ビジネスでは洋書を読むべき5つの理由

経営・ビジネスハック

僕は本を良く読む方だ。ほとんどがビジネス書である。多い時には年間200冊位の本を読んでいた。

おすすめの本は?と聞かれるのだけれど、そのような時は、海外のビジネス書(翻訳されたもの)を勧める事にしている。海外のビジネス書の方が、圧倒的に質が高いからである。

では、なぜ海外のビジネス書を読む方がいいのか、説明しよう。

海外のビジネス書をおすすめする5つの理由

1. 和書に比べて信頼性が高い

日本のビジネス本は経験談が中心で、本人の自慢話になっている事が多い。しかも、「簡単に儲かる方法」とか、「幸せになる方法」などと、キャッチーなタイトルの割に、中身の無い本が多いのだ。

一方、翻訳されたビジネス書は、研究、調査、理論など、根拠を明確に書かれているものが多い。本の中身の信頼性が高いのである。

2. 知識を広げやすい

日本のビジネス書は体験談ものが多いので、他の文献を参照してあることが少ない。もっと深く知りたいと思っても、他の本を探す事が出来ない。

一方、海外のビジネス書は、大量の文献を参照し、それまでの研究を踏まえて書いてある。そして、巻末に参考文献がのっている。

洋書を使いこなす人は、この巻末の参考文献リストを使いこなしている。1冊を買っただけで満足せず、参考文献に記載されている本を3冊、5冊と買って読み比べるのだ。

参考文献リストの本を買って読めば、知識をどんどん深めていけるだろう。

3. キュレーションされている

翻訳本は、出版社や翻訳者が、「この本をぜひ紹介したい」という熱い思いで翻訳している事が多い。ある意味、売れなくてもいい、儲け度外視でも出版するのが、翻訳書なのである。

こうした人達は、数ある洋書の中から一押しの本を選んで翻訳している。まさに、選び抜かれている、キュレーションされているのである。

4. 競争をくぐり抜けている

海外のビジネス書は、厳しい競争をくぐり抜けている。なぜかというと洋書は、多数の本の間で読者の奪い合いをしているからだ。

Amazonで調べてみると、米国Amazonでは、マーケティング・セールス分野で、なんと34,000冊の本が掲載されている。これは日本の60倍の数だ。

翻訳本は、この厳しい競争をくぐり抜けているのだ。

5. 翻訳本は英語の勉強にもなる

翻訳されたビジネス書は英語の勉強にも使える。ビジネスを学びながら、英語の勉強が出来るので、僕が、「一石二丁英語勉強法」と呼んでいるやり方だ。

最初に好きな海外のビジネス書を翻訳で読む。それから、頑張って英語で原著を読むのだ。

ポイントは知らない単語が少々あっても辞書を引かない。前後の文脈で理解する事だ。それでも意味が分からない時には、理解が不足しているので、翻訳本を再度読み直す法がいいだろう。

読みにくいと敬遠していませんか?

どうだろうか?海外のビジネス書の翻訳本を読みたくなっただろうか?
今まで、翻訳本は読みにくいと思って敬遠して来た人は、次回のブログ記事で、読みこなすためのコツをご紹介するので、安心して欲しい。

ビジネス書をばりばり読みこなし、激変するビジネス環境に対応していこう!

追加情報(2012/8/31)

2名の方からブログ記事に関してコメントを頂いた。変参考になる良いコメントで、みなさんにもぜひご紹介したい。

カフーツの伊藤富雄さんからは、以下のようなコメントを頂いた。
translated-business-book_2.jpg

伊藤さんは、「グレイトフルデッドのビジネスレッスン#」という本を翻訳された人で、ご自身で翻訳された経験からコメントを頂いている。洋書の翻訳は、予想以上に時間がかかる作業だ。まさに、この本を読んでもらいたい、そういう思いで、今回の本を翻訳されたという事だ。

また伊藤さんは、海外の海外のソーシャル・メディア情報に対する感度が極めて高い人で、僕も参考にさせてもらっている。

次に、まなび株式会社の大塚雅文氏がFacebook経由でコメントをくれた。

「Sunao Munakataさんのブログのいい記事!本当に同じビジネス書でも洋書と和書では巻末の参考文献の数が圧倒的に違う。私はいつも面白いビジネス書を読むと「この発想どこから来たんだろう?」とKeyとなる参考文献を追っていきます。」

「でも翻訳本は翻訳の過程で3割はlost in translationが起きてしまう。出来る限り原書で読むことをオススメします。いまiPhoneのKindleアプリにら英和辞典がついていますので頑張れば読めるはず。そして英語で情報を取り出すといかに自分が狭い情報社会に生きてきたか嫌というほど思い知らされます。」

大塚さんは、まなび株式会社という英語を使ったビジネス・コミュニケーションを教える会社を経営している。「英語」ではなく、「コミュニケーション」の部分にフォーカスしたユニークなトレーニング方法を持っていて、一般に悩む人向けにワークショップを開催する他、外資系企業を中心に、企業研修を行っている人だ。

ちなみに、余談になるが、かつて大塚さんを紹介するときに、「英会話のビジネス」を経営していると言った事があるのだけれど、彼は、「僕は英会話は教えない、グローバル・コミュニケーションを教えているんだ」と、怒こりだした事がある。街の英会話スクールと一緒にしないで欲しいという訳だ。もし、あなたが英語で悩んいるとしたら、彼のブログを読んで見て欲しい。参考になるはずだ。Masafumi Otsuka’s Blog

さて、彼がFacebookでコメントをくれたように、たしかに翻訳本だと、もともとの本の良さが失われてしまう事も事実だ。翻訳者のクセみたいなものもあるけれど、英語と日本語の言葉のニュアンスの違いみたいなものもあって、なかなか、元々の意味を伝えきれない部分がどうしても出てきてしまう。大塚さんによれば、その失われる部分が3割位あるという。

このコメントを見て考えたのだけれど、確かに、英語で原著が読めればそれに越した事はないけれど、英語でビジネス書を読むのは、とてもハードルの高い作業だ。かつて、こちらのブログ記事(1日500件の英語ニュースを読むための5つの方法)で書いたのだが、英語を読む時に、多くの人は頭の中で英語を音読してしまう(Subvocalization、サブボーカリゼーション)癖があって、自分の音読するスピードよりも早く読めないという問題がある。

試しに少し計算をしてみよう。英語の音読スピードは、通常1分間に150単語と言われているのだけれど、これは英語のネイティブの場合だ。日本人の場合は、もっと遅いはずだから、少なめにして、1分間に100単語程度だとする。

今手元にある洋書を見ると、洋書の1ページにはおよそ400単語が記載されている。すると、単純に1ページを読むのに4分かかる計算になる。ちなみに、この本は、270ページあるので、4分x270ページで1,080分だ。これは18時間に相当する。洋書を1冊通して読むのに、約18時間かかるという事だ。

さてこの18時間を多いと見るか、少ないと見るかは人によって意見が分かれるかもしれない。しかし、多くの人が毎日、仕事や家事に追われて忙しい日々を送っているはずだ。英語に限らず、ビジネス書は読みたいけれど、なかなか読む時間が無いという人が多いのではないだろうか?そのような人にとって、洋書を読むのに18時間を費やすのは、なかなか大変な事だと思う。

そこで、僕がおすすめしたいのは、次の方法だ。

  1. (初級者向け)日本語に翻訳されたビジネス書を読む
  2. (中級者向け)英語のオーディオブックを購入して移動中に聞く。(Audibleというサイトがおすすめ)
  3. (上級者向け)原著をKindleで購入して読む。

とりあえず、まだ翻訳されたビジネス書を読んだ事が無い、読む習慣が無いと言う人には、是非、翻訳されたビジネス書を読む所からスタートして欲しい。大塚さんの言うとおり、原著の3割のニュアンスは失われているが、逆に言えば7割は残っているという事でもある。全く読まなければゼロなのだから、翻訳書を読んで、ゼロから70に引き上げて見てはどうだろうか?

そして、自分の気に入った翻訳書を見つけれたら、ぜひ中級編、オーディオブックに挑戦して欲しい。オーディオブックというのを初めて聞いた人がいるかもしれないが、これは本を読み上げて録音したものだ。プロのナレーターが読み上げている事もあるし、場合によっては、著者自らが読み上げている事もある。Audible.comというサイトが有名で、主要なビジネス書であれば、かなりの確率でオーディオブックを見つける事が出来る。

このオーディオブック、スマートフォンやiPodなどに入れて聞く事が出来る。なかなか便利だ。普段忙しくて本を読む暇が無いという人も、会社や学校への通勤・通学時間が結構ある、と言う人は多いのではないだろうか?そのような方には、是非オーディオブックに挑戦して欲しい。

試しに、先ほど僕が計算に使った洋書”Content Rules“を探してみると、Audibleで$20.99(約1700円)程度で買う事が出来る。そして、録音時間は約7時間だ。もし、仮に、あなたの通勤時間が片道1時間、往復2時間かかるとすると、単純に7時間÷2時間=3.5日だから、3.5日で1冊の本を聞き終える事が出来る。

どうだろう?わずか7時間、移動中の隙間時間を使えば、3日?4日でビジネス書を原著で聞く事が出来るのだから、挑戦してみる価値があるのではないだろうか?そして、Audibleでビジネス書を何冊か「聞いて」洋書になれた所で、上級編に進んでみてはどうだろう?

興味を持った人は、是非、Audibleに挑戦して見て欲しい。日本語の使い方リンクをご紹介する。

記事執筆:(株)イノーバ。イノーバでは、コンテンツマーケティングのノウハウを詰め込んだ無料のebookや事例集をご提供しています。ダウンロードはこちらからどうぞ→https://innova-jp.com/library/