“なりたい”のはコレ!ソーシャルメディアマネージャーへの花道

コンテンツマーケティング
Web・IT業界は、“ポジション名”の多発地帯だ。ついでに、米国企業の影響が強いため、横文字の略称がほとんどである。
CEO・COO・CMO・CFO・CTO・CCO・CIO・CDO……。どれが、どんな役職でしたっけ!?
そんななか、今回は「SMM」のお仕事に迫ってみたい。
「SMM??」「なんの略だ?」まだそんな声が上がるほど、日本では浸透していないが、今注目を集めているポジション、「ソーシャルメディアマネージャー」についてである。
「ソーシャルメディアマネージャー」とは?
まずは、「ソーシャルメディアマネージャーが必要な理由」からご説明すべきだが、このサイトの愛読者であるみなさんには、説明を割愛させていただく。企業の命運がソーシャルメディアにかかっていることは、再三お伝えしているからだ。
マーケティングコンサルタントとして有名なJay Baer氏も、「Content is fire. Social media is gasoline."(コンテンツは火だ。ソーシャルメディアはガソリンである」と言っている。
つまり、ソーシャルメディアというのは、コンテンツという火を燃えたぎらせる強大なパワーを持つが、反面、本物のガソリンと同じように、“危険物取扱者”のような専門的な知識・スキルがないと、コントロールが難しいということだ。
だからこそ、これからの時代にキーマンとなり得る、最も「やりがいのある」ポジションの1つだと言えるだろう。
突撃! 「ソーシャルメディアマネージャー」のお仕事
では、さっそく、ソーシャルマネージャーの業務内容について典型的な例をチェックしてみよう。
1.「ソーシャルマネージャー」の1日のスケジュール
出典:A Day in the Life of a Social Media Manager: How to Spend Time on Social Media
朝:
・ソーシャルメディアの世界は、24時間眠らない。何はともあれ、朝起きたらメールをチェック
・Twitterの返信とリツイート。気の利いたコメントで、ファンとのエンゲージメントをアップ
・InstagramやVineで画像や動画を投稿したら、FacebookやTwitterなどですかさずフォロー
・ブログやコンテンツの公開・更新作業
・社内チームのアイデアをフォローアップ
午後:
・ランチタイム(食べるだけでなく、おいしそうなサンドイッチは写真を撮ってInstagramへの投稿も忘れずに)
・ブログやコンテンツの制作
・ソーシャルメディアや関連ツールの重要性をチームに知らせる
・ソーシャルメディアサイトとプロフィール欄を再度見直し、フォローアップ
夜:
・Google Analyticsなどを使って、1日の統計を取る
・チャット、ウェビナー、各種イベントなどのサインアップ
・深夜や翌朝分のソーシャルメディアのメッセージについて、スケジュールを組む
・就寝前にもスマホを使って再度、メールのチェック
いかがだろうか? ん? ソーシャルマネージャーじゃないけど、もうそのくらいのことはやっている?
そんなあなたには、次に、「最高の」ソーシャルマネージャーになるためのスキルをご紹介しよう。
2.「ソーシャルマネージャー」として必要なスキル
・コンテンツクリエイターである
あなたの部下にどんなに優秀なブロガーやライターがいたとしても、あなた自身が質の高いコンテンツをつくれることが大切。そのためには、コピーライティングやデザインなど、関連する幅広い知識が必要だ。
そのうえで、チームのつくったコンテンツをそれぞれのソーシャルメディアに「フィッティング」させていくことが、ソーシャルマネージャーの大きな役割である。
・マーケティング・アナリストである
「コンテンツをつくる、Facebookに投稿する」。その1アクションにさえ、明確なゴールとKPI(主要業績評価指標)を設定できること。
まずは、
1)リーチやインプレッションなどの「認知」
2)クリック数や訪問数などの「消費」
3)「いいね!」数やシェア数などの「エンゲージメント」
4)購入や登録数などの「アクション」
5)オーガニック検索による流入や被リンクの増加など「SEOへの影響」
の5つのうち、重要な指標がどれであるかを見極めることで、スマートな意思決定が行えるようになる。
また、それらのデータを活かしながら、常に新しい戦略やキャンペーンを考え、テスト、分析を繰り返し、改善を続けていく。
・ニュースジャンキーである
ソーシャルメディアは、情報が氾濫している。そのなかにあって、人々が何を言っているのか、何について語っているのか、ありとあらゆる情報を知っている人でなければ、すばやい反応はできないのである。
さらに、それらを発信するオーディエンスの属性(年齢・性別・市場シェア)を考えるに留まらず、ソーシャルモニタリングソフトやソーシャルメディア経由の自社サイト流入の実態などを研究し、オーディエンスについてより深く学び、学んだことをマーケティングチーム全体とシェアすることが欠かせない。
・カスタマーサービス担当者である
あなたの企業のソーシャルメディアサイトには、顧客・潜在顧客・ファン・ジャーナリストなどからの、さまざまな“声”がダイレクトに寄せられる。
思わずガッツポーズをしたくなるようなグッドコメントもあれば、冷や汗が出るようなクレームもあるだろう。
まずは、「自己保身」や「弁解」には走らず、顧客にスポットライトを当て、その話を真摯(しんし)に受けとめることは基本だ。だが、そこからいかに顧客を巻き込み、逆に、ポジティブな空気感をつくり出していけるかが勝負なのである。
このコミュニケーション能力こそ、上記に挙げた全てのスキルから培われる、“人間力の発動”とも言っていいだろう。
まとめ
ソーシャルメディアという、華やかで広い舞台にありながら、険しく厳しい、ソーシャルメディアマネージャーへの花道。
この役職が務まる人は、いろいろな意味で“相当遠くまで行ける”逸材に違いない。
だが、「If you want to go fast, go alone. If you want to go far, go together.(早く行きたいなら一人で行け。遠くへ行きたいならみんなで行け)」というアフリカのことわざがあることも、お忘れなく。
参考元:
6 Jobs the Best Social Media Managers Actually Do
A Day in the Life of a Social Media Manager: How to Spend Time on Social Media
7 Tips for Igniting Your Content With Social Media
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