KitKatに学ぶ、ビルボードでクスッと笑わせるワザ【事例6選】

コンテンツマーケティング
街を歩いているとき、車を運転しているとき、ふと見上げると目に飛び込んでくる「ビルボード広告(以下、ビルボードまたは場合により広告と表記)」。今までどんなものがあったか、覚えているだろうか?
記憶に残っているものがあったら、その広告はあなたへインパクトを与えるのに成功したということだろう。コピーが面白かったのか、写真や絵がきれいだったのか、とにかく何か優れたところがあったはずだ。
でも、そんなふうにビルボードを人々に印象付けるのは実は難しい。人も車も一瞬でその場を通り過ぎてしまうからだ。では、一体どうすれば「覚えていてもらえる」ビルボードを作ることができるのだろうか?
いろいろな方法が考えられるが、今回は、「クスッと笑わせる」ユーモアで道行く人やドライバーにインパクトを与えているKitKatの事例を紹介しよう。併せて、他社のユニークなビルボードも見ていきたい。これらのビルボードに使われているワザは、何らかの形でWebコンテンツにも応用できそうである。ぜひ参考にしてほしい。
その先は言わなくてもわかるよね―KitKatのビルボード
まずご覧いただきたいのは、KitKatのビルボード。
出典:Adweek
イギリスのとある街角に現れたこの広告。見た人は一瞬「?」という気分になり、その後、「ああ」と思うだろう。
“Have a break, have a KitKat.”
日本でもお馴染みのこのキャッチコピー。誕生したのは1958年だそうだ。それから50年以上生き続け、21世紀になってからも堂々と(?)ビルボードに登場している。このコピーの不死身さにも驚くが、なんといっても今回注目すべきは、そのクリエイティビティ。
「途中で作るのやめちゃった! でも、その先は言わなくてもわかるよね」というユーモアが人々にインパクトを与える。
思わず、こうつぶやきたくなってしまう。
「はい。確かにその先は言われなくてもわかります。日本でもたくさんコマーシャルが流れていたし……。あえて完成させないことで、かえって人目を引く広告に仕上げるワザ、お見事です……」
ただ面白いだけではない。コピーが人々の間にすっかり定着しているという「ブランド力」を同時に見せつける優れた広告だ。クスッと笑った後に、「おおっ!」と感動する。いつか真似してみたい手法である。
まだまだあるユニークなビルボード
KitKatの事例のほかにも、過去にはいろいろなタイプの楽しいビルボードが登場している。そのうちのいくつかをご紹介しよう。
まずはこちらのビルボード。インドの塗料メーカー「Berger Paints」のものだ。
出典:CollegeHumor
先ほどのKitKatのビルボードと同じく、作業の「途中経過」を見せる広告だが、作業員(の人形)がぶら下がっているのがリアルである。
空と全く同じ色のペンキでペイントしている! というのは「錯覚」で、実はローラーの幅に合わせてビルボードに切れ込みを入れてあるのだ。あっぱれ! の一言に尽きる。
空をビルボードの一部に取り入れた事例と言えば、こんなものもある。
出典:CollegeHumor
こちらは、インドのニューデリーに現れたYahoo! Mailのビルボード。コンセプトは「Carry Heavy Attachments.(重めの添付データも送れます)」
だからといって、なにも道路を持ち上げなくても……と、失笑してしまいそうな広告だ。 よく見ると、このビルボードの空は偽物(写真)であることがわかるだろう。
空が広告板の一部になっている事例には、次のようなものもある。
出典:CollegeHumor
インドネシアに現れた、歯磨き粉ブランドFormulaのビルボードである。コンセプトは「Formula builds strong teeth」。Formulaの歯磨き粉を使えば歯が丈夫になるよ、というわけだ。う~ん、納得。立体感のある演出が迫力満点!
「立体感のある演出」と言えば、建築用工具などを扱うロシアの会社「Encor」のビルボードもご覧いただきたい。
出典:CollegeHumor
なんだか、気迫が伝わってくる広告だ。電気ドリルで「ガガガッ」と穴を開けている音まで聞こえてきそうな気が……。そして、このビルボードの3D加減がまた素晴らしい。
「工具」が出てきたところで最後にご紹介したいのが、次のビルボード。
これは、アメリカの工具ブランド「Craftsman」のもの。柱部分もしっかり利用しているのが印象深い。レンチを握った手の圧力が伝わってきそうな、力強い広告である。一度見たら忘れられなくなりそうなビルボードだ。
Webコンテンツにもさまざまなワザを取り入れていこう!
Webコンテンツの制作を続けていると、「う~ん……ウチのコンテンツ、なんかインパクトがない」と悩むこともあるだろう。
そんなときには、ビルボードやポスターなど、ぜひWeb以外で見られる広告も参考にしてほしい。立ち止まって眺めたくなるくらい印象深いものがあったら、そのワザを取り入れてみてはどうだろう。きっとWebユーザーの注意を引くはずだ。
今回紹介したKitKatとほかのビルボードが、あなたのコンテンツクリエーションにおけるヒントになれば嬉しい。
参考元:?KitKat’s Half-Finished Billboard Cleverly Pays Off Its Iconic Tagline?Tag Archives: have a Kit Kat?21 Of The Most Creative Billboard Advertisements Ever?30 must-see examples of billboard advertising
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