【徹底理解】Googleアルゴリズム変更とペナルティ回避のコツについて学ぼう!

SEO
最近、Googleが次々とアルゴリズムを更新している。順位が下がったり、酷い場合には、ペナルティを受けた例なども話に聞く。特に、ペナルティを受けてしまうと、検索順位が大きく下落したり、インデックスから削除されるなど、ビジネスに大きなインパクトが出る。そこで今回は、Googleアルゴリスムとペナルティに関して正しく理解し、いかにペナルティを回避するかを考えてみよう。
Googleの検索エンジンアルゴリズム変更のトレンド
「パンダ」「ペンギン」「ハミングバード」など、可愛らしい動物の名前がついたGoogleのアルゴリズム。名称だけはなんとなく知っている……という人もいるのではないだろうか。以下に上記3つのアルゴリズムについて簡単に解説してみよう。
パンダ
2011年2月に執行されたアルゴリズムアップデート。質の低いコンテンツや広告表示率が高いコンテンツなどが、検索結果から排除されるようになった。当初、アメリカ国内のサイトにむけてアップデートが執行された際に、実に12%のコンテンツが排除対象になったことで有名だ。
ペンギン
2012年4月に執行されたアルゴリズムアップデート。キーワードの詰め込み、アンカーテキストやリンクプロファイルの操作など、ブラックハットとも呼ばれる、過度のSEOの排除が目的だ。初期バージョンでクエリの約3.1%が影響を受けたとされ、その後のSEOの取り入れ方法を劇的に変えたアップデートとして知られる。
ハミングバード
2013年8月に執行されたアルゴリズムアップデート。これは検索結果の9割に影響を与えたとGoogleが発表したほどの大きな更新だ。これ以前の検索では、キーワード自体を重視した結果が表示されていたが、ハミグバードでは「Conversational Search(会話型検索)」が取り入れられたのだ。
例えば、検索ボックスに「虫歯 歯医者 東京」と入れたとしよう。ハミングバード以前の検索では検索キーワオドの辞書的な意味を教えてくれる検索結果が上位に上がってきた。しかし、実際、人々が「虫歯 歯医者 東京」の組合せを検索する場合、「虫歯ができてしまったので自分の近く(東京)にある歯医者を探している」と考えるほうが、ごく自然だ。ハミングバードはこう言った「検索意図の裏側」を汲み取るようにし、ユーザーが求めている情報により簡単に素早くたどり着けるようなったのだ。
モバイルアップデート
上記3つのアップデート以外にぜひチェックしておきたいのは、2015年の4月に実施された「モバイルフレンドリー」のアップデートだ。こちらはモバイル場での検索結果のみに影響を与えるアップデートだが、ユーザーのモバイル上検索率が上がる今、無視してはおけない。国に縛られることなく、全世界対象なので、もちろん日本の検索結果にもこのアップデートは当てはまる。
クオリティアップデート
2015年5月には、クオリティアップデート呼ばれる更新も行われた。Googleはコンテンツの品質の評価方法に変更を加えたとし、これにより検索順位に変動が起こっている。実際どのような基準を元に品質の評価を行っているのかはまだ定かでない。しかし、Googleが「コンテンツ重視」「モバイル重視」の更新を進めてきたこれまでの歴史から、より高品質でUXの高いコンテンツが要求されることが予測される。
Googleのペナルティの事例
実際にペナルティを受けると、いったいどんな事が起こるのだろうか? ここでは、世界の大手企業が受けたペナルティ事例をみてみよう。
BBC
世界でも名高い英国放送協会(BBC)は、たった1ページのサイトが原因で、手動ペナルティを受けた。理由はそのページ内のリンク先に不自然なものがあった、ただそれだけだった模様だ。2013年の3月にペナルティを受けたBBCは、Googleのウェブマスターフォーラムに相談。Google側からの返答コメントを元に、素早く問題を解決し、ペナルティ解除につなげたとみられる。
Overstock
大手ディスカウントサイトのOverstockは、自社のウェブへのリンクを学校に依頼し、その見返りとして特別ディスカウントのオファーを行い、ペナルティを受けた。2011年2月にペナルティを受け、解除までにかかった時間は2ヶ月。この間に売上の5%にあたる損失がでたとされている。
BMW
クローキングとは、サーバーに細工をする事で、検索エンジンロボットにはユーザーと違ったページやコンテンツをみせる「騙し」的な技だ。BMWは2006年2月に、クローキングに対するペナルティを受けた。罰はなんとサイト自体の削除という大きなもので、多くの企業に衝撃を与えた事例である。
なんとGoogle自身も……
ちなみに面白いのが、Google自身もGoogleペナルティを過去に数回受けているという事実だろう。「クロームブラウザーのプロモーションの一環としてリンクを購入した」「AdWordsのヘルプページのランキングを上げるために、クローキングを行った」など、上記であげた企業と同じような内容でのペナルティである。
Googleペナルティは国や企業の大きさには関係しない。中小企業だろうが名の知れた大手ブランドだろうが、適用されるガイドラインは一緒。「ペナルティ対象外」というのは存在しないという事が良くわかるだろう。
ペナルティをうけやすいコンテンツはどんなものなのか?
では、ペナルティ対象となるのはいったいどんなコンテンツなのだろうか。5つのキーポイントを紹介しよう。
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リンク先
ランキングを上げるためだけの目的で、自社のコンテンツに全く関係の無いサイトとのリンクをかわさない。リンクは量より質重視。
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隠しテキスト
Googleによる隠しテキストの定義は以下参照。(出典:Googleウェブマスターツール ヘルプ)
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白の背景で白のテキストを使用する
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テキストを画像の背後に置く
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CSS を使用してテキストを画面の外に配置する
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フォントサイズを 0 に設定する
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小さな 1 文字(段落中のハイフンなど)のみをリンクにしてリンクを隠す
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キーワードの詰め込み
ウェブページの内容に関係のないキーワードの羅列はやめる。Googleの挙げた羅列の例は以下参照。(出典:Googleウェブマスターツール ヘルプ)
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実質的な付加価値のない電話番号の羅列。
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ウェブページが特定の市町村や都道府県に関する検索結果の上位に掲載されるようにするために市町村名や都道府県名を羅列したテキスト。
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同じ単語や語句を不自然に感じられるほどに繰り返すこと。例:当店では、カスタムメイド葉巻ケースを販売しています。当店のカスタムメイド葉巻ケースは手作りです。カスタムメイド葉巻ケースの購入をお考えでしたら、当店のカスタムメイド葉巻ケース スペシャリストまで custom.cigar.humidors@example.com 宛てにお問い合わせください。
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コンテンツの重複
サイト内または複数サイトにまたがって、同じもしくは非常によく似たコンテンツの掲載をしない。これは同じコンテンツが何度も検索結果に上がることで、検索機能の利便性が下がるのを避けるためである。
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不正プログラムの使用
ページやサイトのサブミッションを自動的に行ったり、サイトランキングを検索する、不正プログラムを使用しない。これはGoogle自体をスローダウンさせ、UXを低下させるからだ。
もちろんこれが全てではないが、ベースとしてこの5つは確実に避けるべきだ。もし、現在自社サイトに思い当たるものがあったら、すぐに対処をオススメする。
今後企業が行うべき事はなにか
では企業は、今後どのような事を意識してペナルティ回避を行っていけば良いのだろうか。以下にまとめてみたので参考にしてほしい。ECサイトでは、商品一覧ページや検索結果ページなど、自動生成しているページが該当することも覚えておこう。
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コンテンツの質を向上させる:ただ情報を詰め込むのはやめよう。関連性の高いコンテンツとは何か、本当に必要な情報やリンクは何かを厳選し、高品質のコンテンツを提供しよう。低品質なコンテンツが無いかのチェック(バナー画像が多い、テキスト量が異常に少ない、コピペしているページ)も欠かさず行おう。
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実在する企業として存在を確立:信頼性の確立が重要になる。デザイン性の高いウェブサイト、電話番号や住所などの明記、ソーシャルネットワークでのフォロワー数増加などにポイントをおこう。偽のファンを使ったソーシャルメディアアカウントなどは、マイナスにしかならないので要注意だ。
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サイトの信頼性を上げる:地位の確定しているブランド(政府機関や教育機関を含む)との相互リンクを行う。ゲストポスト(寄稿)を活用しするのも手だが、これは注意が必要だ。ゲストポストからのリンクは、リンク数全体の2割以下に押さえると良いとされている。
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アンカーテキストに注意する:アンカーテキスト(リンク付きテキスト)を、いかに自然に取り入れるかにも注意しよう。同じキーワードの繰り返しにならないよう、バリエーションをつけたアンカーリンクの使用をオススメする。
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ウェブマスターツールを活用する: Google のウェブマスターツールにサイトを登録し、メールにて通知を受け取れるようにしておく。そうすると重要な問題などのアラート送られてくるので、問題が出てないか日常的にチェックすることができる。
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モバイル対応を行う:自分ではモバイル化を行ったつもりでも、100% ではないかもしれない。Googleのモバイルフレンドリーチェックを使い、確認を行えば良いだろう。
Googleでは、モバイルフレンドリーかどうかを判断してくれる特別サイトを用意し、ウェブアドレスを入力するだけで、自社のページがモバイルフレンドリーかどうかのチェックが簡単にできるようになっている。
ペナルティが出た場合の解除方法
もしペナルティを受けた場合は素早く的確に解除を行えるように手続きをすることが重要だ。今回はペナルティ通知が届くので発見しやすい、手動ペナルティの解除方法について紹介していこう。通知を受け取ったら:
①ウェブマスターツール内のリンクリストの確認・ダウンロード
②リスト内からペナルティの理由に該当しそうなリンクを抜き出しテキストファイル(.txt)でリスト化
③問題のリンクを貼っている相手サイトに連絡を取り、リンク解除を依頼する
④Googleのリンク否認ツールで作成したテキストファルを提出
⑤再審査リクエストフォームに、どのような対策を行ったか(③④)の流れを詳細に記入し、リクエストを送信する
以上5つのステップを踏む必要がある。ペナルティを受けたまま放置しておくと、インデックスの削除、検索結果の下落につながり、自社コンテンツに消費者がたどり着かなくなる。ECサイトは顧客がこなくなるので、直接売り上げに大きな被害が出やすいので、特に注意したい。
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Photo Credit: Jesse Barker
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