安全・安心の環境!キッズ用モバイルアプリ「Kuddle」に学ぶカスタマイズの重要性

コンテンツマーケティング
キッズ世代へのスマートフォンの普及が、どんどん進んでいる。
しかし、こういった子どもたちのなかには、親の目が届かない自由な環境についついハメを外してしまい、常識から外れたエチケット違反やネットいじめなどの深刻な問題に、知らないうちに、どっぷりはまってしまうケースも増えているのだ。
そこで今回は、子どもの「ソーシャルネットワークを楽しみたい」という希望と、親の「安心」を両立させて開発に成功した、写真共有アプリの「Kuddle」に注目。
ターゲット顧客への、カスタマイゼーションの重要さについて考えてみたい。
現実を見つめた着眼点からの誕生
ソーシャルネットワークの長所は、いろいろな人とつながれることや、自分の意見や写真などを簡単に他人とシェアできることである。大人ならばある程度のエチケットや常識があるので、自己責任で楽しむことが可能だが、子どもの場合はどうだろう?
「親の目が届かない解放感」「実生活では不可能なことが、できるような気がする」など、ついつい普段やらないことに手を出したり、周りに流されやすくなってしまうのではないだろうか。
Kuddleの誕生は、ノルウェーに在住するOle Vidar Hestaas氏の7歳になる息子が彼に、「Instagramをやりたい」とお願いしたことから始まる。「Instagramは7歳児にはふさわしくない」と判断した彼は、代わりになるものがないか、さまざまなアプリを子どもの安全とセキュリティの面から検索してみたが、満足するものを発見することはできなかった。
そこで息子に「ダメ」と伝えて終わるのが普通だが、彼は、「ならば、親が安心して子どもに使わせることができるアプリを自らつくってしまおう」と決心したのだ。
自由と監視のバランス
子どもが好きな写真を投稿して自己表現を行うという自由を許しながらも、「親の目が届かない」という危険がない。その絶妙なバランスが、このアプリの凄いところである。
以下で、どのような仕組みをつくり上げることでこれを実現したのか、簡単に説明しよう。
- 登録:アプリを使用する前に、親のメールアドレスを使用しての登録が必要
- 投稿:子どもは好きなときに好きな写真を投稿できるが、親が承認を行わなければ、他のユーザーはその写真を見ることができない
- 友人:友人を追加した場合も、親に即時通知。写真は追加許可を得た友人のみ閲覧可能
- 写真:掲載した写真は「ジオタグ」がつかないため、他人が子どもの位置を特定できない
- コメント:写真を掲載する側は、キャプションや落書き機能で写真について語れるが、友人は、「いいね」はできてもコメントはできない
- 個人情報:子どものデータは、マーケターや業者とのシェアは一切なし
この6点をしっかりカバーすることで、ソーシャルネットワークという外部とのふれあいが、子どもにとって安全であることを確保。安心して、子どもに使わせることができるアプリの誕生となったのだ。
親から子へのコミュニケーション教材
子どもはいつか成長して大人になり、親の監視下にいなくなるものである。
「これは子ども向けではない」「これはまだ早すぎる」と、いろいろなことを子どもの前から遠ざけるのは簡単だが、そうなると、その子がいざ自立しようとしたときに、社会で生きていくのに必要な経験が不足することになる。
そう考えると、このKuddleはソーシャルネットワークやインターネットへの基礎知識を学ぶ、格好の教材ではないだろうか。
子どもは、「自由に人々と触れあう」「自由に自分を表現する」ことの楽しさを学びながらも、どんな写真や投稿が「正しいもの」「受け入れられるもの」なのかを、親の許可を得ることで習得することができる。
自分が投稿したかった写真が、親から見たらNGだったとしよう。そういった場合に、親子で「なぜダメなのか」をきちんと話し合うことは、こうした基礎知識の習得へとつながる、大切なステップになるに違いない。
こうだったら……を実現させる行動力
ソーシャルメディアという、すでに不動の地位を確立したものに対して、「子ども向け」というカスタマイゼーションを行うことで、さらに多くの顧客へ普及することを可能にしたKuddle。
「もうちょっとこうだったら……」「こういう機能もついていたら……」
こういった考えがよぎっても、そのまま何も行動しないでいるのが普通だろう。しかしKuddleは、それで終わらずに実現へとつなげる「行動力」の重要さを改めて教えてくれる存在なのである。
参考元:?Kuddle: Instagram for Kids that Discourages Bullying and Teaches ‘Netiquette’?Kuddle, An Instagram With Training Wheels, Introduces Social Media To Kids?STOP cyberbullying?LINEに関心が集まっていますが・・・ こどものネット利用問題を改めて見直す?いじめによる人権侵害が過去最高 ネットや学校で大きな問題に?11 Facts About Cyber Bullying
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