プロジェクションマッピングを気軽に体感!ポカリスエットのキャンペーンに見る新しい可能性

デジタルマーケティング
「ポカリスエット」といえば、誰もが飲んだことのある身近なドリンクだ。
このポカリスエットとスマートフォンを組み合わせた新プロモーション、「POCARI JOCKEY」は、新たなキャンペーンの可能性をつくるかもしれない。
目次
大塚製薬の打ち出す「POCARI JOCKEY」
夏の一大音楽イベント「夏フェス」にも協賛している大塚製薬は、毎年、音楽に絡めたポカリスエットのプロモーションを行ってきた。さらに、今年(2014年)は、話題の「プロジェクションマッピング」を楽しめるプロモーションで注目を集めている。
プロジェクションマッピングは、2012年9月に東京駅で開催された「TOKYO STATION VISION」が話題になり、今や、ディスニーランドやショッピングモールなど、さまざまな場所で、大規模なプロモーションに使われている手法だ。
TOKYO STATION VISION 東京駅プロジェクションマッピング
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今回、大塚製薬が行った「インスタントDJキット POCARI JOCKEY」は、スマートフォンにポカリスエットのペットボトルを乗せるだけで、簡単に、DJ体験とプロジェクションマッピングが体感できるプロモーションだ。
遊び方は、シンプル。まず、iPhoneかiPadで、ポカリスエットの特設サイトにアクセスする。次に、iPhoneの画面に、ポカリスエットのペットボトルを乗せる。そして、再生ボタンを押すと、音楽に合わせて、美しい光がポカリスエットを通して放たれ、幻想的な光景が手軽に楽しめるのだ。
音楽は、スマートフォンのジャイロセンサーを感知し、スマートフォンの本体を回すことで、まるで、実際にターンテーブルを回しているかのように音楽テンポを自在に変えられる。
INSTANT DJ KIT “POCARI JOCKEY”
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「POCARI JOCKEY」のプロデューサー・梅田亮氏は、『日刊サイゾー』のインタビューで以下のように語っている。
「音楽と相性のよいポカリスエットは、さまざまな夏フェスに毎年協賛している。音楽つながりで、DJ感覚で、音楽をコントロールできるPOCARI JOCKEYを企画した」。また、アイデアのきっかけは、「ポカリスエットをスマホの上に乗せると、キレイに光るという発見から」(クリエイティブディレクション担当・來住貴宏氏)だったという。「目で見て、耳で聴くことによって、より新しい体験ができる」(來住氏)ということらしい。
身近なスマートフォンと手軽に手に入るポカリスエット。そこに、夏のホットトピックである「音楽」を絡めることで、新たな体験を提供できるというわけだ。
2014年8月、東京のソーシャルTV局「2.5D」にて、記念イベント「POCARI JOCKEY: THIRSTY FOR BEATS」を開催。「POCARI JOCKEY」に、オリジナル楽曲を提供したトラックメイカーたちが登場し、会場を大いに盛り上げた。
身近なものとホットトピックのコラボがアツい!
スマートフォンやネットが普及し、身近になるにつれ、ホットトピックを組み合わせたプロモーションが続々と登場している。
事例1:京都発バンド「tricot」のユニークなプロモーション
現在、世界進出も成功させている人気バンド「tricot」も、身近なアイテムを使ったユニークなプロモーションを行っている。そのアイテムとは、「ポケットティッシュ」である。
ただのポケットティッシュではなく、背面がカセットテープのイラストになっている特製デザイン。専用のARアプリで読み込むと、スマホ画面上でカセットテープが回り、彼女たちの新曲が流れ出す。
ティッシュの配布にはtricotメンバーも参加し、大阪や渋谷の街頭で配られ、多くのファンを沸かせた。
tricot pocket tissue : casette tape
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事例2:ゆるキャラ×名刺×スマホ!? の化学反応
AR技術といえば、名刺ほど適した媒体はないだろう。このAR技術を施した名刺に、ホットトピックのゆるキャラを組み合わせた事例を紹介しよう。
大阪府吹田市のゆるキャラ「すいたん」は、ゆるキャラの祭典「ゆるキャラグランプリ」では、これまで100位圏内にも入らない存在だった。そこで、少ない予算のなか考案したプロモーション方法が、「AR名刺」である。
スマ-トフォンをかざすと、すいたんが名刺の上でダンスをしたり、コメントを出してくれたり。さらには、SNSへの共有ボタンや、関連動画へのリンクも表示される。
この名刺を作成した結果、2012年度には、「ゆるキャラグランプリ」で200位だったすいたんは、2013年には、75位にまで大躍進を遂げた。
出典:「AR名刺と動画でビジネスを飛躍させる方法。活用事例と効果編」より
身近なツール×ホットトピックが新しいキャンペーンを生む
誰でも、「自分にとって身近なもので、興味を刺激する体験ができる」となれば、やってみたくなるもの。
POCARI JOCKEYやtoricotのティッシュ、すいたんの名刺に共通するものは、この身近で、手軽な感覚ではないだろうか。
常に身近にあるツールやアイテム、時節ネタやホットトピック。この2つをうまく掛け合わせると、全く新しいキャンペーンのフレームが見えてくる。
今後、新たにキャンペーンやプロモーションを考案する際には、身の周りのものをヒントにしてみてはどうだろうか。新しいムーブメントが起こせるかもしれない。
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