マーケターなら知っておきたい、検索エンジンの仕組みと役割

コンテンツマーケティング

昨今のWebマーケティングにおいて、検索エンジンは非常に大きな役割を果たしています。SEO対策やリスティング広告など、検索エンジンの仕組みを利用した施策も数多くありますが、その仕組みや役割について、私たちはどこまで正確に理解できているでしょうか。今回は、Webマーケティングに欠かせない検索エンジンの概要や仕組み、今後の動向などについて考えてみましょう。

そもそも、検索エンジンとは何か

検索エンジンはインターネットを利用している人なら日常的に使用しているため、どのようなツールかを改めて説明する必要はないかもしれません。ただ、Webマーケティング施策を考えるうえで重要となるため、その役割や仕組みについて正確に理解しておく必要があります。

検索エンジンとは、インターネット上に存在するコンテンツやファイル、画像などさまざまな情報を探すためのサービスの総称です。日本ではGoogleやYahoo!が有名で、2つを合わせると96%以上のシェアを誇ります(statcounter(https://gs.statcounter.com/)調べ)。

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検索エンジンはGoogleやYahoo!以外にもさまざまなものがあり、国が変わればそのシェアも大きく変わります。例えば中国ではBaidu(65%)、Sogou(17%)の順番でシェアが高く、またロシアではGoogle(55%)のほかYANDEX RU(42%)も一般的に使われています(いずれもstatcounter(https://gs.statcounter.com/)調べ)。

越境ECなど他国のSEO対策が必要な場合はこれらの検索エンジンも考慮する必要がありますが、日本はほとんどのシェアをGoogleが持っており、またYahoo!も検索アルゴリズム自体はGoogleのものを使用しています(Yahoo!では独自のコンテンツも反映されているため、表示結果は厳密には同じではありません)。そのため、基本的に日本国内でSEOというと、このGoogleのアルゴリズムに対する対策を行うことを意味しています。

検索エンジンはインターネットで情報を収集する際の入口となります。そのため、検索結果画面の中で、ユーザーの目に止まりやすい位置に自社のWebサイトの情報を表示してもらうことが非常に重要となります。そのための施策にはSEOや検索連動型広告などさまざまなものがあり、こうした検索エンジンを対象としたマーケティング手法を総称して「検索エンジンマーケティング(SEM:Search Engine Marketing)」と呼びます。

検索エンジンは日々アップデートされている

検索エンジンは主に、以下の3つのプログラムによって運用されています。

・Web上を徘徊し、コンテンツや画像などの情報を取得するプログラム(クローラー)
・クローラーが取得した情報を分析し、Webサイトを評価するプログラム
・ユーザーが入力した検索ワードに対し、検索結果を返すプログラム

クローラーと呼ばれる自動プログラムがインターネット上を徘徊して情報を収集し、それをもとにコンテンツの質を評価し、データベース化(インデックス)します。そして、そのインデックスの情報をもとに、よりユーザーの役に立つであろう情報を検索結果として表示するというのが主な仕組みです。

Googleでは検索プログラムの性能向上を目的として、これらのプログラムを頻繁にアップデートしていますが、それには以下のような理由があります。

Googleの売上のうち86%は広告収入

Googleなどの検索エンジンがプログラムの改善に取り組む最も大きな理由は、売上のほとんどを広告が占めているという点です。2017年度の発表ではその割合は86%にものぼるとされており、検索エンジンの利用者が増えるほど収益が増加するビジネスモデルであることがうかがえます。

利用者を増やすためには、ユーザーによって役立つ情報を提供するなど、よりよい「体験」を提供することが重要です。そのため、ユーザーが入力した検索ワードに対し、より高い精度で必要な情報を表示できるよう、プログラムの改善を続けているのです。

検索エンジンはまだ発展の途上にある

検索プログラムの改善を続ける理由として、検索エンジンがまだまだ発展途上のものであるという点もあげられます。

2016年12月、インターネット関連会社の株式会社ディー・エヌ・エーは、自社が運営する医療キュレーションサイト「Welq」において、不適切な記事が掲載されているとして謝罪しました。「Welq」は医療情報の提供を目的としたサイトですが、その中に医学的根拠の不明確な情報や著作権上の問題がある情報が多数掲載されていることが指摘され、サイトを休止する事態になったのです。

しかし一方で、この「Welq」にはGoogleの検索で上位表示されていた記事も多く、当時の検索プログラムからは一定の評価を得ていたことがうかがえます。このように、検索エンジンのプログラムの抜け穴をついてアクセス数を増やすメディアは多く、検索体験には改善の余地がある状況です。

また、抜け穴をつくとまでは言えなくても、SEOの上位表示を狙っただけの質の低いコンテンツもあり、本来ユーザーが求めている、役に立つ情報が表示されにくい「検索汚染」という現象も起こっています。こうした問題を解決し、ユーザーによりよい検索体験を提供するためにも、検索プログラムの改善は必要なのです。

検索エンジンの歴史

Googleではユーザーの検索体験をよりよいものにするため、これまで数々のアップデートを行ってきました。中でも代表的なものとしてよく知られているのが「パンダアップデート」と「ペンギンアップデート」の2つです。

パンダアップデートは、主にコンテンツの質を評価するための更新です。具体的にはコンテンツの質が低いサイトの表示順位を下げ、良質なコンテンツで構成されたサイトを上位表示するというもので、これによりユーザーはより良質なコンテンツを見つけやすくなるというメリットがあります。

これに対して、ペンギンアップデートは被リンクを評価するためのアップデートです。Googleでは外部サイトからの被リンクをサイトの評価基準の一つとしています。しかし、この情報を逆手に取り自作自演のリンクや不自然な相互リンクなど、不正に被リンクを取得することがSEO対策として蔓延したことがありました。ペンギンアップデートは、こうした被リンクの質を評価するための更新で、これも検索の質向上には欠かせないものです。

現在はこうしたアップデートはコアアルゴリズムに組み込まれ、リアルタイム更新に変更されています。Googleでは、SEOだけを目的とした質の低いコンテンツを、より正確に評価できるようプログラムの改善を続けているのです。

今後の検索エンジンの未来

このほか、Googleではユーザーの検索体験の質向上を目的としたさまざまなアップデートを行っています。例えば2015年4月にはモバイルフレンドリーアップデートが行われ、スマホの閲覧に配慮したモバイルフレンドリーなサイトの評価を高くする改善が行われました。また、2019年12月には長い文章型のクエリでも関連性の高い検索結果が表示されるよう、BERTアップデートが行われています。

Googleではこうしたアップデートを頻繁に行っていますが、更新内容を見ていくとその目的はあくまでユーザーの検索体験の向上であることがうかがえます。アップデートにより評価基準の細部が変わることもありますが、「(1)良いコンテンツを評価すること(2)デバイスの変化にともなった検索行動に対応していくこと」の2点は今後も変わることはないでしょう。日々Webマーケティングに取り組む私たちは、この点を踏まえてユーザーファーストなサイトを構築していくことが求められています。

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