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イノーバマーケティングチーム2024/03/10 6:16:111 min read

広告の費用対効果を測る!CPAの基礎知識をわかりやすく解説

「CPA」は、マーケティング施策において、広告の費用対効果を測定するために欠かせない要素の1つ。CPAで施策の結果を分析し次に生かしていくことで、効率的に成果を出すことが可能です。

この記事では、CPAについての基礎知識を、初心者にもわかりやすく説明していきます。

CPAとは

CPA(Cost Per Acquisition)を日本語に訳すと「1獲得あたりの費用」。その名の通り、CPAは顧客1人を獲得するためにかかった費用を示す指標です。

顧客ではなく、資料請求やメールアドレス獲得などのCV(コンバージョン)あたりのコストを指す場合もあります。

広告は、商品やサービスを多くの人に認知してもらうためには欠かせないもの。そのため、ある程度大きな予算を広告運用に投入することになるわけですが、広告費が売り上げを上回ってしまっては意味がありませんよね。

たとえば、100万円のサービスを買ってくれる顧客を10人集めたとしても、広告費用が1000万円を超えてしまっては利益が出ません。

このような、広告の対費用効果を測定したいときにCPAが重要になってきます。

CPAの計算方法

CPAは、以下の計算式に当てはめて算出します。

広告費用 ÷ 顧客(CV)獲得数

最初に目標のCPAを決めておき、上記の式で計算した実際のCPAと比較することで、費用対効果を見ていきます。

注意しておきたいのは、CPAの値を変動させる原因は色々あるということ。CPAは便利なデータですが、あくまで施策成功のヒントでしかありません。施策を改善するために原因を分析するのは、人間の仕事です。

また、何をCVとするのかは企業によって様々です。CVについては、後ほど詳しく解説します。

CPAに似ている・関連性があるマーケティング用語

マーケティング用語は似たものが多いので、「どれがどれだかわからなくなる」という人も多いのではないでしょうか。

マーケティング用語は、暗記よりも理解が大切です。それぞれの特徴を把握していれば、分析と改善をするうちに勝手に記憶に残っていきます。

CPAと似ている用語や、関連性のある用語を下記に整理しました。どれもマーケティングにおいては基礎的な用語ですので、ぜひ参考にしてみてください。

CPR

CPR(Cost Per Response)は、お試し商品の申し込み1件の獲得に対してかかった費用を指す用語です。

お試し商品は、顧客の心理的・金銭的ハードルを下げ、実際に商品を使ってもらうことで購買意欲をくすぐります。特に、化粧品のような消費財の販売に利用されることの多い手法です。

CPO

CPO(Cost Per Order)は、1件の注文を獲得するためにかかった費用のこと。

CPAは「新規顧客」を対象に分析しますが、CPOが分析するのは「注文」です。両者とも費用を測定するのは同じですが、分析の対象が違うというわけですね。

CPC

CPCは「Cost Per Click」の略で、1回のクリックあたりの費用という意味です。

「リスティング広告」は、ユーザーにクリックされるたびに課金される仕組みになっています。課金額が多ければ多いほど、広告の表示率が上昇するというシステムです。

リスティング広告は、オークションをイメージするとわかりやすいかもしれません。表示頻度の高い広告枠を獲得するためには、他の広告よりも多く課金する必要があるのです。

リスティング広告については、後ほど詳しく解説します。

CTR

CTR(Click Through Rate)は、広告が見られた回数に対するクリック数の割合です。

CTRが高ければ高いほど、ユーザーの目を引くような広告であるということになります。

たとえば、広告が100人に見られ、そのうち50人が実際にクリックしたらCTRは0.5(50%)になります

ちなみに、広告が見られた回数のことを「インプレッション数」と呼びます。

CV

CV(Conversion)とは、Webサイトの最終的な成果のことです。成果はサイトの運用目的によって異なります。

たとえば、ショッピングサイトならCVは「商品購入」になりますが、塾・予備校であれば「資料請求」「無料カウンセリングの申し込み」になるでしょう。サイトの最終ゴールを「CV」という言葉でひとくくりにしているのです。

LTV

LTVは「Life Time Value」の略で、顧客生涯価値と訳されます。これは、顧客から生涯にわたって得られる利益のことです。

一見、LTVの分析に何の価値があるのかわからないかもしれません。LTVは、リピーターを増やすための施策に対しての重要な指標なのです。

ビジネスは新規顧客だけでなく、既存顧客にも目を配る必要がありますよね。既存顧客を定着させるために、LTVという指標が大きなヒントを与えてくれます。

CPAの決め方

CPAの基準は、どのように決めていけばいいのでしょうか。基準がないと、費用対効果を正しく測定することができません。

CPAの基準は、以下の2ステップをもとに決めていきます。

限界CPA

限界CPAは、黒字と赤字の分岐点となる予算のこと。

たとえば、10000円のサービスを売りたいのであれば、CPAを10000円以内に抑えなければいけません。

目標のCPAを決める前に、まずは絶対に上回ってはいけない予算額を明確にしておきましょう。事業はいつも成功するわけではありません。

目標CPA

限界CPAがわかったら、生み出したい利益から逆算して目標CPAを決めていきましょう。

たとえば、10000円のサービスから2000円の利益を生みたいのであれば、広告に使える予算は1人あたり8000円になります。

目標CPAは、後から変更しても構いません。というのも、実際に顧客のデータを取ってみて初めてわかることもあるからです。CPAは柔軟に変えていきましょう。

CPA改善のための2つのアプローチ

先ほども説明したように、CPAが目標に届かない原因は色々あります。CPAの数値だけに振り回されないようにしましょう。

ここでは、CPA改善のための2つのアプローチを見ていきます。あくまでケーススタディーとして参考にしてみてください。

集客数を上げる

予算を変えず、集客数だけ上げれば、当然CPAは下がります。集客数の改善策は、顧客データをフル活用して探っていきます。

クリエイティブの改善

広告に掲載する文章やデザインを「クリエイティブ」と呼びます。クリエイティブは、広告の訴求力を左右する大切な要素です。集客力を高めたいなら、まずはクリエイティブに着目してみましょう。

効果的なクリエイティブの作成には「コピーライティング」や「デザイン」に関する知識が必要になります。自社に人材がいないのであれば、広告代理店に作成を外注するのもいいでしょう。

また、ランディングページの場合には、ユーザーの閲覧傾向を分析するためのツールがたくさんあります。たとえば、ヒートマップツールを使えば、ユーザーがページのどの部分に注目しているのかが簡単にわかります。

ターゲットの改善

商品のターゲットを見直してみるのも方法の一つです。

たとえば、同じカフェであっても、女子高生をターゲットにする場合とビジネスマンをターゲットにする場合では訴求方法が変わってきます。

ターゲットが女子高生…オシャレな店内、SNS映えするスイーツなど

ターゲットがビジネスマン…落ち着いた店内、お得なモーニングセット、ネット環境など

商品に需要があるのは、どの層でしょうか?一度、ターゲットを考え直してみましょう。

広告費用を減らす

上記とは逆に、人数が同じでも広告費用が低ければ、コストパフォーマンスは高いことになります。

クリック単価の削減

前述したリスティング広告においては、クリック単価の調整を行いましょう。

課金額を下げても競合の広告に勝てるのであれば、余分な予算が発生してしまっているということです。競合に勝てるギリギリのラインを狙いましょう。

表示頻度・時間帯の調整

SNS広告の場合は、広告の表示頻度や時間帯を見直してみましょう。

たとえば、ターゲットユーザーが日中スマホを見ない層なのであれば、日中に広告を表示する効果は薄いですよね。広告表示を夜に絞るだけで、予算を削減できます。

まとめ

ここまで、CPAの基礎知識について解説してきました。

マーケティングの成功指標にはさまざまなものがありますが、中でもCPAは広告運用においてトップクラスに重要度が高い指標です。ぜひこの記事を参考にしてCPAの理解を深め、マーケティング施策に活かしてみてください。

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