「次、どこ行っとく?」新しい「飲みニケーション」を復活させよう!Heineken (ハイネケン)| @wherenext

コンテンツマーケティング

酒を「飲む」と「コミュニケーション」からできた造語、「飲みニケーション」。

若者からは、「スマホを触ろうともしないオッサンたちが好きなアレね」と、過去の遺物扱いされることもあるが、2014年7月、それを払拭できるかもしれないサービスが誕生した。

深いグリーンの瓶に、赤い1つ星とスタイリッシュなロゴデザインが印象的なビール会社「Heineken (ハイネケン)」が打ち出した「@wherenext」だ。

今回は、若者世代とオッサン(失礼!)世代の架け橋になるべく、中立的な団塊ジュニア世代(ややオッサン寄り?)の視点で、このサービスから生まれる「ソーシャルメディアツールの新しい可能性」について考えてみよう。

Heineken (ハイネケン)| @wherenext は、何ができる?

まずは、この動画をご覧いただきたい。(※注 無性に遊びに行きたくなるので、見る時間帯にご注意を。)

Heineken | @wherenext

http://youtu.be/hiUsikDoU1Q ここにつけられたブランドメッセージは、こんな感じである。

――夜はチャンスに満ちている。だけど、ちょっと待った。これを使えば、安全に、もっと探検することができる。君がどこの街にいようと、何曜日の何時であろうと、「今いる場所」を「@wherenext」にツイートするだけ。ハイネケンが、君の「次なる冒険」を探しだして、お知らせしよう。詳細はwww.heineken.com/openyourcityで発見!

つまり、「@wherenext(次、どこ行っとく?)」のネーミング通り、「自分の場所」もしくは「調べたい場所」を指定アカウント宛てにツイートするだけで、すぐ近くにある、今から遊びに行けるナイト・スポット情報を、瞬時に知らせてくれるサービスなのだ。

こう聞いて、「はいはい、ハイネケンの取り扱い店が表示されるだけでしょ」と思ったあなたは、まだまだ甘い! それは、「宣伝第一主義」の「古い」プロモーションだ。ハイネケンは、そんなケチな情報提供のスタイルが、ユーザーに嫌われてしまうことをよく知っている。

それどころか、このサービスのために、「独自のアルゴリズム」まで開発しているのだ。ここには、TwitterやFoursquareに投稿されるコメントや画像情報をベースに、各大都市の「ソーシャル・カレンシー(社会的な高評価)」に対する、ユーザーの思想傾向まで加味されているというから驚きである。

ハイネケンビールの有無なんて関係ない。

あなたに届けられるのは、ユーザー発信の「最新情報」を駆使した、本当にホットでトレンドなレストランやバー、イベント情報ばかりなのだ。

Let's 飲みニケーション!そこから広がる、新しい可能性とは?

ここで1つ、このソーシャルメディアツールを使った「新しい可能性」をご提案したい。

上記の動画のように、仲間と「リンダ・リンダ」でカラオケを大熱唱した後や、彼女との金曜デートに使うのは、もちろん結構。だが、あえて使ってみてほしいのは、会社の上司と行く「飲みニケーション」の場だ。

たいがい1軒目は、「会社の近くにある居酒屋」。その後は、ほろ酔いになったオッサン上司が、「もう1軒行くか~!」なんてノリノリになる。

そんな時、あなたならどうしているだろう?

おそらく、「明日も早いので、ここで失礼しま~す」と、うまく切り抜けるか、「あ、じゃあ、お供します……」と、オッサン上司行きつけのスナックなんかに連れて行かれるパターンが、ほとんどではないだろうか。

だが、明日からは「これで次の店を見つけて、行ってみませんか?」と、堂々と上司の前で「@wherenext」を使いこなしてほしいのだ。

もしかすると探し出した店の中に、「上司のお気に入りの店」が入っているかもしれない。そんな偶然が起こったら、あなたには「部長って、昔からいい店知っててすげえな」と思ってほしいし、上司の皆さんにも「俺が何年もかかって見つけた店を、1分で見つけたコイツすげえな」と、素直に思ってほしい。

そんな機会がこのサービスで生み出せたら、それこそ価値があるなんてものではないはずだ。なぜなら、この経験を通して、お互いの情報収集能力の資質を認め合う。それが社内のデジタル化、マーケティング化を進めていくうえでの、大きな追い風になるかもしれないのだから。

若者のみなさん、これからは「飲みニケーション」の場を、上司にソーシャルメディアの素晴らしさを伝える、絶好のチャンスタイムにつなげていこうではないか~!

……と、これこそがソーシャルメディアツールを使った、新しい「飲みニケーション」復活劇の概要なのだが、いかがだろう?

とは言うものの、筆者の妄想から生まれた1つの仮説なので、うまく行くか、行かないかは、あなたの腕の見せどころである。グッド・ラック!

若者よ、「スマホを捨てよ、町へ出よう」

『書を捨てよ、町へ出よう』は、天才アジテーター・寺山修司が書いた本のタイトルだが、今は、本もスマホで読む時代なので、こう言い換えたほうが、わかりやすいだろう。

若者よ、「スマホを捨てよ、町へ出よう」

つまり、ハイネケンが私たちに伝えたいこともこれと同じなのだ。

――スマホの中の「バーチャルな世界」に深く潜りこんで遊ぶのも楽しいけれど、スマホを使って「リアルな世界」へ飛び出せば、もっと刺激的で楽しいことが待ってるぜ!

たしかに、どんなにバーチャルな世界が大好きな人間でも、心のどこかではきっと、このことを知っているし、望んでいるのかもしれない。そうでなければ、ネット社会から「リア充」なんて言葉が生まれるはずがないのだ。

ハイネケンもそれを信じ、人々の心を鼓舞し続けることで、ここから始まるユーザーの「リアル・ストーリー」に期待しているのである。

参考元: Heineken Inspires Urban Adventures With New Twitter-Based Service Heineken's New Twitter-Based Service Helps Users Choose Their Next Adventure Brand's @wherenext service helps users find their city's hot spots

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