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イノーバマーケティングチーム2019/03/25 10:00:001 min read

昔はSEOで見かけたブラックハットSEO対策、ワードサラダとは?

以前は有効だったものの、検索エンジンの進化に伴い今では効果のなくなってしまったSEO対策は多々ありますが、ワードサラダもそのなかのひとつです。現在はあまり見かけなくなった手法ですが、ワードサラダとはどういったものなのか、そしてSEO対策としてワードサラダがNGである理由について考察していきます。

意味がわかるようでわからないワードサラダとは?

SEO対策の一つとして多くの外部リンクを集める施策があります。現在は質の低いWebサイトからどんなにリンクを得たとしても、それが評価につながることはほぼなくなりつつあります。むしろ短期間で大量の外部リンクを集める行為は違反行為となるケースもあります。しかし以前はとにかく大量の外部リンクを集めれば検索結果の上位に表示されることも少なくありませんでした。

もちろん質が低いとはいえ外部リンクを大量に集めることは簡単ではありません。そこで考えられたのが自前で大量にコンテンツを作成し、そこから外部リンクを貼る方法ですが、ここでコンテンツを大量につくる手段として用いられているのが文章の自動生成ツールです。これであればそれほど手間をかけることなく、自前で短時間に大量のコンテンツ作成し、そこから外部リンクを貼ることが可能になります。

ただし自動生成ツールで作成したコンテンツは、文法自体は間違っていないものの文章としては支離滅裂で、人間が読んでもまったく意味がわかりません。この人間が読んでも意味が通じない支離滅裂な文章が、統合失調症や認知症患者に見られる言語障害を意味するワードサラダに似ていることから、自動生成ツールで作成されたコンテンツをワードサラダと呼んでいます。

ワードサラダをつくりだすマルコフ連鎖と形態素解析

自動生成ツールで作成されるコンテンツの文章が支離滅裂なものになる主な原因は、マルコフ連鎖と形態素解析という仕組み、思考を使用して生成されていることにあります。それぞれの特徴は次の通りです。

マルコフ連鎖

過去の内容は問わず、現在の値のみで未来の挙動を決定する確率統計モデルです。これにより現在の値を一定の出現率で並び替えるアルゴリズムを作成できます。

形態素解析

ある文章を単語のまとまりの最小単位まで分割する技術を形態素解析といいます。例えば「私は明日学校を休みます」という文章を形態素解析してみると次のようになります。

私|は|明日|学校|を|休み|ます

自動生成ツールの多くはこの2つの仕組み、思考を使って文章を作成します。具体的な例を見てみましょう。

  1. 私は明日学校を休みます
  2. 休日は海へ遊びに行きます
  3. いつかアメリカに行くのが夢です

この3つの文章をそれぞれ形態素解析すると次のようになります。

私|は|明日|学校|を|休み|ます

休日|は|海|へ|遊び|に|行き|ます

いつか|アメリカ|に|行く|の|が|夢|です

そしてこれをマルコフ連鎖で並び替えると、例えば次のような文章ができあがります。

私はアメリカに休みます

休日は明日行くのが学校です

いつか海へ夢を遊びに行きます

このように一見、おかしくないように見えていざ読んでみるとまったく意味の通じない文章ができあがります。これこそがワードサラダです。

ワードサラダがSEO対策としてNGな理由

ワードサラダがSEO対策としてNGになる大きな理由は次の2点です。

人間が読んでも意味が通らず、無益なWebサイトが増えるから

そもそも検索エンジンは、ユーザーにとって有益な情報を提供することが第一義です。人間が読んでも意味が通らないワードサラダが増えても無益なだけで何の価値もありません。

システムを使い大量にワードサラダを生成することで意味のない外部リンクを増やすから

ワードサラダが生成される最大の要因は、大量の外部リンクの獲得です。1つのWebサイトが検索上位に表示されるため、数千数万のワードサラダが生成されます。さらに場合によっては生成されたワードサラダのコンテンツが検索結果の上位に表示されてしまうこともありえます。これは検索エンジンにとっても、ユーザーにとっても不利益でしかありません。そうしたことから、ユーザーが検索を行った際、無益なWebサイトを表示することを避けるため、ワードサラダはNGになっています。

自身がワードサラダの被害に遭わないためには?

前項でも触れたように以前であれば、ワードサラダのコンテンツであっても外部リンクとして認められ、検索結果の上位に表示されることも少なくありませんでした。なぜ意味が通じない文章ばかりのコンテンツがページとして評価されていたのかといえば、以前の検索エンジンが文章の意味までを完全に理解できていなかったことにあります。しかし最近では技術の進化により、以前に比べ100%とはいえないものの、そうしたページが評価されるケースはほぼなくなっています。

通常、コンテンツ作成が内製であれば、ユーザーにとって有益なコンテンツを作成するほうが、わざわざ大量に意味のないコンテンツを作成し、外部リンクを貼るよりも手間もかからず効率的です。そもそも質の高いコンテンツをつくれば必然的に質の高い外部リンクがつく可能性も高まるからです。であれば、わざわざ検索エンジンからスパム判定されてしまうリスクを冒してまでワードサラダを生成する理由はないように思われるかもしれません。ただそれはあくまでもWeb制作からSEO対策までそのすべてを内製で行っている場合で、問題はSEO対策を外部に依頼している場合です。

SEOを専門に行っている業者は、SEO対策においては専門的な知識を持っていますが、依頼された企業の業務や商品に対しては必ずしも専門的な知識があるわけではありません。もちろん多くのSEO業者は、依頼された企業の業種や商品の性質を調査、確認しユーザーにとって有益なコンテンツを作成することに注力します。しかしなかにはいまでもブラックハットSEOを当たり前のように使っている業者も存在します。

そのため、SEO対策を外部に依頼している場合は、知らない間に自社のWebサイトがブラックハットSEOを使ってしまっているケースも考えられます。これを避けるには、業者選定の際に周囲の評判を確認することももちろんですが、依頼後もGoogleのSearch Consoleを使い、自社のWebサイトにおかしな外部リンクが貼られていないかのチェックは定期的に行うようにしてください。そしてもしそうした外部リンクを見つけたら、すぐにそのリンクを外すよう、手配することが重要です。

SEO対策を外部に依頼する場合でも任せっきりにしないことが重要

現在、多くの企業にとってWebサイトは自社の顔ともいえる存在であり、そこで問題が起きてしまい、検索結果に表示されなくなってしまっては大きな損失となります。そうしたことを防ぐためには、できるだけ自社内でSEO対策を行うこと、それが難しい場合は信頼できるSEO会社を選択し、定期的にワードサラダを始めとするNG行為がなされていないかチェックすることが重要です。

 

株式会社イノーバでは、専門知識を持つマーケティングチームがお客様のWebサイトを診断し、適切なSEO対策をご提案します。ブラックハットSEOに頼ることなく、ユーザーファーストな質の高いコンテンツ作成を通じて、自然な検索流入の増加を実現するお手伝いをいたします。効果的なデジタルマーケティング戦略に関心がある方は、ぜひ一度お問い合わせください。

 

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FAQ

Q1. ワードサラダとは何ですか?
A1. ワードサラダとは、自動コンテンツ生成ツールを使って作られる、意味の通らない不自然な文章のことを指します。文法的には正しいものの、内容が支離滅裂で読んでも意味が理解できないのが特徴です。ワードサラダは人工知能技術の一種であるマルコフ連鎖と形態素解析を応用して機械的に生成されるため、大量のコンテンツを短時間で作れるものの、品質が非常に低くなります。

 

Q2. ワードサラダはSEO対策に有効なのでしょうか?
A2. いいえ、現在ワードサラダはSEO対策として全く有効ではありません。以前は検索エンジンのアルゴリズムが単純だったため、ワードサラダを大量に生成して被リンクを増やす手法もある程度効果がありましたが、現在は検索エンジンが低品質なコンテンツを判別できるようになったため、ワードサラダは全くのスパムとして認識されます。ワードサラダによるSEO効果は皆無であり、むしろペナルティを受けるリスクの方が高いため、利用は避けるべきです。

 

Q3. ワードサラダ対策としては何をすべきですか?

A3. ワードサラダによる被リンクを受けてしまった場合は、できるだけ早くそのリンクを削除する必要があります。サーチコンソールなどのツールで自サイトへの被リンクをチェックし、ワードサラダサイトからの被リンクを発見したら、そのサイト運営者に連絡を取ってリンク削除を依頼しましょう。また、自サイトのSEO対策は、ユーザーファーストの質の高いコンテンツ作りを心掛け、ホワイトハットSEOを実践することが重要です。ワードサラダに頼らず、ユーザーに役立つ有益なコンテンツを地道に作成・発信していくことが、長期的なSEO効果につながります。

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イノーバマーケティングチーム

株式会社イノーバの「イノーバマーケティングチーム」は、多様なバックグラウンドを持つメンバーにより編成されています。マーケティングの最前線で蓄積された知識と経験を生かし、読者に価値ある洞察と具体的な戦略を提供します。