ハッシュタグで手痛い失敗をしないための鉄壁ルール6カ条

EC(Eコマース)
TwitterをはじめとするSNSで多くのユーザーに使われているハッシュタグは、日々新しいものが生まれている。しかし、人々の記憶に残る、または話題に上るものはごく少数だ。
ハッシュタグの強みは、トレンドを目立たせたり、キャンペーンとキーワードを結びつけたり、話題を分類したりできること。
それを念頭に置きながら、本記事を読み進めていっていただきたい。ハッシュタグを正しく使うために守るべきルールを、実際の成功例・失敗例を交えながらご紹介する。
目次
ルールその1:覚えやすくて魅力的なものにする
ハッシュタグは覚えやすく、人の心を捉え、口に出すのが楽しくなるようなものの方が力を発揮する。ハッシュタグそのものが感情を呼び起こし、ユーザーに「これを使って何かしたい!」「シェアせずにはいられない!」と思わせることがポイントだ。
良い例は、トイレットペーパーのブランドCharmin社による「#tweetfromtheseat」。「Tweet from the seat」、要するに「便座からツイートしてね」ということだ。「Tweet」と「Seat」が韻を踏んでいるのも、覚えやすくて印象に残りやすい。
また、これは英語だからできることではあるが、ハッシュタグが動詞から始まっているのは大きなポイントだ。ハッシュタグで、行動を促すメッセージを送っているわけである。Twitter版CTA(Call To Action)と言ってもいいだろう。
ルールその2:すでに使われていないかどうかチェックする
「いいハッシュタグを思いついた!」と思っても、すでに使われている場合がある。しかも、かなり盛り上がっているものであれば要注意だ。
同じ言葉やフレーズでも、異なる意味で使われていることも多い。それを知らずにハッシュタグを使えば、メッセージが正しく伝わらないまま、他のコミュニケーションに紛れてしまうことも。
すでに同じハッシュタグが存在するかどうかは、必ず確認しておきたい。
ルールその3:トレンドに便乗できないか検討する
すでに存在し、かつ人気の高いハッシュタグは、利用できないかどうかも考えてみるべきだ。例えば、キャンペーン名の入ったオリジナルのハッシュタグと、すでに使われているハッシュタグを組み合わせて、リーチを広げる方法がある。
その良い例は、リップバームやハンドクリームなどを販売するBurt’s Bees社。商品のプロモーションとして、古典文学をベースとしたVine動画シリーズを公開した。ハッシュタグはオリジナルの「#6secondclassics(6秒古典)」と、すでに広く使われていた「#classic(古典)」をうまく組み合わせている。
また、すでに人気を集めているハッシュタグをもじる、つまり、ひとひねり加えてトレンドに便乗するという方法もある。
ルールその4:1つの投稿に詰め込みすぎない
最近は、ハッシュタグだけから成る文章もよく見かけるが、1つの投稿にたくさんのハッシュタグを入れすぎるのは危険だ。見づらいし、気が散るので、本当に伝えたいメッセージが伝わらない可能性が出てくる。
また、ユーザーに必死すぎる印象を持たれたり、スパムのように思われたりして、ファンが離れていくかもしれない。ハッシュタグの数は、投稿1つにつき1~3個ぐらいにしておくのが安全と言えるだろう。
ルールその5:使う前に人の意見を聞く
ハッシュタグを考えたら、実際に使用する前に、周りの人間にどう思うか聞いて回るべきだ。こうすることで、見逃しているミスなどに、誰かが気づいて指摘してくれるだろう。
人の意見を聞かずに世に出してしまうと、スーザン・ボイルのPRチームのような失敗をしてしまうことがある。彼らが使ったのは、「#susanalbumparty」というハッシュタグだ。
チームが意図していたのは、「Susan album party(スーザンのアルバム・パーティー)」。しかし、「Su’s anal bum party(スーのお尻パーティー)」とも読めるという、英語ならではのアクシデントが起こってしまった。
意図しないメッセージが拡散されてしまうのを防ぐためにも、必ず同僚などに見せて確認するようにしたい。
ルールその6:失敗を恐れない
ハッシュタグは、失敗する回数の方が成功する回数を上回るのが普通だ。ソーシャルメディア解析で知られるUnmetric社のCEO、Lux Narayan氏はこう語る:
「マーケターは、ハッシュタグで失敗しても、それを恥じるべきではない。成功するハッシュタグの裏には、我々が聞いたことのないハッシュタグが、それぞれ100個ぐらいずつ存在するだろう」
失敗にめげないでチャレンジを続ければ、その先には成功が待っているはずだ。
最後の一言
ハッシュタグは、うまく使えばキャンペーンの成功や、ブランド認知の向上につながることがわかっていただけたと思う。逆に、使い方を間違えれば効果がないどころか、ブランドに傷をつけてしまう可能性もあることを覚えておきたい。
また、コンテンツ作成やコピーライティングなどと同様に、ハッシュタグの作成と使用にも創造力が必要だ。ユニークなハッシュタグを生み出し、本記事を参考にしながら巧みに使いこなしていっていただきたい。
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