費用は?どう始めればいい?リスティング広告 基礎知識&運用の流れ

Web広告

オンライン広告としてよく利用されているリスティング広告。仕組みが少し複雑なので、「実はよくわかっていない」「でも、今さらわからないとは言えない……」という人もいるかもしれません。リスティング広告は一度出稿したら終わりではなく、「運用」していくもの。うまくいってもいかなくても、次の打ち手を考えていく必要があるのです。“PDCA(Plan、Do、Check、Action)”の流れに沿って、リスティング広告運用について紹介していきましょう。

そもそもリスティング広告って何?        

リスティング広告が登場したのは2002年頃のこと。インターネットや検索エンジンの普及に伴って拡大していき、今でも依然として人気の広告形態です。

リスティング広告には「検索連動型広告」と「コンテンツ連動型」があります。それぞれどういった広告なのか理解しておきましょう。

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検索連動型広告

ユーザーが入力したキーワードに応じて、検索エンジンの検索結果に表示されるテキスト広告です。キーワードを打ち込んだユーザーは、「調べたい」「購入したい」といった何らかの目的があって検索しているはずなので、広告に反応する確率が高いことが期待できます。

コンテンツ連動型広告

コンテンツ連動型広告というのは、Yahoo! JAPANやGoogleのサービスサイト、提携しているパートナーサイトに表示される広告のこと。具体的には以下のようなサイトに掲載されます。また、どのサイトに掲載するかを選ぶことも可能。バナー広告、インフィード広告などさまざまな形態があります。

  • Yahoo! JAPAN

Yahoo!ニュース、All About、毎日新聞、クックパッドなど。

  • Google

YouTube、BIGLOBE、goo、livedoorなど

コンテンツ連動型の場合、ユーザーの属性や過去に閲覧したコンテンツの内容等によって、より広告主のターゲット設定に合ったユーザーに向けて広告を配信することができます。また、広告主のWebサイトに訪問したことがある人に向けて追跡して配信することも可能です。

検索エンジンを通じて多くの人の目に触れる

日本では、GoogleとYahoo! JAPANの2大検索エンジンが広告事業者としてリスティング広告を販売しています。どちらも非常に多くの人が利用しているため、リスティング広告を出稿することで、たくさんの人の目に触れる可能性があるというメリットがあります。また、検索連動型もコンテンツ連動型も、どちらも

初めてリスティング広告を利用する場合、検索連動型広告から始めるケースが多いため、検索連動型広告の運用の流れについてご紹介しましょう。

【Plan】リスティング広告の戦略を立てよう

まずは、“Plan”。計画を立てる部分です。リスティング広告を実際に出稿する前に、戦略を立てていきます。

自社の商品・サービス、ブランド力の強みはどこなのか

自分たちのアピールポイントがどこなのかを理解できていないと、広告を制作する際にも方向性がブレてしまいます。競合他社や市場の分析をして、強みを明確にしていきましょう。

誰に対して広告を打つか?(ターゲット設定)

ターゲット設定も重要です。

「ペルソナ」という言い方をしますが、ターゲットにしたい人物像を明確に想定していきましょう。例えば、「Soup Stock Tokyo(スープストックトーキョー)」では、都内に住むバリバリのキャリアウーマン、「秋野つゆ」という人物を想定して、戦略を立てていきました。「秋野つゆさんならこういうスープを好むのではないか」「こういう店舗がいいのではないか」などと想定しながら戦略を練り、大きな成功を収めたのです。

ペルソナマーケティングでは、実在しなくても名前を決めてリアルに生活が想定できるような人物設定にしたほうがいいと言われています。

・家族構成
・年齢
・出身地
・口癖
・勤め先の会社
・悩み
・趣味
・性格

など、具体的に想定していきましょう。具体的であればあるほど「あの人はこういう広告が好きなんじゃないか」と想像しやすくなりますし、社内でも共通言語ができてプレゼン・会話しやすくなるでしょう。

リンク先のページは作りこんであるか

広告を出稿する前に、リンクを貼って飛ぶ先のページ(購入ページ、キャンペーンページ等)が質の高いものになっているかどうかも確認しましょう。検索連動型広告は広告の質が高いと上位に行きやすいようになっています。

競合他社がどの程度作りこんでいるか、アピールしているかも確認しておいたほうがいいですね。並んだときに見劣りしてしまうと、結局購入や成約、問い合わせといったコンバージョン(CV)に結びつかない、という事態になってしまいます。

どんなキーワードを選ぶか検討する

キーワード選びは、リスティング広告の戦略を考えるうえで“要”となる部分です。人気のキーワードはクリック単価が高くなる傾向にあります。そういったキーワードに注力する方法もありますが、「気づいたらお金をかけすぎてしまった」という状況になっては大変。ユーザーが調べていそうだけれど、それほど競合がいない“ねらい目”のキーワードを見つけられるといいですね。

キーワードには、ビッグワードとスモールワードがあります。どちらを選ぶか、またどう組み合わせていくかという戦略も考えていきます。

  • ビッグワード

検索ボリュームの多い人気のキーワード。競合が多くクリック単価が高騰する傾向にあるが、流入数が多いことが期待できる。
例:「美白」

  • スモールワード

2~3語からなるキーワード。検索ボリュームは少ないが、競合が少なくユーザーも目的意識がはっきりした人が多いことが予想される。
例:「美白 化粧水 安い」

※ビッグワードとスモールワードの中間を「ミドルワード」と言うこともあります。

どちらも一長一短ですが、とにかく候補をどんどん挙げていき、キーワードプランナーなどを使って調査していきましょう。

仮の予算を決める

出稿する前に予算もざっくり決めておきましょう。

クリック単価は調べることができます。Googleなら「キーワードプランナー」。Yahoo! JAPANなら「キーワードアドバイスツール」というツールを使って調べていきましょう。

ここでは、クリック単価が200円だったとします。次は目標CV数と成約率を考えますが、成約率が決められない場合は「1%」にするなど、仮の数値で構いません。CVについては、例えば「3件購入に至ってほしい」という場合は、以下のようになります。

200円(クリック単価)÷1%(成約率)×3件(目標CV数)=6万円(予算)

徐々に「こうするともっと成約率が上がる」「もっとCV数を増やせる」など感触がわかってくるでしょう。でも、その前にこのように数字を決めておくことで、振り返りや分析、広告運用がしやすくなります。

【Do】リスティング広告を出稿してみよう

戦略を立てられたら、実際に検索連動型広告を出稿していきます。

出稿先はどこ?

Googleであれば「Google AdWords」のGoogle検索広告。Yahoo! JAPANであれば「Yahoo! JAPANプロモーション広告」のスポンサードサーチが検索連動型広告にあたります。アカウントを取得して登録していけば、手軽に出稿可能です。

キーワードの入札の仕方

検索連動型広告は入札方式なので、キーワードごとに“上限クリック単価”を決めていきます。「このキーワードに対してここまでなら出せる」という意思表示ですね。

広告の順位(広告ランク)は、この上限クリック単価と広告の品質から決まります。そして、実際に広告費として支払う額は、ひとつ下の会社の広告ランクを自社の品質スコアで割り、1円足した額。上限クリック単価=実際のクリック単価ではないということを知っておきましょう。自社の上限クリック単価や品質スコアが変わっていなくても、周囲の状況によって変動するということですね。

キーワードをグループに分ける

キーワードは、同じ広告文を出したいグループごとに分けることができます。キーワードが多くなってくるとひとつひとつ管理するのは大変。こまめにグループに分けておきましょう。そして、いくつかのグループを「キャンペーン」として分類できます。

キャンペーンの設定や除外キーワードの登録をしておく

キャンペーンごとに、予算や広告を配信するエリア、時間帯、曜日などを設定しておきましょう。こうすることで、無駄に広告が配信されることを防ぎやすくなります。

また、「除外キーワード」といって、ユーザーが一定のキーワードを入れた際に、広告を配信しないようにする設定もしておいたほうがいいでしょう。キャンペーンごとでもグループごとでも構いません。

goodkeyword」などのツールを使って、検索語句を確認してみると、除外キーワードが想定しやすくなります。例えば、goodkeywordで「ぬいぐるみ」というキーワードを調べてみると、「英語」「クリーニング」「寄付」「クリーニング」「買取」「作り方」……といった語句とともに検索されていることがわかります。ぬいぐるみを“販売”したい場合は、こういったキーワードで検索しているユーザーはターゲットにはならないかもしれませんね。ですから、除外キーワードに登録しておくのです。

ただ、例えば「クリーニング」と検索していても、「うまく汚れが落ちないなら買おうかな」と考えるかもしれません。あまりにも除外しすぎると、想定以上に流入数が減ってしまう恐れも。運用開始後に様子を見ながら除外キーワードを増やしていってもいいですね

きちんと分析できるようにコンバージョントラッキングを

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広告を出稿する際に忘れてはいけないのが、「コンバージョントラッキング」。広告がクリックされた回数はGoogleやYahoo! JAPANの管理画面から確認できても、実際にクリックした人が購入、資料請求、問い合わせ等のコンバージョンに至ったかどうかはわかりません。クリック数が多いにも関わらず購入に至っていないようだったら、その原因を探して対策を練らなくてはいけないでしょう。

そのため、購入後に表示されるサンキューページなどに「コンバージョンタグ」を設定しておくのです。こうすることで、本当の効果に結びついているかどうかが測定できるようになります。「このキャンペーンは成約率が高い」「低い」といった分析ができるようになるのです。

【Check】出稿したらそのまま…はNG!分析しよう

リスティング広告は、「運用」していく広告です。一度出したらそれでOK! ではなく、いい点は磨き、悪い点は分析して改善していくという作業がとても重要です。

PDCAサイクルを回していくことで、自社にとって理想的な状態が見えてくるはず。戦略に合わせてこまめに調整できるのは、検索連動型広告のいい部分でもあります。出稿されたら、情報を読み取り、問題がないかどうか分析していきましょう。

レポートをチェック

2~3日の短いスパンでは大きな問題がないか(広告が実際に出ているか、審査に落ちていないか等)だけ確認しておき、1週間~1か月ごとにしっかり振り返って対策を練るという流れがいいでしょう。

Google AdWordsやYahoo! プロモーション広告から出るレポートをしっかり確認するのが基本。クリック率(CTR)や平均クリック単価を確認していくことで、キーワードが有効なものかそうでないかが見えてくるでしょう。また、コンバージョン率が高いものは、優良な顧客が検索する可能性が高いのでは、と分析できます。

【Action】メンテナンスしよう

分析をしたら、メンテナンスを行っていきます。いいキーワードが見つかったら、キャンペーンとして“別立て”するなどして、より一層効果が出るような施策を講じていきましょう。効果が出やすいキャンペーンがあれば、そこに予算を投下するのもいいですね。GoogleとYahoo! JAPANを比べ、反応が良いほうに予算を割くという手もあると思います。

より魅力的な広告文に

あまり効果が出ていないキーワードがあれば、出稿を辞める手もありますし、改善できそうならしていきます。広告が表示されている状態をチェックして、何が原因かを分析しましょう。広告文が魅力的でないなら、A/Bテスト(2種類出してどちらの反応がいいかチェックする)をしてもいいでしょう。

検索クエリをチェックして除外キーワードの洗い直し

実際に検索する際にユーザーが打ち込んだキーワードを「検索クエリ」といいますが、それを見て除外キーワードの洗い直しもしておきましょう。検索クエリのなかに想定と違う流入キーワードを見つけた場合、対処して無駄な広告費を減らせる場合もあります。

仮にとても調子がよくても、そのまま放っておくとすぐに競合他社に負けてしまうかもしれません。いい場合も悪い場合も次の手を打つことを考えたいですね。

オウンドメディアが魅力的かどうかもチェックして

リスティング広告を出稿してそのまま放置するのはNG。出稿までに仮説を立て、実行したら分析してチューニングする。この流れを繰り返していくことが重要です。

また、広告(ペイドメディア)のみに力を入れて、オウンドメディアに力を入れないというのもよくありません。オウンドメディアが魅力的であるからこそ、ユーザーからの信頼が増し、コンバージョンにつながりやすくなるのです。広告のみに偏るのではなく、総合的なWebマーケティング戦略を考えていきましょう。

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