SEOの観点からみたXMLサイトマップの重要性

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サイトマップといえば、自社のWebサイトに訪問してきたユーザーに対し、どういったコンテンツがあり、それぞれがどこに位置しているのかを示すものです。サイトマップがあればユーザーは迷うことなく求めるコンテンツに移動でき、離脱率を下げる効果があります。では同じサイトマップでもXMLサイトマップとはどういったものかご存知でしょうか? 今回はこのXMLサイトマップについて、その概要から作成方法、Googleサーチコンソールへの登録方法などをご紹介します。
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目次
検索エンジンに正確なサイト情報を伝えるXMLサイトマップの効果
XMLサイトマップはクローラーがWebサイト内のURLを集めるために参照するものですから、Webサイト上に表示されるものではなく、XML形式のファイルです。いわばサイトマップがWebサイトに訪問したユーザーへの道しるべであるように、検索エンジンのロボット(クローラー)への道しるべとなるのがXMLサイトマップです。
クローラーは基本的にWebサイト内にあるリンクをたどってURLを収集していくため、なぜサイトマップを用意しなくてはならないのかと思われるかもしれません。しかし新規に制作されたWebサイト、頻繁に新商品をアップしているECサイト、何百、何千ページもあるような大規模Webサイトなどでは、必ずしもクローラーがすべてのページを正しく巡回できるとは限りません。
特にECサイトでは、新商品を発売したにもかかわらず、検索エンジンにインデックスされなければ、直接、売上に影響を与えることになってしまいます。そのためできる限り早く正確にクローラーに巡回してもらう必要があり、そうした際に大きな効果を発揮するのがXMLサイトマップなのです。
Webサイトを制作するうえで、XMLサイトマップは必ず設置しなければいけないものではありません。そして設置したとしても、それが直接、検索エンジンの検索結果に反映されるわけでもありません。にもかかわらずXMLサイトマップを設置しなければいけない理由は、SEO対策として間接的に大きな影響を及ぼすからです。
作成したページをいち早くクロールしてもらうことは、確かに重要なことですが、クロールしたからといってそれが検索結果の上位に表示されるわけではありません。XMLサイトマップを設置するもっとも大きなメリットは、インデックスされていないページがあるかないかを把握できることです。
インデックスされないということは、何かしら違反をしている可能性がありますので、すぐに修正を行うことができます。もしインデックスされていないことがわからなければ、違反をしているままということになり、Webサイト全体にも悪影響を及ぼすことになります。そうした意味でXMLサイトマップを設置することは、直接的にではないにしろ、間接的にはSEOに大きく貢献する施策といえるでしょう。
XMLサイトマップの作成方法
それでは実際にXMLサイトマップを作成する方法についてご説明します。記述ルールは次の4点です。
urlsetタグを記述すること。 urlsetタグのなかにネームスペース(プロトコル標準)を指定すること。 - 各URLにurl
エントリをXML親タグとして含めること。 - 各親タグurl
に子エントリloc を含めること。
この記述ルールで使われている以外のタグはすべてオプションです。ただしそのオプションがサポートされているかどうかは、検索エンジンによって異なります。またXMLサイトマップでは、1つのファイルに含められるURL数は5万件、サイズは10Mバイトまでで、それ以上ある場合は、複数のファイルを作成します。
ファイル名は基本的には自由ですが、1つであれば自分たちのWebサイトのURLの後にスラッシュを入れて「sitemap.xml」。複数ある場合は、「catalog/sitemap_index.xml」とするのが一般的です。次にXMLサイトマップを作成するための使用する主なタグをご紹介します。
urlset:XMLサイトマップを作成する際にすべてのタグを囲み、現在のプロトコル標準を参照するタグです(必須)。 url:各URLエントリの親タグです(必須)。 loc:ページのURLを記述するためのタグです。文字数は2,048文字が上限となっています(必須)。 lastmod:ファイルを最後に更新した日を記述するためのタグです。基本的にはW3C Datetime形式で記述しますが、YYYY-MM-DDと時刻を省略して記述しても問題ありません(オプション)。 changefreq:ページの更新頻度を記述するタグです。クローラーはここに記述された値を参考情報としますが、必ずしも記述した頻度でクロールするとは限りません。更新頻度で有効な値は(always・hourly・dairy・weekly・monthly・yearly・never)の7種類です。ちなみに”always”はアクセスするたびに更新されるコンテンツに使用します。また”never”はアーカイブページのURLに使用する値です。 - priority:Webサイト内でほかのURLと比較した優先度を記述するタグです。0.5を基本として、0.0から1.0の間で指定します。これを活用することで、自分たちのWebサイトでもっとも重要であるページをクローラーに知らせることができます。ただしすべてのURLを1.0としても効果はありません。あくまで基本は0.5であり、それよりも優先度が高いと思われるURLにのみ、使用します。
ここまでご説明したようにXMLサイトマップの作成は、手書きで行うこともできますが、WordPressを使っているかたであれば、「Google XML Sitemaps」といったプラグインを使って簡単に作成することも可能です。またWordPressを使っていない場合でも「sitemap.xml Editor(http://www.sitemapxml.jp/)」のような無料のXMLサイトマップ自動生成ツールがありますので活用してみてください。
XMLサイトマップをGoogleサーチコンソールに登録する方法
作成したXMLサイトマップは、HTMLのようにサーバーにアップするのではなく、Googleのサーチコンソールを使ってアップします。ちなみにGoogleサーチコンソールとは、Googleの検索結果でWebサイトのパフォーマンスを管理するためのツールです。
自分たちのWebサイトがどういったキーワードで検索結果に表示され、そのうちどれだけのユーザーが実際にクリックして訪問しているのかを確認したり、何か問題があるページがあれば、お知らせをしてくれたりするものです。Googleアカウントがあれば誰でも利用できますので、Webサイトを制作したら必ず登録するようにしましょう。
GooglesサーチコンソールにXMLサイトマップを登録する方法は簡単で、左メニューにある「サイトマップ」を選択し、「新しいサイトマップの追加」の箇所で自分たちのWebサイトURLの後にXMLサイトマップのファイル名を入力し、「送信」をクリックするだけです。
これで問題がなければ、ほとんどの場合、数時間に「送信されたサイトマップ」のステータスのところに「成功しました」となり、送信終了です。
XMLサイトマップの作成がWebサイトの問題点の早期発見につながる
XMLサイトマップを作成することが必ずしも検索順位の上昇に貢献するわけではありません。むしろ影響はほとんどないといってもよいでしょう。にもかかわらずXMLサイトマップがSEOの観点から見て重要だという理由は、検索エンジンがどのページをインデックスして、どのページをインデックスしていないかを明確に把握することができる点にあります。
仮にインデックスされていないページがあるとすれば、そのページは何かしらの問題点があるということになります。それさえわかれば早期改善ができ、ユーザーを逃してしまうリスクを軽減させることにもつながります。
常に進化を続ける検索エンジンといえども、大規模Webサイトやリンク構造が複雑なWebサイトでは、すべてのページをクロールしきれない場合もあります。そうしたことを防ぐためにも、XMLサイトマップは必ず作成するようにしましょう。
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