「人々を笑顔にする」動画でブランディングを成功させろ!一般人参加で共感を呼ぶWebプロモーションとは?

デジタルマーケティング

最近ネット上で、多くの人びとに共感され、話題になる「一般人を使った企業広告・プロモーション動画」が多く見受けられるようになってきた。動画広告を成功させるためには何が必要なのか? 一般人を使ったWebプロモーションを成功させる秘訣はなにか? ブランディングを軸に、実例を通して詳しく見ていきたい。

まずは「季節外れのサンタクロース」のおはなし

サンタクロースといえば、「赤い服に白いひげのおじいさん」という一般的なイメージがある。ところがこのサンタさんのイメージ、1931年にある企業が仕掛けたブランディング戦略であるということをご存知だろうか?

20140011挿入画像1「サンタクロースとコカ・コーラ」日本コカ・コーラ株式会社

これは、コカ・コーラ社がクリスマス・キャンペーン用に、画家ハッドン・サンブロムに依頼したイラストである。このイラストが雑誌に掲載されたことで、全米中にサンタクロースとコカ・コーラの商品イメージが広まり、それが世界中を席巻することになったのであった。

つづいて「笑顔を届ける自転車青年」のおはなし

こんな動画がある。まずはご覧いただきたい。

Coca-Cola Smile Back -- Smiling Faces Around the World 

自転車に乗った青年が、世界各国を訪れ、街で出会う人々と笑顔の交換をする「ドキュメンタリー」映像である。「笑顔は笑顔を生むのか?」という命題に挑んだ作品だ。青年の笑顔に笑顔で応えると、お礼として一本のコカ・コーラが進呈される。

そう、この動画も、コカ・コーラ社のブランディング戦略で作られた映像作品である。

2010年代のコカ・コーラ社は、1930年代に行ったサンタクロースのイラストによるブランディングを、動画を使って行っている。イラストと動画の違いはあるが、どちらにも共通するのは、「人々の笑顔を作り出す」というコンセプトだ。

人々を笑顔にする演出がある動画は拡散される!?

最近ネット上で注目を浴びている「一般人を使った企業広告動画」。先ほどの「笑顔を配達する自転車青年」動画も、その一種だ。

一般人を使った広告動画の特徴は、

・ドキュメンタリーであること ・人々の素の表情が見えること ・動画の中の一般人の行動に共感を覚えること ・企業発信の情報であるにもかかわらず、押しつけ感を感じないこと ・視聴して笑顔になれること

があげられる。特に最後の「視聴して笑顔になれること」は大事だ。その広告動画が成功するか否かのカギを握っているといっても過言ではないだろう。

視聴して笑顔になれない動画は、どれほど作品としてのクオリティが高かろうと、人々の共感を得ることはできない。逆に、視聴して笑顔になれる動画は、多少作りが荒っぽくても、多くの人の共感を獲得することができる。

一般人を使った広告動画が人々の関心を集め、話題になり、ネット上で拡散されるためには、「視聴者を笑顔にする」演出が重要なのである。

「リアルにみえる」幻想を作り出すと成功する広告動画

では、「視聴者を笑顔にする」演出は、どうすればできるのか? ここではひとつだけを指摘するにとどめておこう。

人は、他人のリアルさを覗き見したい欲求を、無意識のうちに誰でも持っているものだ。ただしそのリアルさは、わかりやすいリアルさである。笑顔と涙。歓喜と憎悪。ときに、善と悪。見たいのは、常にそのどちらかなのである。

ネットで成功する広告動画は、必ずその肯定的な部分、「笑顔」「歓喜」「善」がモチーフになっている。このモチーフをしっかりとコンセプトに流し込めば、多くの人に共感を与えることのできる動画になっていく。つまり、ネットで発信される広告は、動画を含め、「わかりやすいリアルさ」をエンターテインメントで表現すると、多くの支持を集めるものになる、ということだ。

一般人を使って共感を与えるWebプロモーションの真髄は、「リアルにみえる」幻想を、多くの人に笑顔と共に届けるところにあるのである。そのための演出論は、機会があればまた語ってみたい。

参考: ・「サンタクロースとコカ・コーラ」日本コカ・コーラ株式会社 ・Coca-Cola Smile Back(動画)

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