誰も気づかなかった!不良で顔の広いシニア世代を流行の発信源にする方法:「シニア世代の本音と意見」動画付き

デジタルマーケティング
「シニア世代」という呼び方がある。
60代以上のことを指す場合もあれば、より広い世代を指す場合もあり、明確な定義はないようだが、この記事では、現在40代後半から60代、70代にかけての広い層を、まとめてシニア世代と呼ぶこととする。
最近、このシニア世代をWeb上で取り込む仕組みやプラットフォーム、あるいはビジネスサイトを作る動きが増えてきている。
しかし、いまだ決定的なものはない。そこで、シニア世代の特性から、彼らを流行の発信源として考える新しいWebシステムについて考えてみたい。
動画「シニア世代の本音と意見」
これから、シニア世代に向けた「Web上での新しい仕組みの可能性」について語っていくにあたり、統計上の数字やプロトタイプなイメージではない、シニア世代の本当の姿を「生の声」で知る必要がある。
そこで、いろいろ取材を行ってみた。幸いなことに、筆者もいわゆる「シニア世代」に突入している年代のオトコである。いや、幸いかどうかは知らないが、周囲の知り合いにはシニア世代がうんざりするほどいるので、取材はスムーズであった。その取材をまとめて、動画を作ってみた。
題して、「シニア世代の本音と意見」。まずは、ご覧いただきたい。
世の中に流行を人為的に作る方法
マルコム・グラッドウェル(Malcolm Gladwell)という人物がいる。元ワシントン・ポスト紙の記者で、現在は雑誌『ニューヨーカー』でライターをしている。
彼はワシントン・ポストの記者時代、HIVに関する取材を続けていて、そこからウイルスの感染はあるときを境に爆発的に増えることを知った。
マルコム・グラッドウェルは、この「あるときを境に一気に感染が広がる瞬間」のことを、「ティッピング・ポイント(Tipping point)」と呼んだ。
そして、彼はこのティッピング・ポイントはが世の中で流行する「こと、もの、人」にも、同じように作用していることに気づき、流行が生まれる瞬間のティッピング・ポイントを調べ、それが起きる条件を見つけたのである。
・ティッピング・ポイントが起きる条件
1.少数者の法則(The Law of the Few)
2.粘りの要素(The Stickiness Factor)
3.背景の力(The Power of Context)
この中で特に大事なのが、1番目の「少数者の法則」である。少数者の法則は、その感染をスタートさせるには3種類のグループが必要になる、という考え方だ。
つまり、3種類の人物が揃えば、流行は人為的に作り出せると言っているのである。
流行の発生源はこの3者から!
少数者の法則で明らかにされた「流行の発生源」は、次の3種類の人々である。
1.コネクター(Connectors) 顔が広く、緩い絆を多く持つ、いわゆる人脈が豊富な人々。
2.メイヴン(Mavens) データ分析が得意で、さまざまな情報を知っている人々。
3.セールスマン(Salesmen) 不特定多数の相手に、商品やサービスの魅力を存分に語ることができる人々。
この3者が揃ったとき、ティッピング・ポイントが起こり、流行が始まるのである。
とはいえ、ここが難しいのだが、世の中にはメイヴンやセールスマンは多いが、コネクターが圧倒的に少ない。コネクターさえ見つければ、どんな流行も思いのままに起こせるはずなのだ。
と考えたとき、……いた。いることに気づいた。
「シニア世代」である。
最初にご覧いただいた動画で、シニア世代が現代における格好の「コネクター」になることがおわかりいただけるだろう。
彼らは、自分の興味に対してはとことん追求し、お金をかける。また、かつての仕事上の関係を含め、多くの人脈を持っている。その人脈は、ネット上における匿名のものではなく、顔の見える、体温を感じる、実態のある人脈である。
どう考えても、コネクターの条件に当てはまるのだ。
「シニア世代」はコネクター
シニア世代は、その豊富な人生経験から構築された人脈が無視できない存在になっている。つまり、ティッピング・ポイントを起こす条件の1つである「コネクター」の役割を担える人々なのである。
もちろん、なかにはメイヴンもいるだろうし、セールスマンも存在するだろう。だが、全体で見ると、シニア世代の最大の武器はコネクターとしての緩い人脈なのだ。
Webで何かのサービスなりアイデアを作り出し、ティッピング・ポイントを起こし、爆発的な流行にするための最大の条件であるコネクターの存在。それが、意外なところで発見できた。
それでは、シニア世代に向けた「Web上での新しい仕組みの可能性」とは何か?
コネクターとしての人脈を活用できる仕組み作りである。
別の言い方をすれば、Web上にシニア世代を集め、ある特定のサービスなり商品なり、人物を、彼らを発生源としてティッピング・ポイントを起こす媒介にできる仕組みだ。流行の発信源として、シニア世代の力を活用するのだ。
これが、シニアに向けた新しいWebでの仕組みになる……かもしれない?
その具体的な仕組みを考えるのは、若いメイヴンのあなたたちである。
参考: GLADWELL.COM
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