グルーポンがSquareやPaypalに対抗する新たなモバイル決済サービスをテスト中

デジタルマーケティング

今、モバイル決済の分野がホットである。日本では規制や業界構造の点で少し遅れているが、海外では様々な会社が参入している。これは急成長が期待されるモバイルコマースの分野で、決済インフラを抑えようという動きである。日本では、海外の決済系の情報が少ないので、今後、イノーバブログで積極的に取り上げて行きたいと思う。

今回は、グルーポンの動きである。グルーポンというと割引クーポンサービスで世界中に展開し急成長した会社だ。ビジネスモデルやサービスの質を巡って批判も多いが、ビジネスのスピード感はさすがだ。今回、決済サービスに乗りだそうとしている。1ヶ月前のニュースでやや古めだがご紹介したい。

グルーポンがスクエアやペイパルに対抗する新たなモバイル決済サービスをテスト中

関係者から得た情報によると、グルーポンは競合する電子決済サービススクエアやペイパルに対抗するため、非常に積極的な価格の新サービスを準備しているようだ。

スクエアの2.75%、ペイパルの提供するサービス「Paypal Here」やベリフォンの「SAIL」の2.7%という決済手数料に対し、グルーポンの新サービスは1.8%+15セントというものだ。

競合にはない特徴として、グルーポンは契約を結んだ小売店舗に対して決済端末としてiPod Touchと専用カードリーダーを無償にて提供している。(他社はカードリーダーのみの提供)また、iPodとiPadに向けた来るべき新たなPOSシステムの情報もあり、これらの端末は既にベイエリア(米国西海岸のサンフランシスコ周辺)の一部で稼働中とのことだ。

これらの情報についてグルーポン広報担当者に問い合わせたが、回答を得ることが出来なかった。

グルーポンの新サービスはスクエアにとっては大きな脅威となるかもしれない。$15以上の決済取引の場合、グルーポンのサービスの方が安価になるからだ。例えば$100の決済に対しスクエアの$2.75に対しグルーポンであれば$1.95で済む。

$5以下のような極めて少額な決済はスクエアにとっては悩みの種だ。このような少額の決済から発生する手数料では決済にかかるコストをまかなえないからだ。

(注:前述の通り、スクエアは加盟店に対して、2.75%のみを徴収し、トランザクションの費用を一切請求しない。一方で、カード会社は、一取引当たりのトランザクション費用をスクエアに請求する。このため、低い単価だとスクエアは逆ざやになってしまう。)

賢い小売店は手数料を少なくするため、少額決済をスクエアで、高額決済をグルーポンでと使い分けるようになるだろう。これはグルーポンにとっては願ってもないことだが、スクエアにとっては悪夢でしかない。

ペイパルは端末メーカーとの提携を発表して中規模の事業者と大規模の事業者を狙う構えだが、これにより、スクエアは小規模の顧客層に特化せざるを得なくなる可能性もある。

去る3月、グルーポンはビジネス向けのクレジットカードの手数料比較サイトであるFeeFightersを買収した。

今回のグルーポンのサービスは料金面で魅力的だがアプリケーションの品質については評価を待たなければならない。

グルーポンが今までと違った様々な試みを行っているのは確かだが、競争の激しい支払処理業界を制するのは容易ではないだろう。

出典:Groupon is testing a payments offering to compete with Square and PayPal