コンテンツマーケターのストレスを減らす方法~テクノロジー活用と経営者の論理性が鍵

コンテンツマーケティング
コンテンツマーケターの仕事は、いつも太陽や虹のように輝かしいすてきな仕事とはいえない。時にはうなだれて、コーヒーを1日18杯も飲むこともある、ストレスのたまる仕事なのだ。
コンテンツマーケターは高い目標を達成するため、毎日、リサーチの連続と激務に耐えている。そのため経営者は、彼ら、彼女らのストレスを緩めてあげる必要がある。
マーケターをハッピーにし、会社の利益を上げるために。
目次
何がマーケターのストレスになっているのか?
米国のオンラインマーケティング分野のメディア、Mixiosの編集者であるSavannah Marie氏は、マーケターの抱える5つのストレスとそれを緩和する方法を、経営者に対して提言している。
1.コンテンツライティングに時間をとられてしまうこと
そのストレス解消のために、安くて優秀なフリーランスを雇おう。彼らにコンテンツライティングを任せ、正社員のマーケターには、分析、戦略、PRに専念してもらうのである。
2.多岐にわたるアナリティクス・ツール、SEOツール、ソーシャルメディア・マネジメントツール
だったら、ひとつで用が足りる、オール・イン・ワン型のプラットフォームを検討しよう。オール・イン・ワン型のプラットフォームは複数出ており、今後も新しいものがいろいろとローンチされるだろう。
3.常に新しいコンテンツを作り続け、プロモーションし続けなければいけないこと
これへの解決策としては、コンテンツづくりとプロモーションを、上記のようなオール・イン・ワン型のツールを使って支援するとともに、発信済みのコンテンツを再利用しよう(これを「リパーパス」と呼ぶ)。
ブログ記事をeBookにしたり事例集に再編集したり、人気ブログをインフォグラフィックスに落とし込んでいこう。
4.マーケターが追うべき数字が多すぎること
マーケターに、何がゴールで、そのために追うべき数字(KPI)は何かを知らせよう。
定期的なミーティングで、どの数字が最も収益と結びついているか、といった優先順位をあらかじめ知らせておけば、マーケターも無駄なことをしなくてすむ。
5.少ない予算
経営者としては、小さなマーケティングチームから始め、3年も4年も会社のブランド化に時間をかけたくない、ということがあるだろう。そのためには、それなりの規模のマーケティング予算が必要だ。
一方、マーケティングチームが常に予算増額を要求してきたら、オーガニック検索対策やインバウンド・マーケティングなど、もっと少ない予算でできる方法があることを思い出させ、適切な規模の予算を与えよう。
以上のストレスを抱えているせいで、マーケターは必要でないことに懸命になりすぎている。経営者は、マーケターがリソースを利益が上がる部分に使えるように導く必要がある。
経営者とマーケターが、同じゴール、すなわち、大きな未来の絵を描けるようになれば、その会社のブランドは確立するはずだ。
テクノロジーがマーケターを救う?
先に述べたオール・イン・ワン型のツールを提供する1社であるHubSpot社は、マサチューセッツ工科大学のブライアン・ハリガン(CEO)とその仲間が2006年に設立した会社だ。
コンテンツのアクセス解析、Eメール発信、コンテンツマネジメントシステム(CMS)、ソーシャルメディアツールなどを網羅して統合したマーケティング環境支援ソフトを提供している。
同社のオンライン広告責任者Sarah Goliger氏も、マーケターが抱える同様の問題についてブログで述べている。
(1)ソーシャルメディア、ブログ、SEO、メールなど、いろいろなツールがありすぎて、状況が複雑になっており、その分析に追われるマーケターの生活がハードになりすぎている。こんなことでは、いいアイデアは出ないだろう。
これへの対処として、オール・イン・ワン型プラットフォームの利用をGoliger氏も勧めている。
(2)マーケターは、顧客を喜ばすため、いちいち質問に答えたり、顧客を支援する提案をしたりすることに疲れている。特に、ソーシャルメディアマネジャーは、ひっきりなしにこの作業を担当しており、それは、ひとりの人間には無理というものだろう。
この問題も、テクノロジーによってある程度解決できる(HubSpot社にはHubSpot Social Inboxという、顧客がソーシャルメディア上で行ったアクティビティをモニタリングできるツールがある)。
(3)マーケターは、新しいコンテンツをつくるのに、アイデアが不足している。
経営者は、「もっとフレッシュで、オリジナルなコンテンツを」とプレッシャーをかけすぎてはいけない。マーケターにとって、ものすごいストレスだから。ブログライターたちには、毎日締め切りを迫るのではなく、1カ月単位でスケジュールを提示しよう。
(4)メールマーケターは、発信に時間を取られすぎている。
多く発信すればいいというものではない。顧客に対して、適切なコンテンツを発信すればよい。的はずれでない、よいデザインのスマートなメールを発信しよう。
マーケターがハッピーになると会社に利益をもたらす
Goliger氏は「正しいツールを使えば、マーケティングにストレスは少なくなる。マーケターは、笑顔になり、ハッピーになり、会社も儲かる」と述べている。テクノロジーでコンテンツマーケティングの世界を変革してきた、HubSpot社らしい主張だ。
優秀なマーケターほど、終わりのないリサーチの迷宮に入り込む。そして、疲弊する。分析するために懸命に拾ったデータを手にしては、「こうかもしれないし、そうでないかもしれない」と悩み苦しむ。
そんな中、少ない予算で苦渋の決断をし、「この戦略でいきましょう!」と衆目の前でプレゼンを繰り返す。プレゼンテーションは、ビジネスにおいて、最もタフでチャレンジングなシーンだ。きつい質問を受け続け、評価される。メンバーを説得する絶え間ない努力も必要だ。
マーケターは、会社のブランド化の生命線!
そんな中、上で述べたように、彼ら彼女らが、もっと楽しみながら会社のマーケティング戦略を練る環境が揃い始めているのは、福音といえるだろう。
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参考元:
- 5 Problems You Can Solve to Keep Your Marketers Happy
- 7 Avoidable Problems That Are Stressing Out Your Marketing Employees
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