ウェアラブルテクノロジーの時代にマーケターが考えるべきことは?

デジタルマーケティング

Google Glass・GALAXY Gear・Apple Watchなど、続々と現れるウェアラブルデバイス。

急速に広がったスマートフォンへの対策がやっと一息ついたところ……、というマーケターにとっては、ちょっと悩ましい存在ではないだろうか?

もちろん、テクノロジー面では革新的な点も見られ、一消費者としてこのようなデバイスを利用するのは、ワクワクすることもあるだろう。しかし、マーケターとして考えなければならないのは、これらの最新端末を、マーケティングにどう利用すべきかということだ。

まだ、技術面で改良の余地はあるものの、ウェアラブルデバイスが本格的に使われ始める日は、そう遠くはないだろう。その日に備え、新たなマーケティング戦略を早めに立てていきたいものである。

では、そのときポイントとなる点は? そして、マーケターとして考えていくべきことは? 順番に、見ていこう。

マーケターとして、まずチェックすべきポイント

まずは、技術面で、何ができるのかできないのかを確認しておく必要がある。例えば、次のようなポイントに注目したい。

ビジュアル

スマートグラス(Google Glassなど)は、実際に見ている物に情報を重ねて表示できることから、それと似た商品をオファーするなど、さまざまな利用法が考えられるであろう。

一方、スマートウォッチ(GALAXY Gearなど)の場合は、スクリーンが小さいため、そのサイズでも情報を十分確認できるようなコンテンツを配信する必要がある。スマホ対策でも取り入れられてきた、「レスポンシブWebデザイン」の検討も視野に入れたい。

ロケーション

スマートフォンに引き続き、ウェアラブルデバイスでも、ユーザーのロケーションを特定する機能が多く利用されるようになるだろう。

特に、スマートウォッチを使用するユーザーは、スマートフォンよりも頻繁にスクリーンを見る可能性が高くなる。したがって、ユーザーの現在位置に合わせた広告を、タイミングよく配信できる可能性も高まるだろう。

感情の分析

現在、人の感情を読み取るコンピューター技術の開発が進んでいる。そして、ウェアラブルデバイスにも、そのテクノロジーが取り入れられるようになるという。

これを、先ほど触れたロケーション特定の技術などと組み合わせれば、ユーザーのニーズを、より的確に把握できるようになるかもしれない。

その他の機能

基本的に、拡張デバイスを使わない限り、ウェアラブル端末ではタイピングができない。したがって、特に、スマートウォッチに関しては、その辺りを意識したCTA(コール・トゥ・アクション)の作成が求められるようになるだろう。

スマートグラスでは、アイトラッキング(視線を追う技術)の機能が利用できる点にも注目したい。「見てもらえた分」だけ課金される広告のほか、この技術を利用した、新しいタイプのコンテンツの制作なども考えられる。

技術を統合して、何ができるかを考える

さて、これまでウェアラブルテクノロジーの特徴を個々に見てきたが、これらの技術を統合し、さらにほかの技術と結びつけていけば、今後、マーケティングの可能性は大きく広がるであろう。

そのときキーとなるのが、「パーソナルデータの収集」である。今回見てきたように、ウェアラブルデバイスには、スマートフォンでは実現不可能なさまざまな機能が付加されている。それらを利用すれば、より多様なパーソナルデータの収集を目指すことができる。

そして、それらのパーソナルデータを、IoT(Internet of Things:モノのインターネット)やスマートハウスなどの技術と結びつければ、マーケティングにおいて将来的に、より充実したパーソナライゼーションが可能になると思われる。

その際、ウェアラブルデバイスのどの機能を使って、どうパーソナライズすべきかは、業種や分野によって異なってくるだろう。

「今、自社の顧客はどのようなことに困っているのか?」「スマートデバイスによって、常に彼らとインタラクティブにつながっていられるとしたら、どんなサービスが提供できるのか?」

……というようなことを、各業種の特性に合わせて検討し、どう技術を統合していくのかをIT部門などと共に考えていくのが、マーケターの務めになるであろう。

ウェアラブルデバイスをマーケティングに活かす

ウェアラブルデバイスには、多くの可能性が秘められている。しかし、冒頭で触れたように、まだ技術面での改良余地があることも事実である。したがって、今後もこのテクノロジーについての情報収集を継続的に行いつつ、活用法を探っていくべきであろう。

また、この新技術は、パーソナルデータの収集に大きく貢献する期待が持てるものの、プライバシーの問題も生じるだろう。その点も、注意を払っていきたいものである。

将来的には、このようなさまざまな問題をクリアし、ウェアラブルデバイスをマーケティングにうまく活かしていってもらいたい。

ユニークな特徴を持つこれらのデバイスにふさわしい、クリエイティブな活用法が登場することを願う。それを編み出すのは、あなたかもしれない。

参考元: 4 Ways Wearable Tech Could Change Your Marketing Strategy Wearable Tech: A Good Fit For Your Marketing Strategy? HOW WEARABLE TECH WILL FOREVER CHANGE MARKETING & ADVERTISING

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