人の行動を左右するポイントは「面白そう」にあった!

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あなたは電車を降りた後、階段を使うだろうか、それともエスカレーターを使うだろうか。

ほとんどの人は、たとえ混雑していてもエスカレーターを選ぶのではないかと思う。中には、健康のため階段を使う、という人もいるかもしれないが、おそらく少数派だろう。

しかし、ある仕掛けをすることで、多くの人が階段を選ぶという実験が、ストックホルムで行われた。人の行動を左右できる可能性を秘めた、この実験の様子をご紹介したい。

66%の人が階段を使うようになる「Piano Staircase」

この実験を行ったのはスウェーデンのVolkswagen社で、動画でその様子が配信されている。まずはそちらをご覧いただきたい。

Piano Staircase

実験の場となったのは、ストックホルムの中心街にあるOdenplan駅。エスカレーターと階段が併設されているが、やはりここでもほとんどの人がエスカレーターを選んでいた。

しかし、階段を踏むと音の鳴る機械を設置し、ピアノの鍵盤のような仕掛けを作ったところ、ほとんどの人が階段を選ぶようになった。中には飛び跳ねたり、何かのメロディーを奏でようとしたりする人もいて、楽しみながら階段を上っていることが分かる。

「健康のため、階段を使いましょう」などという看板を掲げるより、よほど効果があることがうかがえるだろう。動画によると、この実験を通して、66%の人が階段を使うようになったという。

まだある、人の行動を左右するアイデア

同社が「The Fun Theory」と名付けるこのアイデアは、「面白そう」と思う気持ちが人の行動を左右するパワーがある、という考え方をもとにしている。

こうしたアイデアを紹介する同社のウェブサイトには、ほかにも以下のような事例が掲載されている。まとめてご紹介したい。

1.The Play Belt

車に乗った時、いかにしてシートベルトをつけてもらうか、というアイデア。映画などを楽しめるディスプレイが後部座席に設置されているが、そのままでは動作しない。シートベルトを締めることによって初めて、動作する仕組みになっている。

2.Bottle Bank Arcade Machine

アーケードゲームの機械に着想を得たボトル回収マシーン。6つのボトル回収口の中から、ライトがついた箇所にボトルを入れることで、スコアを獲得できる仕組みになっている。

ちょっとしたゲームが楽しめるアイデア。同じ地域に設置された、ゲームなしの回収機は1晩で2回しか利用されなかったが、このゲーム付きの回収機はおよそ100人が利用した。

3. The Speed Camera Lottery

市街地の車のスピードを抑制するためのアイデア。スピードカメラを設置し、決められたスピートぴったりで通過することのできた車の所有者に、賞金を進呈する。

この道路の平均スピードは時速32kmだったが、機械を導入後は時速25kmまで減少した。

4.The World's Deepest Bin

世界一深いゴミ箱を作り出すというアイデア。どこにでもあるサイズのゴミ箱だが、捨てられたゴミは、なんと50フィートもの距離を落下する(という音が鳴る)。

ゴミを捨てた人々は、延々と鳴り続ける落下音にぎょっとしていたが、結果として近くにあった普通のゴミ箱の2倍近い、72kgものゴミを集めることに成功した。

動画内には、面白さのあまり、近くに捨てられていた他人のゴミを拾って捨てる人の姿も映し出されている。

啓蒙活動を行うよりも、効果的に、スマートに!

「スピードの出しすぎに注意」「ゴミはゴミ箱へ」。こうした啓蒙活動も重要だが、それよりもずっとスマートに、効果的に人の行動を左右する可能性を秘めているのが、この「The Fun Theory」だ。

新しい広告やキャンペーンを考える際には、この「面白そう」というアイデアを役立ててみてはいかがだろうか。

参考元: The Fun Theory: Volkswagen Masters the Viral Video The Fun Theory

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