SEO対策に欠かせないアンカーテキストの適切な書き方とは?

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コンテンツ中のテキストに別ページ、もしくは同ページ内の別の場所へリンクを貼った際、そのリンクに含まれるテキストはアンカーテキストといいます。これはユーザーが目的の場所にすぐに移動できるインターネットならではのメリットの一つです。このアンカーテキストがSEO対策の一つであることは、SEO担当者のかたであればすでにご存知かと思いますが、闇雲にアンカーテキストを使ってもSEO効果を発揮することはありません。そこで今回は改めてアンカーテキストの基本から活用するポイントについて考察していきます。

改めて見直すアンカーテキストの基本とSEO効果

アンカーテキストを適切に使うことでSEO対策を行うには、アンカーテキストとはどういったものなのかについて改めて確認しておく必要があります。基本的には冒頭で触れた通り、コンテンツ中のテキストに別ページ、もしくは同ページ内の別の場所へリンクを貼る行為、または貼られたリンクのことをいい、HTML上においてのタグのなかに含まれるテキストのことです。

このアンカーテキストを使う最大の目的は、Webサイトに訪問したユーザーが求めている情報に迷うことなくたどり着けるようにすることです。これは訪問しているユーザーにとっても重要ですが、Webサイトを運営する側にとっても、ユーザーが迷って離脱してしまうことを避けるという意味で非常に重要な施策となります。

そしてアンカーテキストを使うことにはもう一つ重要な目的があります。それは検索エンジンのロボット(クローラー)にアンカーテキストを貼ったキーワードが重要であると認識してもらうことです。通常、クローラーはリンクをたどり、Webサイトの情報を集めていきます。

その際、アンカーテキストが貼られているテキストとその遷移先の内容が一致していれば、クローラーは正確にそのページを認識・評価します。さらにアンカーテキストが貼られたテキストを重要なテーマであると認識するため、結果としてそのテキストが検索結果の表示順位を上げることにつながります。つまり適切にアンカーテキストを貼ることは、訪問したユーザーが迷わず目的の情報にたどり着けるようになると同時に、SEO対策としても大きな効果を発揮するのです。

SEO対策にはさまざまな方法がありますが、アンカーテキストはそのなかでも基本中の基本です。しかし基本であるからこそ、つい忘れてしまうことも起こりがちです。そこで改めてアンカーテキストがどういったものなのかを理解したうえで、次からはSEO対策の一環としてアンカーテキストを活用するためのポイントをご紹介します。

アンカーテキストを活用するためのポイント

アンカーテキストをSEO対策の一環として、その効果を最大限に発揮させるには最低でも次にあげる3つのポイントを抑えなくてはなりません。

1.   リンク先の説明でなければならないこと

例えば、パソコンを販売するECサイトで商品の説明を行うページの最後に「このパソコンのスペックはこちら」といったアンカーテキストを貼ったとします。しかしそのリンク先がパソコンのスペックを伝えるページではなく、注文ページだとすれば商品の詳しい情報を知りたいユーザーの目的を果たすことはできません。またクローラーもそのページを認識・評価をすることができなくなってしまいます。こうしたことを避けるためには、アンカーテキストは必ずリンク先を正しく説明していなければなりません。

2.   遷移先で重要なキーワードを含めること

前項でも触れたように、クローラーはアンカーテキストを重要なテキストであると認識します。そのため「このパソコンのスペックはこちら」というテキストにリンクを貼る場合、「こちら」にだけリンクを貼ると、クローラーはそれが重要なキーワードであると認識してしまうことになります。この場合、もっとも重要なキーワードは「パソコンのスペック」なわけですから、必ずこちらのほうのテキストをアンカーテキストにする必要があります。

3.   画像にはalt属性をつけること

リンクはテキストだけではなく、画像に貼る場合もあります。この際、HTML上で画像の説明がないとクローラーは単なる画像という認識しかしません。これでは遷移先のページを正しく評価することもできず、SEO効果を発揮させることもできなくなってしまいます。これを避けるには画像にはHTML上で必ずalt属性、つまりその画像の説明を記載するようにします。クローラーはalt属性に記載された画像の説明文をアンカーテキストと同じように認識するため、SEO効果を発揮させることが可能になります。

この3つのポイントはアンカーテキストでSEO効果を発揮させるために必ずやるべきことです。特に1つめの「リンク先の説明でなければならないこと」に関しては、クローラーだけではなく訪問したユーザーの離脱を防ぐうえでも決して忘れないようにしてください。

アンカーテキストを活用するうえでの注意点

前項で挙げた3つのポイントは、SEO効果を発揮させるためのアンカーテキストの活用法ですが、重要なことはどれもSEOのためだけのテクニックではないということです。

1つめと2つめはもちろん、3つめのalt属性に関しても、alt属性を記述することでテキストブラウザでは画像の代わりに画像の説明としてテキスト表示されます。また音声読み上げブラウザでは、そのテキストが読み上げられることで、ユーザーはそこにどういった画像が表示されているのかを知ることができます。つまりWebサイトのアクセシビリティの観点で必須の施策であり、検索結果に上位表示させるためだけのものではありません。

ではSEO効果を発揮させるためのアンカーテキストの活用法で注意しなくてはならない点、それはSEOのためだけのテクニックを使わないことです。具体的に遷移先のページの内容とは一致していないものの、SEOで上位表示させたいテキストをアンカーテキストにすること、そして1ページ内に必要以上にアンカーテキストを貼り過ぎることです。

この2つの施策はどちらもユーザーのことを一切考えていない施策であり、単純に検索結果の順位を上げようとするためだけに行う施策です。こうした行為は、訪問したユーザーにとって無駄なクリックをさせ、求めていない情報にアクセスさせる、まったくユーザーのほうを見ていない行為です。そしてこれはGoogleが考えるユーザーにとって最適な情報を提供しているWebサイトが良いWebサイトであるという思想からも外れているため、結果としてSEO対策としてマイナスとなってしまいます。アンカーテキストはあくまでユーザーの利便性とクローラーにページ内容を正しく認識してもらうために活用しなくてはなりません。

ユーザーにとって見やすい、使いやすいアンカーテキストにすることが重要

アンカーテキストは内部リンクを増やすことにつながることから、SEO対策として効果があるといわれています。しかし前項でもご説明したように、遷移先とは関係のないテキストにリンクを貼る、必要以上に多くのアンカーテキストを設置するといった行為は、場合によっては特定のキーワードでの検索順位を落としてしまう可能性もあります。

アンカーテキストは検索エンジンのロボットにリンクであることを伝えるのと同時に、閲覧しているユーザーの手間を減らし、求めている情報を確実に得てもらえるようにするためのものです。SEO担当者がするべきことは、検索エンジンではなくユーザーのほうを見て、見やすい、使いやすいページをつくり、そのうえで必要に応じて適切なアンカーテキストを設置することだといえます。

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