ドッキリ映像で心をつかむ!「拡散される動画広告」の海外トレンド

コンテンツマーケティング

最初に1つ質問させて欲しい。あなたはちょっと前に見たWebサイトのバナーにどんな広告が表示されていたか覚えているだろうか? 
おそらく多くの人の答えは「No」だと思う。現代においては、街中、ネット上、あらゆるスペースに広告が入り込んでいる。そのため、ありふれた広告はもはや、人々の意識に残らない風景と化してしまっているのだ。

広告は見てもらわねば始まらない。だからこそマーケターは、少しでも多くの人に見てもらおうと、「気になる広告」を作成しなければならない。しかしそれは「言うは易く行うは難し」。人々の意識に残る広告を作るのは簡単ではない。

そこで今回は「動画広告」の分野において消費者の意識に残る広告の作り方を紹介したい。先に結論を述べると、その核心はずばり「引きつける」ことなのだ。

商品をストーリーの一部として紹介する日本の広告

まずは日本の広告の一例として、テレビCMだが、「東京ガス」のものを見てみよう。

東京ガス CM 家族の絆 おばあちゃんの料理篇


本CM以外にも東京ガスは、他愛の無い日常を描いた30~60秒ほどのショートストーリーを制作している。しかもそれらは全て心動かす感動的なものだ。それだけでなく、いずれのストーリーも「ガス」という商品・サービスのもたらす恩恵を織り交ぜている。

言い換えれば、「その商品・サービスを使ったことによる恩恵」を示す作品としてCMを機能させているのだ。現在の日本のCMや動画広告の多くは、このように商品・サービスを感動的なストーリーの一部として紹介するものが多い。しかしこのパターンは、日本では既に消費されつくしている感がある。そのため、人々の意識に残るためには、ストーリーという枠組みを離れた新しい広告を提供する必要がある。
その一つの解となるのが「引きつける」広告なのだ。

ドッキリで「引きつける」ことにこだわる海外の動画トレンド

海外の動画広告は日本のものとは異なる。その良い例としてペプシの動画広告を見てみよう。

Unbelievable Bus Shelter | Pepsi Max


バス停でバスを待つ人たちがガラス越しに通りを眺めると、爆発物やUFOなど、次々と驚きの物体が……。一見すれば、最新技術を駆使してドッキリを仕掛けているだけの動画のように思える。しかし、動画の中にはペプシを飲んでいる人など現れないにもかかわらず、「ペプシのCMが面白かった」という印象が、見る人の中に確かに植えつけられるのだ。商品の効用はさておき、まずは消費者を「引きつけよう」というペプシの意図がうかがえる。
ちなみに、このYouTube動画は、577万1056回も再生されている(2014年5月1日現在)。

続いてコカ・コーラの例をあげよう。

Coca-Cola SLURP!


映画館で行儀の悪い振る舞いをすると、映画の一部になってしまいます、という注意喚起の動画だ。「毎年、コカ・コーラは映画館で静かにするよう、人々に注意を促しています」というメッセージがなければ、広告にはまったく見えない。しかしながらそのユニークなドッキリにより、動画を見た人々の意識に残る。これを見た消費者はリアルでの会話において、またはSNS上で友人達にこう語りかけるはずだ。
「あの動画見た!? 最高にクールだったよな!」と。

そして「いいね!」の波が更に多くの人々の関心を引きつける。それこそがペプシやコカ・コーラの狙いなのだろう。多くの消費者の関心を引きつけられれば、あとは様々な方法を駆使し商品を売り込むことができるのだから。

まとめ

日本のCMや動画広告は、商品を感動的なストーリーの一部として登場させ紹介する。一方海外の動画広告は最新の技術などを駆使してインパクトを与え消費者を「引きつける」ことに主眼を置く。
これはどちらが良いと言うものではない。しかしストーリー仕立てのCMや動画広告がマンネリ化した今の日本においては、「引きつける」動画広告を打つことは、人々の意識の意識に残るための有効な策となるだろう。