EコマースにPinterestを活かす！まずはその基本を学ぼう

EC（Eコマース）

2014.06.27

2010年3月に発足以来、7000万以上のアカウントが作成されたPinterest。ソーシャルメディアの一つだが、写真やビデオを使ったビジュアルコンテンツを投稿し（「Pin（ピン）する」と呼ばれる）、それを人々がシェアしたり、自分のボード（Board）に載せることができる。

ブロガー、中小企業、大企業、コンサルタント、アーティストと、さまざまな分野で、このPinterestを使用してのマーケティングが注目されている。

とりわけ、Eコマース（EC）のマーケティングにおいて、PinterestはFacebookやTwitterよりも適していると言われる。それはなぜだろうか？

今回は、これからPinterestの導入を考えているECビジネスの関係者のために、その特性を紹介しながらアカウント設置の注意点、フォロワーの増やし方などをご紹介しよう。

Pinterestはなぜこんなに人気なの？

最大の理由は、言うまでもないが、ビジュアルの威力。脳に到達する情報の9割は目で見たもので、その到達速度は文字で見たものと比較してなんと6万倍だという（出典：3M Corporation & Zabisco）。

また、Pinterestは「物を売りつけられている」という圧迫感を消費者に与えない。見る人が求めているのは商品単体ではなく、「かっこいいコーディネーションのお出かけ服」や「素敵なインテリアの部屋」など、ライフスタイル全体へのインスピレーションだからである。

例として、1枚のお皿を挙げてみよう。お店の棚にあるお皿単体の場合と、そのお皿に料理を盛った食卓を、家族で囲んでいる微笑ましい写真。どちらの方がより雰囲気が伝わるかは一目瞭然である。

こういう生活がしたい！　こんな雰囲気が味わいたい！　そういうインスピレーションを与えることにより、無理なくその品の好感度を上げることができるのだ。

プライベートや個人向けもあるが、選択すべきはビジネスアカウント。こちらの方が信頼を得やすいからである。ぱっと目につくプロフィール写真、自社Webサイトへのリンクの設定を忘れずに。

次にボードの作成。ボードは複数作成が可能なので、ターゲット顧客の興味がありそうな分野に分けて作成を。ボードの名前は20文字以内で内容がわかりやすいものにし、カバー写真はそのボードの特徴が伝わるものを選ぼう。

上記のステップが完了したら、今度は自社のWebサイトや他のSNSと連結を行い、各ページや投稿画像に「Pin it」ボタンの設置を行おう。最近、EC向けに開始された新サービスの「Rich Pin」は価格、在庫、販売場所の情報を追加できるようになったのでぜひ利用してほしい。

いざ、アカウントを作ってみたもののフォロワーが付かなくては、どうしようもない。ここでは、どうやってその数を増やしていくかの方法をいくつか紹介したい。

・商品だけでなく、それを取り入れたライフスタイルという形で紹介しよう（アイテムがジャケットならば、それを着て出かけた先で写真を撮って投稿）。

・自分のアカウントに、他の人からの投稿を取り込もう。有名人はもちろん、一般の人からの投稿専用のボードを作成して、意欲的に投稿してもらおう。

・フォロワーにインスピレーションを与えよう（家具や家電製品のブランドであれば、それを取り入れたインテリア・コーディネートなど）。

・フォロワー間でコンテストを行おう（投稿、再投稿した人の中で一番人気のあった投稿に賞品を贈る、など）

・「1周年記念」、「一定のファン数に達した」などファンへの感謝を表す投稿しよう。

・WebサイトにPinterest向けのCTAボタンを設置し、他のソーシャルメディアとの連結も忘れずに。

上記を読んでみて、PinterestをECビジネスにうまく活用していくイメージがわいただろうか？

忘れないでほしいのは、Pinterestの特性。投稿の8割は人々をインスパイアしたり教育や情報提供したりするために行い、残りの2割が自社や商品のアピール。

これが人々の興味を失わない、魅力的なアカウントの法則だ。

「ECの利益＝特定の商品の売り上げ」のためではなく、人々に商品を取り入れたライフスタイルを楽しんでもらえるアイディアの提示場所として、ぜひPinterestを活用してほしい。

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