感情から紐解くバイラルコンテンツの正体

コンテンツマーケティング

人間の行動は感情が決める。

感情が人の消費行動や経済を動かすということはマーケターなら誰もがご存知のことであろう。企業やブランド、商品と消費者の関係を深めるコンテンツにおいても、それは例外ではない。よりシェアされるバイラルコンテンツをつくる際に、つくり手側は何を念頭に置けば良いのか。そのひとつが受け手の「感情」である。

今回は「感情」というキーワードから、よりシェアされるバイラルコンテンツのつくり方を探ってみよう。

シェアされる感情要素 不安、畏怖、怒り

ニューヨークを拠点とするオンラインマーケティングのコンサルティング会社DistilledのCarson Ward氏によると、いくら簡潔な文章でまとまった優れた内容のコンテンツでも、そこに受け手の感情を動かすものがあってこそシェアされるのだという。

New York Timesでシェアされたコンテンツにある追加的要素として、「感情」に影響を受けているかどうか、という切り口で見てみると、悲しみなどのより低いエネルギーレベルの感情を与えるコンテンツはシェアされない傾向にあり、不安や畏怖(恐れ敬う感情)、怒りといった強い感情を与えるコンテンツはよりシェアされる傾向にある。

viral-content-marketing-emotion_2.jpg出典:Why Content Goes Viral: the Theory and Proof

シェアされる認識要素 驚き、興味深い、役に立つ

感情的な要素に対して、人々の認識への影響によってコンテンツがシェアされる側面もある。受け手の驚き、興味深さ、実用的で役に立つか、といった要素である。驚きのある内容よりも、実用的で役に立つ情報の方がインパクトは倍以上ある。(ただし、影響力のある人物が発信する驚きの発言などは例外的なのだが。) これらの要素と影響度の変数を認識しておくのは、マーケターにとってのひとつの武器になるだろう。

viral-content-marketing-emotion_3.jpg出典:Why Content Goes Viral: the Theory and Proof

シェアされる最も簡単な要素 おもしろおかしさ

そして、みなさんご存知の通り、本当に大きなバイラル効果があるコンテンツは、おもしろおかしいということ。「ユーモアという要素は、すべてのバイラルコンテンツに一致したレベルで使用されている。」「ユーモアは必ずしも答えではないが、基本的にバイラルコンテンツの必要条件だ。」(意訳)と Carson Ward氏は言う。

フロリダを拠点とするクリエイティブ・デジタルエージェンシーのFractlのプロモーション・ディレクターのKelsey Libe氏によれば、シェアされるコンテンツが与える感情のトップ10は『愉快さ、興味深さ、驚き、幸せ、より強い歓喜、幸せな満足感、喜び、希望、愛着、興奮』である。また、それらの感情を伝えるときには、ネガティブなものも含めて、それぞれの感情に見合ったトーンで伝えることも大切だと指摘している。

viral-content-marketing-emotion_4.jpg出典:The Secret Recipe for Viral Content Marketing Success

さらに深い感情にリーチする Doveの“Real Beauty”キャンペーン

全ての女性を応援することを目的に、Doveが過去数年に渡り継続している“Real Beauty” キャンペーン。Doveの独自調査によれば『世界中の女性のわずか4%しか「自分のことを美しい」と考えている女性がいない』という。自分の美しさに自信を持つことができない大半の女性に、もっと自信を持ってもらおうと展開しているこのキャンペーンのキーワードは「自尊心」。受け手の深い感情に入り込むことで、Doveのキャンペーンは世界中で成功を収めている。また、アメリカでは自尊心を育てる教育的プログラムを提供するなどの社会活動を、将来的にエンゲージメントの高い顧客になりうる、自尊心が芽生える年頃の少女たちに向けて展開している。

まとめ

いかがだっただろうか。感情という要素がコンテンツのすべてではないが、よりシェアされるコンテンツには受け手の感情に訴える要素が必ずと言っていいほど含まれる。ぜひ、バイラルコンテンツを作る際の参考にしていただきたい。

参考:Why Content Goes Viral: the Theory and Proof The Secret Recipe for Viral Content Marketing Success Photo: Some rights reserved by:Tucket, flickr