アマゾンの自費出版で45万ドルを稼ぎだした男のサクセスストーリー

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アマゾンの自費出版サービス「Kindle ダイレクト・パブリッシング (KDP)」を活用して、年間45万ドル(約5400万円)もの売上を上げている作家が話題だ。

マーク・ドーソン氏はロンドン市在住のサスペンス作家で、代表作「暗殺者ジョン・ミルトン」シリーズは現在までに30万部を売り上げている。ミリオンセラー作家となる日も近いと言われている気鋭の作家だ。

現在は起業家でもあるドーソン氏の元には、印税生活を夢見る者たちが彼の成功談を聞きに長蛇の列を作るという。なにせ彼の成功の鍵は、小説や漫画、写真集など誰でも無料で電子出版ができる「Kindle ダイレクト・パブリッシング 」だったからだ。

彼は2000年に「The Art of Falling Apart(崩れゆく芸術)」という小説をパン書房より上梓しているが、壊滅的に売れなかった。しかしながら、現在のKindle版では39人のレビューの中で32人が最高ランクの5ツ星に挙げている。この皮肉な事実は、出版社の見る目がなかったからか?いやそうではない。陽の目を見ないこの作家のプロモーション・ツールとしてKDPが完璧にマッチしただけだ。

初の自費出版作品「Black Mile」は、1940年代~1970年代のロンドンを舞台にしたスリラーで、取材や調査に膨大な時間とコストをかけ、編集者との丁々発止を繰り返してできた力作だ。しかし、当時話題となったKDPに上梓するも鳴かず飛ばすの売れ行きだった。そんなある日、ドーソン氏はこの労作を作家の自殺行為とも言うべき“無料”で販売することにした。

そこで奇跡は起きた。驚くべきダウンロード数は現在5万部を突破した。その後は、出す作品すべてが順調に売れ始め、2013年6月には累計30万部を達成した。

まさにプロモーションの勝利だった。以降、彼は作品のプロモートをメインにビジネスをスタートさせており、これまでに講演会など得た15,000人以上ものメーリングリストを武器に、日々370ドルをFacebook広告に費やし、ランディングページを作成するなどさまざまなプロモーションを展開している。

宗像はこう考える

どうだろう?個人的に注目しているKindleダイレクトパブリッシング。著者と読者が直接繋がる事で新しいマーケットを生む可能性があると思っている。今回のマーク・ドーソン氏は、1冊目を無料でばらまく事で5万人の読者を獲得し、その後30万部もの売上につなげているという。今後、彼のように自分でコンテンツを作り、自分でマーケティングを行う人がどんどん増えてくるだろう。既存のコンテンツ流通にも大きな影響を与えるはずだ。要注目である。

記事執筆:(株)イノーバ。イノーバでは、コンテンツマーケティングのノウハウを詰め込んだ無料のebookや事例集をご提供しています。ダウンロードはこちらからどうぞ→https://corporate.clst01.innova-jp.net/library/

Source:?Forbes

Photo Credit 😕David Stanley?from Flickr under CC.

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