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イノーバマーケティングチーム2024/02/05 15:36:551 min read

製作からアクセス解析まで、動画マーケティングに必須のツールをご紹介

インターネットとSNSの普及で、誰もが個人の撮影動画を公開できるようになりました。無料で使えるツールを使いながらも、まるでプロが制作したムービーのような作品であることも珍しくありません。動画マーケティングで重要なことは、最適なコストで高いクオリティ作品を制作できるかどうかだけでなく、公開した後の効果分析や、ブランディングやコンバージョン率を高める継続的な改善も忘れてはなりません。今回はマーケティング用の動画制作ツールとその効果検証の分析ツールの最新事情について見てみましょう。
 

動画の制作の基本ツールと心得

必要なツールは上を見ればきりがありません。あれが必要これも必要と手を広げる前に、「手軽に始める」を前提に、基本的なツールから目を向けていきましょう。

プロのクオリティの基本は”確かさや安定性”

一般的に、感動的な動画はプロの技によるものであることが多いです。しかし、光や色の美しさという人目を引く要素を除くと、その多くは「安定性」や「見やすさ」「聞きやすさ」など、基本的なことがしっかりできているということがわかります。つまり、その基本的なことを確かなものにするだけで、映像のクオリティはプロに近づけることができるといえます。

画像がブレない、きちんと音声が聞き取れる、光が安定しているなど基本的な撮影技術に注意するだけでも安心して見られる動画が完成し、後の編集もその分楽になります。

撮影場所の選択も重要です。周囲が騒がしい場所や気を散らすものが多い場所での撮影は、見る側が混乱したり集中できなかったりします。出演者の選定も、見栄えやパフォーマンスばかりでなく、言葉がしっかり聞き取れるかなど基本を重視した選定を行うほうが良い結果が得られるでしょう。

その上で、「簡潔にわかりやすく」の基本を忘れないように制作することです。

基本条件や機材

機材は、最低限の撮影画質が維持でき、機能は使えうる範囲のものを持つものを選択します。例えば、最近の一眼レフのデジタルカメラは動画撮影も可能です。YouTuberでもデジタルカメラの動画機能でセルフビデオを制作している人は少なくありません。デジタルカメラはスナップショットも同時に撮れるので、会社で1台用意しておいても使い道があります。

次に必ず用意しなければならないのが三脚です。私たちが海の写真を撮ると、ほとんどの場合、水平線が斜めに傾いで写ります。人間の目や手の力でカメラを水平に構えて撮るのが難しいからです。動画においても画面が傾いているものは見る人に不安感を与え、撮影後にデジタル処理で水平を修正すると、著しく画質を落とす危険もあります。そのため、カメラを固定する三脚と、カメラの水平位置を知るための水準器(のぞき窓の中の気泡の位置で水平を測る小型の器具)があると便利です。

大抵の撮影場所では影を完全に消すことは困難です。芸術作品の場合には影をあえて使う場合も多いですが、演者の表情や商品を撮影するときには影の部分を無くすのが基本です。演者の表情や商品に特に光をあてるライトを利用しますが、その際には固定できるタイプで光を安定させられるものを選びます。電源が取れない屋外では、ライトの代わりにレフ版という光を反射させる道具で影を消します。

商用映画やドラマ制作では役者のセリフを後からかぶせることはよく行われますが、自分だけや少ない人数での動画制作の場合は、口とセリフを合わせるのは難しく、その手間は大変です。セリフは映像撮影と同時に録音するものとし、音声をきれいに収録するための外部マイクをカメラに接続することをお勧めします。カメラ内蔵のマイクでも録音はできますが、内蔵マイクはカメラボディーと一体化されており、演者からの距離が遠すぎて十分な録音音量が得られないことやカメラの操作音を同時に拾ってしまうこともあるので、撮影と録音に制約が出ます。なお、外部マイクは、固定したり手で距離を置いて差し出したりすることができるスティックタイプや三脚固定式のものを使います。

最初のうちはまず、画面の拡大と光、音声を安定させてきれい撮ることを考えましょう。また、カメラのパン(画面を水平や垂直の移動させること)は、商用映画などで計算と撮影技術に裏付けられて行われると大きな効果を発揮しますが、日常の撮影では固定したアングルの動画を複数撮影するなど、カメラをパンさせないほうが安定した映像が得られます。
 

動画制作の基本と支援してくれるソフトウェアやサービス

撮影に必要なハードウェアについて説明しました。続いてコンセプト作りの考え方や撮影後の編集ツールについてご紹介します。

撮影のコンセプトづくり

撮影後に編集できるからと、深く考えずに動画を撮影するのは避けましょう。しっかりとそれぞれの目的を設定し、撮り分けるようにします。ブランディングなどのイメージ動画か、ユーザー教育・啓蒙のためか、キャンペーンの告知のためかなど、ひとつの目的にひとつの動画と考えた方がアイデアも出やすく、ブレのないコンセプトが作れます。

続いてコンセプトに従ったストーリーやスクリプト(台詞等)を考えます。これはなかなか難しいところでもあるので、時間がかかります。最初から視聴者の感動や受けを狙うのではなく、会社や商品について誠意をもってわかりやすく伝わる内容からはじめます。どのような動画に仕上がるかをスタッフに伝えられるような絵コンテやテスト動画などを用意しましょう。撮影場所や出演者のテスト撮影も行うことをお勧めします。テスト撮影で撮影場所と機材などの光の問題や音質の課題などが分かれば撮影本番前に対処します。結果として企画から完成までの期間を早めることになります。本番を撮影してから「背景が合っていない」などの理由で撮り直しをすることが、一番の時間の無駄になります。

撮影後の編集で見違える動画

編集作業は非常に重要です。同じ動画が編集に手により見違えるように仕上がります。編集の途中で、もうワンシーンが必要になり追加で撮影する、などはなるべく避けたいものです。そのため、人と機材と時間を要する撮影本番ではできるだけ多く撮影しておきます。ひとつのシーンでも撮影の角度や光を変えるなど、何パートか撮影しておくと無難です。完璧に撮り切ったつもりで、背後に通りすがりの人が写っていたなど、その時は気づかないものです。

編集用のソフトウェア等のツールは、その自由度が高いもの、操作性が容易なものを基準に選択しましょう。基本機能はデータの読み込み、カット、色の調整、音声の調整、タイトルや字幕等の追加、アニメーション/効果(ぼかしや動き、フェイドイン・アウト等)、背景音楽や画像等の追加編集、そして動画アップ用のファイルへ出力となります。光の明るい部分(ハイライト)と影の部分(シャドー)の調節は撮影後でも調整がかなり効きます。光にこだわるあまり撮影場所を変更することもやりすぎると時間の無駄を生じます。編集作業でできる部分とできない部分の理解は経験を積むことで深まるので、慣れれば企画から動画アップまでの期間も次第に短くなるでしょう。

利用したいツール例

RICHKA カクテルメイク株式会社

動画マーケティングのための内製化ツールとして販売されています。編集や編集ソフトの知識がなくても、誰でもが動画の制作ができることを目指しています。動画マーケティング向けであるため、映像作品用とは異なり、必要な機能がわかりやすく提供されていると期待できます。

PhotoCinema+ Business 株式会社 デジタルステージ

豊富なテンプレートを活用することで、誰でもが動画で会社や商材をアピールできる仕様になっています。「人手が少ない中小企業や店舗こそ、ライバルよりも早く動画を取り入れてアプローチを差別化しましょう」とうたっているように、動画を使いたいがそのノウハウや人材が不足している中小企業や自営業向けのツールです。テンプレートは会社案内、商品説明用などに分かれており、それに従って制作すれば短期間で動画マーケティングを開始できます。テンプレートで基本技術や経験を積むのにも適しているでしょう。

プロ用や販売期間の長い動画編集ソフトを家庭用に廉価で提供したものもあります。YouTuberもこのようなソフトウェアで内製化しています。

PIP-Maker 株式会社4COLORS

パワーポイントからも資料動画を最短5分で作成できます。

Adobe Premiere Elements 2018

ビジュアルの世界でプロフェッショナルツールを提供するアドビ社製品です。

PowerDirector  CyberLink

2年連続、国内シェアNo1のビデオ編集ソフトです。

Corel VideoStudio  Corel Corporation

テンプレートがあり、スピーディーな動画作成に対応しており、Proと銘打たれても価格は廉価です。

Media Composer | First Avid

ハリウッド映画の制作でも使われてツールです。本格的な編集機能で表現力が得られ、無料版から始められます。

※実際のツール選定においては、詳細ついては各ツールメーカーのページなどでご確認の上、ご検討ください。
 

動画マーケティングの分析ツール

外注制作はもちろん、内製でも時間的なコストがかかる動画制作は、やはり費用対効果をしっかり見極めたいです。何よりもコンテンツの方向性を決めるためには、配信した動画の視聴結果等を分析する必要があります。まず、どのようなデータを管理するかを見てみましょう。

分析項目

静止画やテキストだけのコンテンツに比べ、動画を使うことでホームページへの流入率を高められます。しかしそれが販売などの実績に結びつかなくては意味がありません。かといって、すぐに成果が出るものでもありません。そのため、データを分析しながら、動画コンテンツの方向性や投稿の時期などを探るためにもデータを追跡する必要があります。代表的なものは以下のようになります。

  • 再生総回数、時間帯別等の回数
  • ユニーク再生数(何人が再生したか)
  • 1回当たりの平均視聴時間(総視聴時間÷総再生数)
  • 1人当たりの平均視聴時間(総視聴時間÷ユニークユーザー数)
  • 視聴率(再生数÷PV数)
  • 再生率(再生時間÷動画コンテンツの長さ)
  • 再生完了率(最後まで再生した数÷総アクセス数)
  • 瞬間視聴時間(瞬間視聴数÷総視聴数)、瞬間離脱率(瞬間離脱数÷総離脱数)
  • 誘導キーワード、動画誘導のサイト全体のCVR(コンバージョンレート:上記数値のうちの商品購入、資料等の請求、会員登録に達した率)

代表的な分析ソフト/サービス

基本的なものだけでもかなりのデータ量になります。これを時間帯別などでクロス集計することになりますが、データを取得するにも分析するにも相当の労力が必要となります、そのため、労力の削減と発見の手助けをしてくれるツールが求められます。

YouTube Analytics YouTube

YouTuber向けだが基本が動画視聴データで何を知らなければならないかの基本がわかります。

kamui tracker 株式会社エビリー

動画配信サービス、動画分析ツールやソーシャルメディアの市場データの提供まで実施しています。

Social Insight 株式会社ユーザーローカル

YouTubeに限らず、SNSの多くに対応したマーケティング分析ツールです。

統合型動画プラットフォーム brightocove

動画配信から結果の分析までをひとつのプラットフォームとして提供しています。

クラウド型動画配信システム millvi 株式会社エビリー

動画の配信とその後の視聴データの分析までをワンセットで提供しています。

動画マーケティングを支援するツールやサービスは、いままさに利用できるものが増えてきたところです。その種類は今後も増えると予想されるので、あわてて選択せず、無料サービスなどを利用しつつ検討しましょう。

※実際のツールやサービスの選定においては、詳細ついては各ツールメーカーのページなどでご確認の上、ご検討ください。
 

自社の動画マーケティングの目的にあったツールをチョイス

容易で簡単に、かつ、低コストで始められる機材やソフト/サービスツールをご紹介しました。いきなりプロ用のツールや、高度な分析ツールの導入は避けるのが無難でしょう。すでに手元にある機材やフリーの編集ソフトウェア等で経験を積み、ステップアップしながら製作して配信していくのがポイントです。製作に重きを置きすぎず、マーケティング効果、コストや制作者などのリソースとのバランスを取りながら進めていくことが大切です。

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イノーバマーケティングチーム

株式会社イノーバの「イノーバマーケティングチーム」は、多様なバックグラウンドを持つメンバーにより編成されています。マーケティングの最前線で蓄積された知識と経験を生かし、読者に価値ある洞察と具体的な戦略を提供します。

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