【簡単解説】ERPの基礎知識や基幹システムとの違いについて解説

デジタルマーケティング

近年、企業の情報管理システムとして注目を集めている「ERP」ですが、ERPというシステムがよく理解できなかったり、どのように利用するものなのかがわからなかったりする人も多いのではないでしょうか?

この記事では、ERPという言葉を初めて聞いた人でも理解できるように、ERPの基礎知識について分かりやすく解説していきます。

ERPとは

EPRとは「Enterprise Resource Planning」の略語で、日本語に訳すと「企業資源計画」となります。また、統合基幹業務システムやERPパッケージと呼ばれることもあります。

ここでいう資源とは「ヒト」「カネ」「モノ」「情報」などの、企業を経営する際にも欠かせない要素を指します。ERPは、これらの重要資源を一元化し、管理や経営判断を効率化するために開発されました。

ERP導入の歴史

ERPの元となった概念は、経営学の「MRP(Materials Requirements Planning)」という管理手法です。ERPは、MPRの概念を一般企業の経営に利用できるように拡張した手法になっています。

資源である「ヒト」「カネ」「モノ」「情報」は、企業活動の根幹をなすとても重要な要素。従来の手法では、これらの資源それぞれに導入された管理システムが、個々のデータベースを用いて処理を行っていました。部門ごとに情報処理や資源管理の方法は異なりますから、この手法が用いられたのは自然なことだといえるでしょう。

しかしながら、企業活動においては、それぞれの部門は完全に独立しているわけではありません。部門ごとがそれぞれの役割を果たしつつも相互に連携することで、一つの企業が成り立っています。

そう考えた場合、企業の資源をある程度同じ箇所にまとめた方が、企業状況を俯瞰して全体像を把握するのに便利です。業務管理が完全にバラバラだと、一つの企業としてまとまりがなく、統一的な方針や施策が打ち出しづらくなってしまいます。

そこで、情報を一元化して企業の見通しを良くするために開発されたのが「ERP」というシステムだというわけです。

ERPの機能

ERPは、主に下の5つのシステムを集約させて、企業経営の効率化を目指していく仕組みになっています。

  • 会計管理

  • 販売管理

  • 在庫管理

  • 生産管理

  • 人事給与

企業の資源が一箇所に集められることで、経営状態を俯瞰できたり、企業としての見通しを立てやすくなったりします。

ERPのメリット

ERPは、企業の資源管理の効率化には欠かせないシステムであり、導入することで得られる恩恵は非常に大きいものがあります。

ERPを導入するメリットは、主に以下の4つです。

  • 情報の一元化

  • 状況把握が容易になる

  • 意思決定の迅速化

  • 中小企業でも取り入れやすい

順番に解説していきます。

メリット① 情報の一元化

ERP導入の最大のメリットは、企業のリソースを一元化できることでしょう。

従来の手法では、各部門間のデータのやり取りに余計なコストがかかってしまいます。また、情報の移動をする際に細かいミスが発生しやすかったことも、企業にとっては頭の痛い問題でした。

ですが、ERPを使えば、データのやり取りをするコストが削減することが可能です。また、個々の管理業務を簡単に連携させることも容易です。

メリット② 状況把握が容易になる

情報を一箇所にまとめることで、経営状態の全体像がよりクリアに確認できるようになります。全体像の把握は、特に経営判断や分析を行う経営陣にとって欠かせないことです。

メリット③ 意思決定の迅速化

経営状態の全体像が見えやすくなることで、意思決定のスピードが格段に向上します。これは、ERPがバラバラだった情報を分かりやすく、分析しやすい形にまとめてくれるからです。

また、情報がリアルタイムに更新される点も、ERPの嬉しいポイント。ERPでは、一つの部門の情報が更新されると、それに連動して他部門のデータも調整されます。

情報のリアルタイム化により、状況の変化が激しい時でも、迅速な意思決定ができるようになります。

メリット④ 中小企業でも取り入れやすい

かつてのERPは、大企業でないと導入できないような大型のシステムでした。

ですが、近年はERPの進化により、中小企業でも簡単に取り入れられるシステムに変化しています。特に、Webを利用したクラウド型ERPは、低コストで簡単に導入できることで人気の形態になっています。

クラウド型ERPについては、後ほど詳しく解説します。

基幹システムとERPの違い

ERPと混同されがちなものとして、「基幹システム」というものがあります。

基幹システムは業務ごとに独立した管理システムのことで、情報の連携機能は基本的にありません。そのような意味では、ERPとは真逆のシステムであるといっても過言ではありません。

現在、ERPを導入する企業が増えているものの、基幹システムを利用している会社もまだまだたくさんあります。

ERP導入の注意点

ERPを導入する際は、以下の2点に注意する必要があります。

  • 選定が難しい

  • 社内教育が必要

順番に解説していきます。

注意点① 選定が難しい

会社に適切なERPを選ぶのは、大変難しい作業です。

なぜなら、ERPの種類はかなり膨大だからです。

またERPは元々海外発祥のシステムなので、海外のベンダーが非常に多く、日本の企業システムに合わないものも多いです。そのため、ある程度専門知識がある人でないと、導入するのは非常に難しいのです。

社内に有識者がいなければ、コンサルタントに導入を外注してしまうことも選択肢に入ります。コストはかかるものの、企業の将来性を考慮すれば決して損ではありません。

注意点② 社内教育が必要

ERPの導入により、社員は情報管理のやり方を根底から変えなければならなくなります。ERPは、一つの情報入力が他部門のデータにも影響を及ぼすため、社員一人ひとりがERPの利用方法をしっかりと理解しておかなくてはいけません。

そのため、ERPを導入する際は、社内教育のコストがどうしてもかかってきてしまいます。

2種類のERP

ERPには、以下の2種類があります。

  • クラウド型

  • オンプレミス型

それぞれの型は、ERPが管理されている場所に違いがあります。順番に確認していきましょう。

クラウド型ERP

クラウド型ERPとは、Webクラウド上に構築されるERPのこと。ネット上からアクセスできるため、誰でも簡単に扱えるのが最大のメリットです。また、費用面もオンプレミス型より安くなっています。

一方で、クラウド型ERPのデメリットは情報セキュリティ面のもろさです。クラウド型ERPはWebクラウド上にアップロードされるため、外部から攻撃を受けやすい形態になっているのです。

オンプレミス型ERP

対してオンプレミス型ERPは、会社内で管理・運用されるシステムになっています。「自社オリジナルのシステム」と考えてもらうと分かりやすいかもしれません。

クラウド型ERPは登場したばかりのサービスなので、現在は多くの企業がオンプレミス型ERPを利用しています。

オンプレミス型ERPは、自社の状況に合った独自性の高いシステムを構築できます。その分、構築や運用にコストが多くかかってきます。

まとめ

ここまで、ERPの基礎知識や導入のメリット、種類について解説してきました。要点を以下にまとめたので、確認してみてください。

  • ERPは情報の一元化をし、資源管理の効率化を図るためのシステム

  • ERPを導入することで、経営判断の迅速化や情報アクセスの効率化が期待できる

  • ERPにはクラウド型とオンプレミス型があり、それぞれにメリットとデメリットがある

ERPの導入は、企業の柔軟性向上に必ず役立ちます。この記事を参考にして、ぜひERPの活用を検討してみてください。