オラクル、インボルバー買収の真意とは?

デジタルマーケティング

昨日7/11にオラクルがインボルバーの買収を発表した。

インボルバーは、Facebook上でキャンペーンを行う時のアプリや投稿管理のツールなどを提供する会社である。

しかし、今回のニュースには驚いた。実は、多くのニュースが伝えている通り、オラクルは、2ヶ月前に同業のビトゥルー(Vitrue)を買収したばかりだからだ。今回の買収について少し解説したい。

オラクル、インボルバー買収の真意とは?

グローバルなソフトウェア企業であるOracleが、ソーシャル・マーケティング・プラットフォームを提供するInvolverを買収することに合意した。

オラクルが2社を続けて買収した事に対して、様々な憶測がされている。

というのは、2ヶ月前に買収したビトゥルーと、今回買収したインボルバーは、いずれも、ソーシャルメディアのマーケティング・プラットフォームを提供しており、かなり機能が重複するからである。

さて、なぜ、オラクルは同じような会社を2社も続けて買収したのだろうか?

理由はいくつか挙げられると思う。

1. インボルバーのソーシャルマークアップランゲッジが欲しかった

インボルバーのユニークな特徴として、ソーシャルマークアップランゲッジ(SML)と呼ばれる機能がある。これは、インボルバーが独自に開発した言語である。この言語を使うと、インタラクティブでリッチなFacebookページが簡単に作れるというものである。

2. インボルバーの広告の技術が欲しかった

Inside Facebookの記事によれば、Oracleは、インボルバーが最近発表した広告関連の技術に興味があったのでは?という事だ。

インボルバーが発表した広告の技術とは、エンゲージメント最適化API(Engagement Optimization API)と呼ばれるもので、インボルバーのアプリ上でのユーザーの行動データを広告ツール側に渡すというものだ。これがあれば、ユーザーが企業ページでどのような行動を取っているのかというのを動的に把握して、広告の内容を差し替えたりできる事も(将来的には)できるようになるだろう。

一方で、オラクルは広告管理のプラットフォームをまだ手に入れていない。近々、広告管理の会社をもう1社買収するのではないかという憶測も流れている。Techcrunchによれば、Nanigans、GraphEffect、Optim.al(旧XA.net)あたりが可能性が高いという事である。

3. 顧客資産が欲しかった

実は、インボルバーは、西海岸のサンフランシスコの会社であり、ビトゥルーは、ジョージア州のアトランタの企業である。実は、両社の顧客層はそれぞれ異なっていて、顧客を抑えるために買収したのではないか、という考え方も成り立つ。

4. 技術者が欲しかった

最近は、優秀な技術者が不足しており、オラクルはソーシャルメディア関連の優秀な技術者を抑えにいったのではないかという考え方もある。特に、ソーシャルの分野は、FacebookのAPIの変更などが激しく、ドキュメント化されていないノウハウも相当程度ある。開発経験のあるエンジニアを抑えたいというのは、自然な動機だと思う。

全てはソーシャルCRMの開発競争に勝つために

以上、オラクルがVitrueとインボルバーの両社を買収した理由を、想像してみたが、結局1?4の全てに共通しているのは、オラクルがソーシャルCRMの開発を急いでいるという事実である。

下記はOracleの発表で示された図だが、オラクルはソーシャルの分野で統合的なプラットフォームを提供する事を目指している。これはまさにソーシャルCRMそのものである。
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私は、前職時代にこの分野に携わっていた事もあり、ソーシャルCRMの動向には極めて深い関心を持っている。ソーシャルCRMが可能になれば、いままでの広告、プロモーション、広報、カスタマーサポートなど、顧客接点の活動が全て一変すると言っても過言ではない。それくらいインパクトの大きい技術なのだ。

今後、Oracleや競合他社がどう動いていくのか、しばらく目が離せない状況がつづきそうだ。今回、めでたく買収されたInvolverのメンバーにはおめでとう!を送りたいと思う。Congratulations!