ソーシャルメディアマーケティングでこれはNG!ファンを減らしてしまう、やってしまいがちなミス

コンテンツマーケティング

ユーザーからの反応をぐいぐいと感じることができるソーシャルメディアマーケティング。

「いいね!」の獲得数やコンバージョン数に気を取られ、その本来の目的である「企業としてのイメージ作り」や「顧客との信頼関係作り」という大切なコンセプトをついつい忘れてしまいがちだ。

しかし、そういったメンタリティーでソーシャルメディアに挑むと、小さな油断でミスを犯したり、「ウケそう」「これは絶対当たる」と思ってやったことが裏目に出てしまったりする。

良かれと思って実施していたマーケティングが、気が付いたらファンを減らす要因になっていた……。そんなことにならないよう、やってしまいがちなミスを実例とともにいくつか紹介しよう。

失敗につながりやすいメンタリティー

以下は、ソーシャルメディアマーケティングで失敗につながりやすいメンタリティーを「7つの大罪」にたとえた記事「The Seven Deadly Sins of Social Media Marketing」からの抜擢である。

傲慢:自社へのプライドが高すぎるために、ユーザーをいい加減に扱う。ソーシャルネットワークは公共の場で行われるオフィシャルなやり取りであることを忘れ、ユーザーに対して冷静な対応や敬意のある対応をするのを忘れる。 強欲:チャリティーや、世のため人のための「善意」を悪用する。「“いいね!”を5万個もらえたら、5万ドルをチャリティーに寄付します」というのは、一瞬だが聞こえはよい。しかし、こうした善意の“いいね!”を集めておいて、もし寄付が実行されなかった場合、当然ユーザーからの批判の対象となる。 嫉妬:ライバルの成功をうらやむ気持ち。ライバル社が成功したからと、明らかに真似をしたコンテンツを配信したり、似たようなキャンペーンを実施したりする。

憤怒:ネガティブな反応や、悪い噂も広まりやすいソーシャルネットワーク。つい怒りに我を忘れて、プロフェッショナルとは言えない対応をしてしまうと、炎上のきっかけとなりかねない。

暴食:ソーシャルメディアの世界に名を広めたい、より多くの人や企業とつながりたい。そういう思いで手当たり次第タグ付けをしたり、ハッシュタグの乱用をしたりする。あるいは、企業のイメージや方向性とは関係のない(またはマイナスになる)ユーザーのフォローや、その記事のシェアを行う。

色欲:有名になりたいという欲望。ソーシャルメディアの利点であるインタラクションのコンセプトを忘れ、自分を目立たせることしか考えていない独りよがりなコンテンツの発信を行う。

怠惰:ユーザーのために時間を割くのは面倒だという怠け。ユーザーからのコメントや質問に対する回答をオートメーション化したり、無視したりする。

どうしてそんなことに……痛い失敗実例4件

ここで挙げる実例は、結果をよく考えずにソーシャルメディアを利用したために、ブランドのイメージを大きく下げてしまったものである。

バーガーキングの例

「無料バーガーのクーポンが欲しかったら、Facebookの友達を10人削除しましょう」というキャンペーンを行ったが、ユーザーには好意的に受け取られなかった。話題性を狙ったのかもしれないが、「拡散」「共有」というソーシャルメディアの利点を根底から否定したキャンペーンを、ユーザーは受け入れるはずがない。

世界的に有名なサッカー選手クリスティアーノ・ロナウド。2013年、彼の率いるポルトガルのチームがスウェーデンのチームを破り、翌年のW杯に出場することが決定した。なんとこの時、スウェーデン・ペプシ社はロナウド選手のvoodoo doll(呪いの人形)を線路の上に置いた画像や、無数のピンで刺した画像をFacebookページに掲載したのだ。また、ペプシの缶でこの人形の顔をつぶした写真までアップされ、世界中のファンによるアンチ・ペプシ運動が勃発することとなった。

その場のノリで「スウェーデンファンにはウケそう」「共感が得られそう」と考えたのだろうが、ブランドのイメージの低下という大きな代償を払うことまでは、考えが及ばなかった模様だ。

social-media-marketing-failures_2.png写真出典:Ronaldo 'voodoo doll' joke backfires as Pepsi are forced to apologise for train tracks poster that sparked outrage

ルートン空港の例

空の旅を楽しむ人が、空港に求めるのはその安全性と信頼感。しかし、ロンドンのルートン空港のマネージャーは、とある雪の日、2005年にサウスウエスト航空がシカゴで起こした大事故の写真をTwitterにアップし、「我が空港はとても優れているから、雪が降ってもこんなことにはなりません」といったメッセージを配信した。

人の不幸を用いて自分を持ち上げても、ユーザーからは反感しか得られない。それに気付かせてくれる例である。

DiGiorno Pizzaの例

拡散効果の高いTwitter。しかし、そこで使用するハッシュタグを慎重に選ばなかったがために大きな波紋を起こしたのが、アメリカのピザ会社DiGiornoだ。同社は「#whyIstayed」というキャンペーンでこの失敗を犯してしまった。

このキャンペーンは、DVを受けた人々が「なぜその相手のもとを去らなかったのか」の経験談をシェアして、みんなでこの困難を乗り切ろうという目的で始められたもの。そこに「You had pizza(そこにピザがあったから)」とあまりにも的外れで、被害者をバカにしているような投稿をしてしまったのである。

social-media-marketing-failures_3.png写真出典:Bitter Tweet: The Top 6 Biggest Social Media Marketing Fails So Far in 2014

上記4例のどれをとっても「なんでそんなことを……」と思わず呆然(ぼうぜん)としてしまう内容だが、担当者がついつい悪ノリしてしまったというところだろうか。その時の感情でコンテンツを配信することが可能なソーシャルネットワークだからこそ、起こり得るハプニングとも言える。

配信ボタンを押すその前に

利点の多いソーシャルメディアは、コンテンツマーケティングの一環としてぜひ取り入れるべきだ。思ったことを自由自在に人々と共有し合える―そんな魅力が溢れるプラットフォームである。

しかし、常に忘れないでほしいのは、「企業のイメージを作り上げ、顧客との信頼関係を結ぶためのコンテンツ作りを行っている」ということだ。これを実行する担当者には、大きな責任がある。

作り上げたコンテンツの配信ボタンを押すその前に、一度立ち止まってみよう。この時、そのコンテンツが本当に自社にとって、そしてユーザーにとっても意義があり、質の高いものかを確認する必要がある。後悔につながるミスを起こさぬよう、気を付けていこう。

参考元: 7 Sins of Social Media Marketing The Seven Deadly Sins of Social Media Marketing How Social Media and Content Marketing Fail—and How to Fix the Problems Bitter Tweet: The Top 6 Biggest Social Media Marketing Fails So Far in 2014 9 Beginner's Mistakes In Social Media Marketing Top 5 Marketing Fails You Can Learn From The Top 7 Monstrous Social Media Failures You Should Fear Ronaldo 'voodoo doll' joke backfires as Pepsi are forced to apologise for train tracks poster that sparked outrage

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