Pinterest活用したコンテンツマーケティング成功事例

コンテンツマーケティング

アメリカのピッツバーグで男女共学校として最も伝統があるSewickley Academyは、幼稚園前のクラスから12年生までの私立全日制学校(プレップスクール)である。数年前よりソーシャルメディアを活用し、通学している児童・生徒たち、そしてこれから入学する見込みの児童・生徒たちを大いに惹きつけている。

保守的なイメージがある「学校」が戦略的なコンテンツマーケティングに乗り出し、成功した。そんな事例として、ゲイブ・ローゼンバーグ氏の「Meet the Prep School With a Killer Pinterest Strategy」という記事から、Sewickley Academyの事例をご紹介したい。

ローゼンバーグ氏が話を聞いたのは、入試センターおよび奨学金部門の責任者・ブレンダン・シュナイダー氏。自身のブログでソーシャルメディアやコンテンツマーケティング、学校のことを執筆している。また、電子書籍『The Schneider B Social Media System for Schools』の著者でもある。

リーマンショックによる低迷期の行動

きっかけは2008年のリーマンショックだ。問い合わせや訪問者数が激減し、頭を抱えていたSewickley Academy。

看板や広告をピッツバーグ国際空港に設置したこともあるが、巨費を投じたにもかかわらず成果が出なかった。

次に試したのはFacebookとTwitter。当時は、まだ両方ともマーケティングの基盤とするには初期段階だった。FacebookページとTwitterアカウントを開設したが、訪問者増にすぐに結びつくということはなかった。

そこで、コンテンツマーケティングに舵を切った。ペルソナを設定し、キーワードを設定し、SEO(検索エンジン最適化)などの施策を行ったが、コンテンツマーケティングにおいてソーシャルメディアが有用であることを再認識し、プラットフォームとしてPinterestを選んだ。

Pinterest限定ではなくウェブ全体を意識

Pinterestでは、学校のことや両親のこと、部活動、食べ物など、子どもたちの興味がありそうなことを扱うようになった。

なぜPinterestにしたのか。理由はとってもシンプルだ。当時、Pinterestは女性たちによって創設された唯一のソーシャルメディアで、調べてみると創設者は子どもを持つ母親だった。母親がやっているソーシャルメディアこそ、我々の居場所ではないかと確信した、とシュナイダー氏は述べている。

同校では試験的に導入して、さまざまなものをピンしていった。ただ、Pinterest限定ではなく、ウェブ全体を意識していた。新しくピンをしたストーリーは思わずシェアしたくなる内容で、かつ、ピンをしたときの見栄えの良くなるように大きめの画像を採用した。

「我々がやらなければ」という使命感

オリジナリティがよく出ているのは、Pinterestを前提としてデザインした「College Choice(みんなの進路)」というボードだ。最上級生たちの家族は卒業写真にお金をかけるが、あまり見る機会がないのはもったいない。そこでスライドショーを作ろうとスタッフの1人が提案した。

保護者と生徒に呼び掛けて、名前と進学する大学名を添えて公開することにすると、全員の参加ではなかったが、ほとんどの生徒が協力してくれた。

進学先の大学側から、Pinterestを通して「うちの大学のキャンパスで会えるのを楽しみにしているよ!」というコメントももらったそうだ。

その他にも、「Fun Stuff for Kids(ちびっ子のための楽しいこと)」と「Great Ideas of Families(家族のための素敵なアイデア集)」のボードなどがある。写真やイラストは全体的に色鮮やかであり、大きめのフォントなので読みやすい。とても目立つボードに仕上がっており、子どもたちを惹きつけることに成功している。

Pinterest「Sewickley Academy:Fun Stuff for Kids」

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寿命が長いPinterestはマーケティングに向いている

Twitterはタイムラインに数時間しか残らない。Facebookも半日から長くて1日。

しかし、シュナイダー氏によると、Pinterestで自分がピンしたものは、他のソーシャルメディアに比べて寿命が長いという。

マーケティングにおいて、これはとても大きなメリットである。

これからも攻めの姿勢で

コンテンツマーケティングに着手してからの5年間に、問い合わせ、出願者数、訪問者数などが前年より増加しなかったのは、たったの1年だけだという。

これからも多角的に見込み客を惹きつけ、結果を出していく攻めの姿勢であると語っている。

まとめ

学校のマーケティングにおいても競合との差別化を図るためには、企業のマーケティング同様にインバウンドマーケティングは効果があるようだ。

ソーシャルメディアを利用することによって認知度が急激に高まり、イメージアップ戦略に成功したSewickley Academyは、ビジネスパーソンにとってもお手本になるだろう。