街中の人が観衆!ゲームを楽しみながら宣伝を行うマクドナルド

デジタルマーケティング

自社サービスをプロモーションするにあたって効果的な方法はいくつもあるが、一番身近なもので言えばテレビCMを思いつくことだろう。チャンネルを自由自在に変えられるとはいえ、そのまま番組を見たいユーザーにとっては受動的な広告であり、見たくもないものを見せられるときも多い。

そこで、企業としてはターゲティングしきれていないユーザーにインパクトを与え、いかに興味を持ってもらうかが鍵となるわけだが、これがなかなか難しい。これは、街中や電車の中の広告でも同じことが言える。

そこで、受動的な広告から効果的なプロモーションへ、うまく変化をさせることができた事例をご紹介しよう。

溶けちゃうソフトクリームを救え!マクドナルドの効果的なプロモーションとは

舞台は、40度を超える日もざらにある真夏のクアラルンプール。街中を行き交う人々は、暑さにうんざりしていたところ。そんな中、巨大なスクリーンに溶けかけのアイスクリームが表示される。

「急いでアイスクリームの隣にあるファンをまわして! でないと溶けてしまうよ!」

スタッフの呼びかけに合わせるように、急いでスマートフォンで特設サイトにアクセスする人々。そのサイトのファンをまわすと……。

なんと、巨大スクリーンのファンが連動してまわるのだ! 一緒にいた友達、まわりの人々もびっくり!

「私もやってみよう、どこにアクセスすればいいの?」と大騒ぎ。

スマートフォンから協力してくれた人々のおかげで、スクリーンのアイスクリームは危機を乗り越え、溶けずにすんだ。その途端、スマートフォンサイトにアイスクリームのクーポンが……。

「10分以内にマクドナルドに行くと無料でアイスクリームがもらえるよ!」

と同時にサイト上のアイスクリームが溶け始める! 急いでマクドナルドに向かう人々……。

迷惑そうな店員の態度をよそに、様々なユーザー層がマクドナルドで冷たくて美味しいアイスクリームを無料でゲットできた、というストーリーである。詳しくは、以下の動画をご覧いただきたい。

「見られている快感」も付加価値にした効果的なアプローチ

このプロモーションは、受動的な広告からユーザー参加型のプロモーションに変化させられたことが、大きな成功につながったと言える。

しかし、参加型というだけではここまで大きな反響は得られなかったであろう。見落としてはいけないポイントは、自分の行動に対して「観衆のリアルな反応がわかる」という快感だ。巨大スクリーンと連動した自分の行動は、街中の人々が観衆となり、リアルタイムに反応が返ってくる。

昨今、自分を表現し、それに対する反応の快感からとんでもないスピードで普及したソーシャルメディアに見られるように、人々は自分の行動や考えを人に見てもらいたい、知ってもらいたいという欲求を抱えているものである。

そこをうまく付加価値とし、特にアイスクリームに興味がないユーザーをも虜(とりこ)にするプロモーション手法に変化させることができたわけである。

忘れてはいけない店舗への誘導

「今、マクドナルドでこんなアイスクリーム売っているよ!」と呼びかけるだけの広告で終わらなかった点についても、言及する必要があるだろう。

ファンをまわして溶けそうなアイスクリームを救い出し、クーポンを表示する……。ここまでは簡単に考えそうなところだが、その後のプラスαが素晴らしい。

今度はクーポンのアイスクリームが溶け始める!という危機感を付与し、店舗への誘導までこぎつけた点に着目したい。最近、オンラインtoオフライン(O2O)として注目されている手法だ。

O2Oとまで大げさに考えなくとも、日常的なWeb上のメディアにおけるマーケティングでも重要なポイントである。つまり、いくらランディングページが素晴らしくても、最終的な目的(コンバージョンなど)に達しなければ、宣伝の効果としては十分ではない。

この点を意識できるかできないかで、Webマーケティングの効果はぐっと変わってくるため、ぜひとも押さえておきたいポイントである。

まとめ

今回の事例は、街中の巨大スクリーン、スマートフォンサイトとの連動の技術など、費用も時間も必要とするタイプのものなので、応用しにくいという声も多いかもしれない。

しかしながら、ユーザーに対する付加価値や着眼点においては、自社でコンテンツを考える際に参考になることも多いだろう。

そして、今後は「どうしたらユーザーが快感に感じられるか」という視点も、自社コンテンツやWebサイトの検証ポイントの1つに挙げてもいいかもしれない。

参考元: adeevee:McDonald's: Save the Sundae Cone

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