知っているようで知らない!?ソーシャルメディア戦略の基本

コンテンツマーケティング

昔から言われてきたことだが、浮き世ははかない。

それはソーシャルメディアの世界だって同じである。流行は移り、世代は交代し、人の興味はめまぐるしく変化する。このSNSの流動性はマーケターのあなたを悩ませる。FacebookもTwitterも、利用者層が代わり、アルゴリズムも変化したのだから、以前まで有効だった戦略が今は機能しないなんてことは、日常茶飯事である。

つまり、あなたがソーシャル=社会を相手にしている以上、いずれ戦略を見直すべき時がやってくる、ということなのだ。

では、ソーシャルメディアマーケティングがうまくいかないとき、あなたはどうやってそこから立ち直るべきだろうか?

今回はここで、ソーシャルメディアの基本に立ち返りながら、トラブルシューティングのコツをご紹介しよう。今うまくいっている人も、ぜひ事前に心構えをして、有効なソーシャルメディア戦略を構築していただければ幸いである。

マーケティングの基本はターゲット戦略ということは皆知っているけれど…

どんなトラブルシューティングも、まずは基本的事項の確認から始まる。それはソーシャルメディアマーケティングにおいても同じだ。

マーケティングの基本はもちろん「誰を相手(コンシューマー、カスタマー)にしているか」、つまりターゲット戦略といってもよい。たしかにこれは、ソーシャルメディアを使って行うマーケティングにおいても変わらないのだが、ソーシャルメディア特有の難しさというものがある。それは一見したところ、スクリーンの向こう側にいる人の顔が見えにくい、ということである。

こうした問題を解決するため、たとえばHubspot社は、ソーシャル・インボックスという、潜在的な顧客や見込み顧客までデータをもとに可視化するサービスを行っている。

ソーシャル・インボックスは、Hubspot社の持っているデータベースと照合することによって、Twitterなどのソーシャルメディア上のアカウントを顧客の特徴ごとに色分けして表示し、自社製品が言及されたときにはメールで通知してくれるなど、多数の機能をもった便利なサービスだ。

こうしたサービスを見逃さずに活用することが重要であることは言うまでもないが、それ以前にまず大事なのは、マーケター自身がソーシャルメディアを使用する人の動向についてよく理解することではないか?

具体的に考えてみよう。

ソーシャルメディアマーケティングを生き抜く「5W1H」とは?

ソーシャルメディア上での、顧客の激しい入れ替わりを観測するのは大変だ。

Single Grain社のEric Siu氏は、マーケターの激務を「立ち泳ぎ」にたとえている。激しい情報の水流の中では、その場に留まるだけでも大変な労力がいることが伝わってくるだろう。そこで、こうした負担を減らすため、彼らのアドバイスを英語学習の基本であるところの「5W1H」になぞらえてまとめてみた。

Who & Which(誰がどのサービスを使っているか?)

ソーシャルメディアの顧客層にはそれぞれ特徴がある。

日本国内において今年度(2014年度)の大学新入生に一番使われているアプリであるLINEは、やはり若年層にアピールしているし、ソーシャルゲーム系サービスは男性の比率が高いという統計もある。こうした情報の把握は、適切なカスタマーに情報を届けるために必須だろう。

When(いつ使うか?)

それぞれのサービスにはユーザーの活動が活発化する時間帯というものがある。

例えば、一日中情報が飛び交うように見えるTwitterのようなサービスでも、夕方から深夜にかけての時間帯に最もRT(リツイート)数が多いということが知られている。時間を間違えると、ユーザーの眼に届かないうちに情報が古びてしまうだろう。

What&Where(何を扱うか? そのために適切な場はどこか?)

一般的な話をする前に、あなたが扱うプロダクトの性質を考えよう。

少数の選ばれたカスタマーに訴える商品を扱うのに、フランクな雰囲気のソーシャルメディアを選んでしまってはミスマッチだろう。 成人の7割がなんらかのソーシャルメディアを使っているとされるが、複数のサービスを使いわけているのは実はたったの4割(!)という統計もあることを知っておくべきだ、とSiu氏は語る。

カスタマーは棲み分けている。だから自分が何を扱って、どこに訴えるべきかを考える必要があるのだ。

Howに代えて:ソーシャルメディア時代のTPOをわきまえよう

さて、上記の「5W1H」には「How(どのように?)」が欠けている。この「どのように」して届けるかという問いの答えは、上記すべてのアドバイスの実践そのものになるだろう。すなわち、それぞれのSNSの特徴や活発な時間帯を見極め、プロダクトを欲しているユーザー層を明らかにして、それに相応しい場所でコミュニケーションを図ること。

そう、ウェブ上のサービスであっても、「TPO(時間、場所、機会)」の重要性は変わらない。ただ、それを実践するのには、上記のようなソーシャルメディアの特質を知っておくことが大切なのだ。

参考:?19 Reasons Your Social Media Might Not Work Out the Way You Planned?4 Reasons Why Your Content Marketing Strategy Isn’t Working on Social Media?What Do When Social Media Is Not Working For Your Business

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