実際の商品をそのまま使いました!IKEA(イケア)の“ぶっ飛び”広告~傑作7選

デジタルマーケティング

これまで、数々のクリエイティブな広告で注目されてきたIKEA(イケア)。

今回はIKEAの広告のなかでも特に、「実際の商品をそのまま使用した」広告に焦点を当てたい。IKEAはインターネット上のコンテンツだけでなく、アナログな広告媒体も得意としている。それでは、ただものではない“ぶっ飛び”広告を7つ紹介する。

看板に家具を取り付けてロッククライミング?

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出典:Incredible Ikea Billboard Tips an Apartment Sideways to Become a Rock-Climbing Wall【平面を立体にしてしまうのはIKEAの得意技のようだ。】

フランスでの30店舗目の出店を記念して、クレルモン=フェランに作られたこの看板。コンサルティング会社「ubi bene」協力のもと、IKEAで販売されている家具そのものを、垂直の壁に固定してロッククライミングならぬ、“家具”クライミングにしてしまった!

この壁は高さ9メートル、幅10メートル。足場やグリップがついており、IKEAのベッドや、キャビネット、テーブル、いす、ソファやその他の小物類へとたどり着ける。命綱が張ってあり、専門のスタッフが安全を確認したそうだ。

光の3原色で省スペース「RGB看板」

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出典:Ikea’s Amazing RGB Billboard Is One of the Coolest Ads It’s Ever Made【限られた空間を最大限に利用】

ドイツの広告代理店「thjnk」とプロダクション・スタジオ「I Made This」がタッグを組んで制作した「RGB看板」。

この看板は、夜間に赤・緑・青の三色の光を当てると、赤の光によってシアン(青緑色)のテキスト、緑の光によってマゼンダ(赤紫色)のテキスト、青の光によって黄色のテキストが浮かび上がるというもの。

このようなアイキャッチングな看板があったら、つい足を止めてしまうだろう。しかし、昼間は明るいので、この光の三原色の原理が利用できないのが少し残念なところだ。

THE IKEA RGB BILLBOARD


【寒い季節だが、立ち止まって看板を眺める人も多く見受けられた】

疲れたときにこそ実感する快適さ! IKEAソファのバス停

 
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出典:Clever and Creative IKEA Advertising【疲れているときに染みる優しい“体感型”広告】

イスタンブールのとあるバス停では、バスを待つときに座るベンチがIKEAのソファに。実際の商品をそのままディスプレイにしてしまうのはIKEAの得意技であり、実際の商品を試すことによって購入につなげていく。

疲れて待っているときにこそ、IKEAのソファに座ってもらい、IKEA商品の良さを知ってもらう。これはなかなかの斬新なアイデアである。

IKEA仕様となった神戸のポートライナー

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出典:Clever and Creative IKEA Advertising【ポートライナーがIKEA仕様になった】

IKEAの神戸ポートアイランド店がオープンした2008年、ポートライナーではIKEA車両なるものが出現し話題になった。車両内の座席やカーテンには、IKEAの製品である様々なポップな柄のテキスタイルが使用されている。

ポートライナーに乗れば、IKEAポートアイランド店の最寄駅までいけるそうだ。

IKEA商品を乱雑に詰めこんだバス停の看板

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出典:Clever and Creative IKEA Advertising【パスタが散らばっているのが微笑ましい】

イタリア、ミラノの広告代理店「1861 United」によるバス停の壁面の広告は、IKEAのキッチングッズをぐちゃぐちゃに詰めこんである。下の方の文字には「キッチンを片付けるのに時間はかからない」と書いてある。パスタも散乱しているのが、イタリア人ならではのユーモアだろうか。

ブルックリンに現れた巨大なIKEA段ボール!

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出典:Absolut Work 【ブルックリン店のオープニングキャンペーン】

ニューヨーク・ブルックリン市内に、巨大なIKEAの段ボールが現れた。これは、ブルックリンの店舗がオープンしたときにキャンペーンで行ったもので、中身は巨大なIKEA商品ではなく、スタジオタイプのアパートメントになっている。もちろん、配置されている家具・インテリアグッズはすべてIKEA商品である。

新作カタログをまるで新型タブレットのように解説するプロモーション動画

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出典:Experience the power of a bookbook?【動画「Experience the power of a bookbook?」より。これが「アナログタッチテクノロジー」だそうだ】

Experience the power of a bookbook?


【新作カタログの紹介プロモーション動画「Experience the power of a bookbook?」】

まるで新型タブレットデバイスの解説ムービーのように、2015年新作カタログを紹介しているプロモーション動画。

動画のなかで、このカタログのインターフェースや、永久的に充電が不要なこと、ナビゲーションは「アナログタッチテクノロジー」(自分の指でページをめくると、めくれるという意味)を採用しているなど、ちょっぴりシュールな内容になっている。

まとめ

IKEAの広告の素晴らしい点は、「おもしろい」「ぶっ飛んでいる」だけでは終わらせないところだ。

商品を宣伝するだけでなく、実際に販売されているIKEAの商品をそのまま使用することによって、広告のある場所があたかもIKEAの店舗であるかのような存在感を放っている。

IKEAは広告を通して、見事なまでに世界観を構築するのに成功している。こうして、IKEAワールドは今日も多くのファンを魅了する。

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