そして、「自分を待たせた」広告主に対して悪い印象を抱く。ブランドや商品に興味がない場合も同様である。

今のようにクリック1つで誰もが自分にとって必要な情報を探せる時代に、「自分に必要のない」情報を5秒でも見せられると、うんざりする人も出てきてしまうのだ。

30%の人は本当に広告を見ているのか?

「そんなことは百も承知だが、少なくとも30%の人はスキップしないで広告を見てくれるのだから、効果があるではないか」と考えるマーケターもいるだろう。

だが、そこに落とし穴がある。30%の人は「本当に」広告を見ているのだろうか。見ているとしても、ちゃんとメッセージは伝わっているのだろうか?

まず、広告が流れている間、画面を見ていない可能性がある。「興味がない」ために、パソコンの画面から目をそらし、携帯でSNSをチェックしている可能性だってある。

また、見ている人も、ただ単にスキップするのが面倒だったので、仕方なく見始め、「強制的に見せられている」という不快感を抱いているかもしれない。

結局、今の方法では、動画広告を視聴しているとされている30%に対しても、十分なマーケティング効果が期待できないのだ。

やはり、動画広告は根本的にそのあり方を見直さなければならないだろう。その変革に向けて、一体どんなポイントを考慮すべきなのだろか?

視聴者は情報をコントロールしたがっている

最も重要なポイントは、「視聴者は情報をコントロールしたがっている」ということである。このことを前提にして、動画広告のあり方を考えなければならない。

先ほども述べたように、今はクリック1つで誰もが自分にとって必要な情報を探せる時代である。広告に関しても、どういう商品情報を入手するか自分では決めたいのだ。

今、YouTubeなどの動画配信サービスを提供する企業はHuluの手法を参考にしようとしている。Huluは視聴者側でコントロールできる動画広告手法を採っている。 ※Hulu Japanはこのシステムを採用していない。

例えば、同社のAd Selectorという機能では、視聴者がどの広告を見るか決めることができる。動画の視聴開始時に、「Which ad experience do you prefer? (どちらの広告の方を好むか?) 」という表示が現れ、例えば、車の広告かフレグランスの広告か、どちらを視聴するかを自分で決めることができるのだ。

また、Ad Swapという機能では、Hulu登録時に選択した自分の興味カテゴリーを元に、Huluが配信する広告を決めてくれる。この仕組みならば、視聴者は全く興味のある商品の広告を配信されずにすむし、広告主側も自分の商品と親和性の高い視聴者に効率的にリーチすることができるのだ。

Ad Swapを体験した視聴者のフィードバックを見てみると、27%が「ブランドの好感度が上がった」と回答し、また、35%が「商品の購買意欲が上がった」と答えている。

このような視聴者視点で設計された広告配信の方が、従来の方法よりマーケティング効果が高いのは当然だろう。

まとめ

現代の消費者は、必要な情報は自分で検索し、入手していく。そんな消費者にとって、自分に興味のない広告は邪魔でしかない。

動画配信を行う企業および広告を出す企業は、この前提に立った上で、広告のあり方を見直していく必要があるだろう。

視聴者にとって利便性の高い方法で視聴者にとって必要な情報を配信し、「見てもらえたらありがたい広告」から「思わず見たくなる広告」へと広告を進化させる必要がある。そうすれば、Ad Swapの調査結果に見られるように、ブランドの好感度・売り上げの向上が期待できるだろう。

Huluの例も参考に、視聴者視点での広告作り・配信方法を心掛け、効果の高い広告キャンペーンを実施していって欲しい。

参考元:3 reasons why digital video needs to rethink its advertising model Photo: Some rights reserved by jm3, flickr