フリーミアムモデルの4つのフレームワーク

経営・ビジネスハック

新しい商品やサービスにどういう値段を付けたらいいか、考えた事があるだろうか?

高すぎればお客さんは買わないし、安すぎると売上の機会損失が生じてしまう。価格は1度設定するとなかなか簡単には変えられないので、なおさら頭が痛い。

もし、あなたがインターネット型のビジネスを展開しているのだとしたら、フリーミアム・モデルを検討するかもしれない。

フリーミアムというのは、製品の一部を無料で提供して大勢の人に利用者を広げ、そのうちのごく一部の人に有料で課金するモデルである。有名な例としては、海外系ではEvernote、Dropbox、Skypeなどが有名だ。

さて、フリーミアムの価格を検討するにあたり、役に立ちそうなフレームワークを見つけたので紹介したい。

フリーミアムでは、無料版と有料版の製品をいかに設定するかが重要となる。

1 機能を制限する(無料版は一部の機能のみ使えるなど)
おすすめしない。なぜなら、製品の魅力が顧客に伝わらなくなるため。

2 ユーザー数を制限する
悪くはないが、簡単に抜け道を見つけられてしまう。(複数のメールアドレスで、ユーザー登録をするなど)

3 使用回数を制限する
月間の何回までは無料などというのは有効だが、何回まで無料にするのが難しい。

4 ストレージ容量などに対してチャージする
最高のフリーミアム。長く残るもの、溜まっていくものをベースにチャージするのがベスト。例えば、EvernoteやDropboxは良い例だ。長く使えば使うほどデータが溜まっていき、自然に有料化していく。そして、データが溜まれば溜まるほど、他のサービスに乗り換えにくくなる。

どうだろう?確かに、EvernoteやDropboxは知らず知らずの間にはまってしまう。今は、無料で使っている人も、2年後、3年後には有料版を使っている可能性は高いだろう。

フリーミアムを検討する上で、抑えておくべき数字

通常、有料版を利用するのは、全体の1%〜2%程度。フリーミアムを成り立たせるには、とにかく大勢のユーザーを集める必要がある。

無料版から有料版に移行させるのはかなり時間がかかる。Evernoteの場合、無料ユーザーが1ヶ月以内に有料化するのは1%未満、2年後に有料化するのは12%。

フリーミアムのメリット

とりあえず無料で使ってもらえるので、製品の良さ、サービスの良さを伝えやすい。

口コミが利きやすい。EvernoteやDropboxのような友達紹介プログラムと相性が良い。

日本でEvernoteが普及した時のように、影響力のあるブロガーに無料で使ってもらって、紹介してもらいやすい。(PRがやりやすい)

フリーミアムのデメリット

有料ユーザーを獲得するのに時間がかかるので、初期は赤字を覚悟する事。資金力の無い会社は、フリーミアムをやらない方がベター。

例:Chargifyという請求書を発行するサービスを提供する米国のベンチャーは、当初50件の請求書を無料で発行し、51件以上の場合は月額$49をチャージしていた。しかし、有料プランの獲得が思うように進まず、1年後には資金不足で倒産寸前になった。その後、料金プランを変更、無料プランを全廃し、全部のユーザーに月額$65の利用料をチャージ、黒字化に成功した。

有料プランと無料プランを明確に分けないと、ほとんどの顧客が無料プランに流れてしまう。かといって、有料プランばかりを宣伝すると、そもそもフリーミアムの特徴である口コミ効かなくなってしまう。

大企業向けサービスにはフリーミアムは向いていない。なぜなら、通常予算を確保しており、無料版を使うインセンティブが無いから。

結論

フリーミアムは諸刃の刃だ。バイラルによる急速なユーザー成長の可能性を手にする一方で、ほとんどが無料ユーザーのままで黒字化できないリスクもある。

やみくもにフリーミアムを導入するのではなく、どのような人が有料版を使うのか、どうやって無料ユーザーを有料化していくのかを十分に考えた上で実施するべきだろう。

参考元:
WSJ When Freemium Fail Adventures in Capitalism