おすすめ書籍:「オバマ」の作り方

コンテンツマーケティング
今後、コンテンツ・マーケティングを学ぶ上で役に立つ書籍を紹介して行きます。参考にして頂ければと幸いです。まず、第一弾は、オバマの大統領選挙を取り上げた「『オバマ』の作り方」です。
おすすめ書籍:「オバマ」の作り方
2008年のオバマの大統領選挙は、史上最高のソーシャルメディアキャンペーンだ。
オバマ陣営には、Facebookの共同創業者であるクリス・ヒューズが参画し、実績、資金力ともに圧倒的に形成不利の中、逆転勝利を収め、見事オバマを大統領に当選させた。
オバマ当選の直接の要因は、オバマ陣営が、ソーシャル・メディアなどのインターネットの力を十分に理解し、全米中で大量のボランティアが選挙戦に参加、巨大なムーブメントを起こす事に成功した事である。
この本は、オバマ陣営がどのようにソーシャルメディアを活用し、人々の力を結集していったのかという事が具体的に示されていて、大変参考になる。キャンペーンの成功の秘密は、以下の通りだろう。
- ビジョンとコンセプトが明確で有ること
- 強力な選挙本部のリーダーシップ
- テクノロジーを活用して、草の根運動を全米規模で組織した事
- 参加者に明確な目標を与えて、参加をしやすくした事
- 参加する事自体が楽しく、友達を誘いたくなること
この5つのポイントは、ソーシャルメディアを活用したマーケティングキャンペーンでもそのまま当てはまると思う。
オバマの参加者の多くは、自分と同じような人がキャンペーンに参加している、自分も何か出来そうな気がしたと言ってキャンペーンに参加したと言っている。つまり、参加の心理的なハードルをさげる事に成功しているという事である。
また、ゲーミフィケーションなどを巧みに活用して、選挙運動自体を盛り上げる事にも工夫している。こういう巨大な組織を草の根で組織し、素人集団が選挙キャンペーンを完遂してしまう事が、アメリカの強さである。
日本人は、農耕民族で、個人が自発的に仕事をする事が得意な民族だ。一方で、オバマのように組織的に大きなムーブメントを起こす事は苦手である。
ソーシャルメディアマーケティングは、人々に参加を促し、小さな行動を起こしてもらう事が本質である。オバマの選挙は、個人に小さな行動を起こさせた究極の成功事例だろう。
ソーシャルメディア・マーケティングを成功させるには、参加者の気持ち、モチベーションを深く理解する必要がある。4年たった今でもオバマ大統領選挙から学ぶべき点が多い。おすすめの一冊だ。
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