アクセス解析とは?ホームページ改善のために抑えておきたいツールと注意点

ホームページ制作
ホームページを作っただけでは、効果的な集客や問い合わせの増加に繋がりません。どんな人にどのコンテンツが人気なのか、逆にどのページが魅力的にできていないのかを調べる「アクセス解析」をセットで導入する必要があります。今回はアクセス解析の必要性や効果的なツールの一例を紹介していきます。
アクセス解析の必要性と効果
閲覧した人のデータを視覚化でき、アクセス数の増加とコンバージョン率の改善につながる
制作したページのPV数などのデータを視覚化でき、そのページにどれだけの効果があったかがわかりやすくなります。その結果を解析することで、アクセス数をさらに増加させるための施策やコンバージョン率の改善案を考えるヒントになります。
滞在時間や回遊率などを把握することで、ニーズのあるコンテンツがわかる
アクセス解析をすることで、そのベージの滞在時間や、そこからユーザーが他のページをどれだけ見て回ったかを表す回遊率もわかります。滞在時間が長いということは、そのコンテンツがきちんと読まれたととることができるので、ニーズのあるものだったということがわかります。
閲覧者の地域や訪問時間などがわかると新しいコンテンツ開拓のヒントになる
データの中にはアクセスされた国や時間帯も含まれています。ホームページやコンテンツの内容によっては海外のユーザーからの注目度が高い場合もあり、海外展開を考えている場合には本文を日本語以外の言語で作成することも視野に入れるための指標になります。また、メールマガジンでコンテンツの宣伝をしたタイミングで、きちんと狙った時間帯にアクセスが伸びているか、といったことを確認すると、サイトだけでなくメールマガジンの効果的な配信内容や配信時間を検討する際の参考にもなります。
アクセス解析はどんなサイトに必要なのか
消費者向けのBtoCサイト
BtoCの場合、アクセス解析をすることが商品の売れ行きやサービスの契約数を向上させるきっかけになります。消費者が何を求めるかを把握することで、仕入れの方法や商品ラインナップをより魅力的なものにすることができます。消費者はサイトの見やすさや使いやすさ、デザイン性を重視する傾向にあるため、アクセスが伸び悩む場合は、離脱率やクリック率も調査し、消費者が快適にサイト内を見られるかを検証しましょう。
企業向けのサービスを展開するBtoBサイト
BtoBサイトの場合もBtoCと同じくサービスの契約数や問い合わせ件数の増加のためにアクセス解析を行うことが求められます。また配信しているメールマガジンがコンテンツへの誘導に成功しているかや、広告を出している場合の効果も確認することができます。企業向けのサービスページでは、そのサイトがユーザーの求めるサービスを展開しているかが一目でわからないと離脱する可能性が高まります。離脱率が高い場合には、分かりやすいサービス紹介やキャッチコピーを設置するなどして、フィットするサービスであるかを明快に伝えるための対策を行いましょう。
このように、BtoC企業であってもBtoB企業であっても、ホームページは会社の名刺として"持つ"だけの時代から、売上やお問い合わせを生むために"活用"する時代になりました。ホームページ活用のためのファーストステップがアクセス解析である、といえるでしょう。
アクセス解析に最適なツール
Googleアナリティクス
最も代表的で多くの方が利用しているのがGoogleアナリティクス。Googleアナリティクスを利用するには3つのステップが必要です。
Googleアナリティクスの設定手順
● Googleアカウントの作成
GmailなどのGoogleサービスを利用するためのアカウントになります。サインアップの項目から入って、会社名や連絡先など必要事項を入力するだけなので、数分で取得可能です。すでに取得している場合は次のステップに進みます。
● Googleアナリティクス上でアカウント作成
Googleアカウントとは別にアナリティクスでもアカウント作成が必要になります。作成には先ほど取得したGoogleアカウントに加え、アクセス解析を行いたいサイトのURLや名前などの入力が必要ですが、難しい項目はないためこちらもすぐに作成できます。
● トラッキングコードをサイト内ソースに記載する
Googleアナリティクスでアカウントを作成し解析したいサイトを登録すると、トラッキングIDが発行され、Googleアナリティクス内の管理画面にトラッキングIDを含んだ解析用コードが記載されます。この解析用コードをアクセス解析を行いたいサイトのソースに貼り付ければ設置完了です。
主要項目の見方
Googleアナリティクスの操作画面には様々な指標が並んでおり、初心者にはわかりづらいかもしれませんが、基本的におさえておきたい機能は以下の通りです。
● ユーザー
こちらの項目では、ホームページに指定の期間に訪問した人数や、閲覧者のアクセス地域、パソコンやスマートフォンからといった閲覧環境などが確認できます。
● 集客
「すべてのトラフィック」から「チャネル」を選択すると、ユーザーが検索からきたのか広告からきたのかなど、どのチャネルから流入があったのか確認できます。
● 行動
セッション数や直帰率などを見ることができ、訪れたユーザーがどんなページを見たかといった、サイト内での動きを把握することができます。
● コンバージョン
コンバージョンとは「目標」という意味で、設定しておいた目標に対しての達成率などを閲覧することができます。
Googleアナリティクスはこのように簡単に、しかも無料ですぐにアクセス解析ができるツールとして人気を集めています。データ収集に使える多くの項目を閲覧・比較することが可能ですが、アクセス解析を進めていくと不足しているデータが出てくることもあるため、他のツールも並行して導入することを検討しましょう。
Googleアナリティクスでは見られないデータをみることができるサービス
● アクセス解析研究所
こちらのツールではどのリンクを誰がクリックしたかといった「クリック解析」が一つの特徴です。また、異なるドメインやサイトでもビジターの追跡が可能な「クロスドメイン・サイト解析」ができるため、サイトを訪れた人がどういった行動をしたかをより詳しくみたい場合に有効なツールと言えます。無料で導入可能です。
● ahrefs
ahrefsは主に3つの機能からGoogleアナリティクスでは得られない情報を得ることができます。「サイトエクスプローラー」ではドメインやサイト単位で対象サイトのSEO調査を行い、データ収集が可能です。この機能を用いると競合他社のサイトのデータも分析することが可能になり、自社と具体的にどんなコンテンツで差が出ているかを知ることができます。「コンテンツエクスプローラー」ではソーシャルメディアで人気の記事を閲覧することが可能で、コンテンツ作成のネタとして重宝します。「キーワードエクスプローラー」を使うとどんなキーワードでどのようなサイトが検索上位に表示されているのかわかるため、コンテンツに盛り込むキーワードを選定する情報源になります。有料のツールではありますが一歩進んだ情報を入手したい場合に有効です。
● Ptengine
こちらのツールはユーザーの行動をわかりやすく可視化できる”ヒートマップ”機能が特徴で、ポップアップなどの動的コンテンツの解析にも正確に対応しています。また、初心者の方にも使いやすいUIや、計測結果の画面表示が早いことも人気です。無料で使い始めることができ、用途や容量に合わせて有料プランが用意されています。
まとめ
ホームページやコンテンツ制作とアクセス解析はセットで運用することが求められており、アクセス解析の結果を元に改修していくことで、サイト自体の効果を高めるサイクルが出来上がります。ただしこれにはアクセス解析ツールを導入するだけでなく、そのデータを正しく運用する技術も必要になります。導入する前にどういったデータが必要なのかを決めた上でツールの選定を行いましょう。もちろん導入するだけで満足せず、日々動向をチェックする習慣を付けて使い方やデータの見方を学ぶことで、サイト改善を行うポイントを見出すことができます。アクセス解析から得た情報を参考に、具体的な”SEO対策”を施して検索順位を向上させ効果的に集客を行っていきたい方は、こちらの記事を参考にしてください。