公開3ヶ月で300万ダウンロード突破!脅威の支持率を誇る「マンガボックス」の人気の秘密とは?

コンテンツマーケティング
2013年12月4日、株式会社ディー・エヌ・エーは、iPhone/Androidで、人気マンガ家の連載作品が無料で読めるアプリケーション「マンガボックス」を創刊した。
マーケット公開からおよそ1カ月で200万ダウンロードを突破し、公開3カ月後には300万ダウンロードを突破するという脅威の支持率を誇っている。
なぜ、こんなに人気があるのか?
「マンガボックス」はどのような方向性で支持を集め、どのようにビジネスを展開させようとしているのか。人気の秘密とビジネスモデルに迫る。
毎週更新!人気マンガのスピンオフや人気マンガ家の書き下ろしが無料で読める!
マンガボックスは、毎週水曜日から毎日4~7作品ずつ最新話が更新される。コンテンツが定期的に更新されることは、ユーザーの支持を保持するための重要な要素である。
連載作品は、「進撃の巨人」のスピンオフ「寸劇の巨人」や、「金田一少年の事件簿」のスピンオフ「高遠少年の事件簿」といった人気マンガのスピンオフ作品をはじめ、マンガ「GTO」の作者で知られる藤沢とおる氏と落合ヒロカズ氏の作品「えやみのかみ」、衣谷遊氏の「攻殻機動隊S.A.C.」、尾崎南氏と天樹征丸氏の「東京ゲンジ物語」などがある。
ユーザーから支持されるマンガボックスの魅力とは?
好きなマンガのスピンオフや人気マンガ家の連載が、パソコンだけでなくスマートフォンやタブレットでいつでも好きな時に読める。しかもそれが無料とは、ファンにとってはたまらない魅力だろう。作品を知らなかった人でも、手軽に試し読み感覚で作品を知ることができる。
通常、一つの雑誌に異なる出版社の作品を掲載して出版するのは困難だが、人気作品を一つのコンテンツに集約できたのも、Webコンテンツならではのメリットだろう。
アプリだからできること マンガボックスのビジネスモデルとは?
アプリ自体は無料で配信されているが、どのように収益をあげるのか。
マンガボックスは、最新号と直近11週間分のバックナンバーが無料で閲覧できる。それ以前の作品は、蓄積されたアーカイブから、冒頭100ページほどが閲覧可能だ。今後は、人気作品の電子書籍化や単行本化、アニメ化、ゲーム化を行っていくようだ。
単行本を発行する場合、発行部数が増えれば、印刷代や流通費用など、その分のコストがかかるが、電子コンテンツならコストを削減できる。人気作品を書籍化するため、より現実に近い売り上げ部数を想定して発行できるメリットがある。
アプリ内の広告配信に加え、人気作品の電子書籍や単行本は、他社のプラットフォームにも販売を展開し、様々なチャネルによる販売収益を図っている。
マンガボックスから人気作品が生まれれば、ソーシャルゲーム化やグッズ化でメディアミックス展開を行い収益源とすることも視野に入れているのだろう。
デビューチャンスあり!新人発掘やグローバルコンテンツとしての展開
コンテンツの充実に加えて、オリジナル作品や新人発掘にも力を入れている。
これまで、紙面ではデビューのチャンスが少なかった新人マンガ家も、「マンガボックスインディーズ」(2014年3月28日よりiPhone、iPad用アプリで運用開始)に投稿することで、自身の作品を公開できる。作品が支持されれば、マンガ家としてデビューを果たせるので、新人マンガ家にとって嬉しい投稿プラットフォームだ。ユーザーは新しいマンガが無料で読めるので、双方にメリットがある。
また、海外展開も視野に入れており、グローバルプラットフォームとして、日本語版と同時に、英語版、中国語(繁体字)版を配信中だ。多言語による配信により、ノンプロモーションで海外ユーザーの増加に成功している。
このように、マンガボックスにはユーザーにとっても、マンガ家にとっても支持される魅力が沢山詰まっている。紙面では実現が難しいことや課題となっていたことも、Webコンテンツなら課題を解決し、実現できる可能性がある。
海外ユーザーを取り込み、グローバルに展開していくことや、ユーザー心理を活用したコンテンツ作りが、今後も支持されるコンテンツ作りの秘訣となるだろう。
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