Facebook広告とは?基本の設定方法や種類・費用・仕組みからターゲティングまで解説

Web広告
数あるSNSのなかでも、Facebookは世界的に認知されている巨大なプラットフォームとしてその存在感を示しています。
facebookは2006年9月26日に公開された世界で最もユーザー数の多いSNSです。
実名でのユーザー登録が必要で、個人の複数アカウントの所持は禁止されているため、重厚なコミュニケーションツールとしての役割だけでなく、広告媒体としても非常に優秀であり、実際に多くの企業が集客や販売促進のために利用しているツールです。
こちらでは、Facebook広告の魅力や設定方法、運用にかかる費用やその仕組み、活用のメリットやポイントを解説していきます。
目次
Facebook広告とは?
Facebook広告とは、SNS広告の内のひとつで、Facebook内に表示される広告のことを指します。
Facebookのフィード画面やストーリーなどに広告を配信することができ、自然な形で自社コンテンツをアピールできます。
Facebookはどちらかというと海外で主流のイメージがあるSNSですが、日本国内にも多くの利用者が存在し、世界で見たfacebookの月間利用者数(MAU)は29億1,000万人(2021年12月調べ)、日本でも2,600万人(2019年7月調べ)に達しています。
また、Facebook広告ではFacebookだけでなく、2012年に買収をした「Instagram」などにも広告を出稿できるため、幅広いユーザーへのアプローチが行える点も魅力です。
(BtoB企業でインスタグラム活用についてもお考えのかたは、イノーバのお役立ち資料『BtoB企業のインスタグラム活用』も要チェック!)
企業がSNSマーケティングを行う際には、Facebook広告の特徴を踏まえてそのメリットを上手に活用していくことが求められるでしょう。
Facebook広告はFacebookページ、または広告マネージャから運用できますが、ページからの運用は最も手間がかからず気軽に試すことができる反面、広告マネージャほど自由なカスタマイズができないため、戦略性をもって取り組める「広告マネージャ」からの運用をおすすめします。
Facebook広告の基本となる広告出稿の流れ
Facebook広告は以下のようなシンプルな流れで、広告の出稿を行うことができます。
-
広告の目的を選ぶ
-
オーディエンス(リーチするユーザーの属性)を選ぶ
-
広告の掲載場所を決める
-
予算を決定する
-
フォーマットを選ぶ
-
広告を注文する
-
広告を管理して効果を測定する
基本的には、上記の流れでFacebook広告を作成・出稿することになります。
広告出稿はいくらからできる?
Facebook広告の最低出稿金額は100円ですが、最低出稿金額で成果を出すことは現実的ではありません。本来は「facebook広告経由で何件の受注が必要なのか?」から逆算して必要な商談の数、商談を設定するために必要なリードの数を算出することが必要です。
ただ、facebook広告を出稿したことがない場合、相場が分からないためいくらで出稿すれば良いのか分からないこともあるでしょう。
ここでは、イノーバの出稿実績を元に「facebook広告で必要な金額の一例」を示したいと思います。
結論から申し上げますと、BtoB企業がfacebook広告を出稿するのであれば最低でも5万円は確保いただきたいところです。Facebook広告で獲得できるリードといってもリードの検討度合いはさまざま。Facebook広告からいきなりお問い合わせを獲得できるケースもあれば、もっと検討度合いの低いホワイトペーパーのダウンロードというケースもあります。
一般的に検討度合いが高いほど広告で必要な金額は高くなります。検討度合いの高い人ほど数が少なく珍しいため、そういった方に広告を出すためには大量に広告を露出する必要があり、その分費用がかかるからです。
一方で、検討度合いの低いホワイトペーパーをダウンロードをする人や、ウェビナーに参加する人はお問い合わせよりも高い確率で発生するため広告の露出量が少なくて済み、その分広告の費用は安くなります。
イノーバの実績では、お問い合わせを獲得するのに1人5万円、資料請求だと2~3万円、ウェビナーで5千円、ホワイトペーパーで3千円程度のコストを要しました。
さきほど5万円と提示させていただいたのは、5万円出稿すればお問い合わせを1件、あるいは資料請求やホワイトペーパーをダウンロードするリードが複数件獲得でき、そこからビジネスチャンスが生まれる可能性があるからです。
本来は必要な売上から逆算した広告出稿金額の算出がマストですが、不慣れな方は一度「5万円」と設定して、トライアル的に広告を回してみるのもよいでしょう。
広告費用とその仕組みについて
まず、Facebookでは、利用者にとって最適な広告かどうかを判断するために広告オークションが使われています。
主にインプレッション課金(広告が1,000回表示されるごとに課金)とクリック課金(広告が1回クリックされるごとに課金)で算出され、他社とのオークション形式で配信が決定されます。
オークションは単純な入札単価だけでなく、全体的な価値は下記3つの要素から判断されます。
- 推定アクション率
広告を見たユーザーがシェアやいいねといったアクションを起こす、またはその広告を介してコンバージョンに至る可能性を示す数値
- 広告品質
広告をクリックしたり動画の再生などポジティブな反応を示すユーザーや、非表示にするなどネガティブな行動をとったユーザーなどのフィードバック、低品質とみなされる要素を持つ広告などから判断される広告の品質指標
- 入札価格
広告主がその広告に対して設定した入札価格(広告主が目的達成のために支払う金額)
広告の費用対効果を高めるには、これらの要素を意識して、ユーザーがアクションを起こしやすく、かつ肯定的な感想を持ってもらいやすいように改善していくことが重要なのです。
より費用対効果を高めるために意識したいのが「広告関連度診断」です。
これは2019年春まであった従来の「広告関連度スコア」に代わるもので、自身が配信した広告とリーチしたオーディエンスとの関連度を診断でき、以下の3つの指標から評価されるよう改善されています。
- 品質ランキング
オーディエンスが同じ広告と比較した際の感性品質。広告をクリックしたり、動画の再生などポジティブな反応を示すユーザーや、非表示にするなどネガティブな行動をとったユーザーなどのフィードバック、低品質とみなされる要素を持つ広告などの評価のこと。
- エンゲージメント率ランキング
オーディエンスが同じ広告と比較した際の予測エンゲージメント率。広告を見た際にとったクリックやいいねなどユーザーの反応が起きる確率から導き出される評価のこと。
- コンバージョン率ランキング
最初に広告セットで設定した最適化の目的(商品の認知やクリック等)とターゲット層が同じ広告と比較した際の予測コンバージョン率。コンバージョン率ランキングが低くなりやすいものとして安価な商品や気軽に購入可能な商品よりも高額な商品、熟慮が必要な商品が挙げられますので注意が必要です。
そして従来では数値での評価だったものが、現在では以下のように先程挙げた3つそれぞれの指標が評価されます。
- 平均より上(広告の上位55%)
- 平均(広告の平均35~55%)
- 平均より下(広告の下位35%)
- 平均より下(広告の下位20%)
- 平均より下(広告の下位10%)
次は、実際に広告関連度診断を確認してみましょう。
広告関連度診断の確認方法
- 広告マネージャを開く
- 管理画面のレポート近くの右上に位置する「列」をクリックしプルダウンに表示される「列をカスタマイズ」をクリック
- パフォーマンス列の広告関連度診断内の3つ「品質ランキング」「エンゲージメント率ランキング」「コンバージョン率ランキング」にチェックを入れ「実行」
- 管理画面に列が追加されているので、それぞれの指標を確認
広告関連度診断の活用方法
広告関連度診断で「平均より下」の評価を受けてしまった場合、ついその「ランキングを上げて改善しよう」という思考に陥りがちですが、そもそもの目的は最初に広告を設定した際の「目的」を達成することが大前提にあることを忘れてはいけません。
広告のパフォーマンスが高ければ指標の評価が低くても概ね問題ありませんので、あまり気にせず広告の本来の目的に沿って最適化しましょう。
また、広告関連度診断は3つの指標を総合的に見ることで、どうしてその結果になったのか、また改善方法が分かるよう作成された表がありますので活用に役立ちます。
https://www.facebook.com/business/help/436113280262012?helpref=faq_contentから引用
Facebook広告のメリット・魅力
Facebook広告には、独自のメリットや魅力があります。
以下からは、Facebook広告ならではのメリットを解説します。
精度の高いターゲティングが行える
Facebookは実名で登録するタイプのSNSなので、精度の高いターゲティングを行うことが可能です。
Facebookに登録されているデータベースを活用することで、スムーズなセグメントが行えます。
明確なターゲティングができている場合には、Facebook広告によって効率良く将来顧客になりうるユーザーにアプローチができるでしょう。
Facebook広告には性別、年齢、言語、地域をはじめ非常に多くのセグメントから設定することができますが、ターゲティングの数は1つよりも複数、それぞれの属性が被らないように設定することがより早く成果につながるターゲティングの近道となるでしょう。
アクティブユーザー数が多い
Facebookはアクティブユーザーが多く、2019年時点で月間利用者数が国内で2,600万人となっています。
それだけ多くのユーザーが利用していることから、広告を閲覧される可能性は高くなるでしょう。
多くのアクションに期待できるので、Facebook広告からコンテンツへの感想を集めて分析することも可能です。
専門知識がなくても始めやすい
Facebook広告はシンプルな構成となっているので、専門知識がなくても簡単にはじめられます。
ステップごとに必要な設定を決めていくだけで、簡単に広告を出稿できるのです。
Facebook広告にはさまざまな広告フォーマットやターゲティング設定が備わっているので、慣れてくれば自由にカスタマイズしていくこともできます。
Facebook広告の設定
Facebook広告はfacebookページ、または広告マネージャから運用できますが、ページからの運用は最も手間がかからず気軽に試すことができる反面、広告マネージャほど自由なカスタマイズができないため、戦略性をもって取り組める「広告マネージャ」からの運用をおすすめします。
以下を参考に、自社コンテンツに合った広告の作成を進めてみましょう。
広告の目的
Facebook広告では、目的を設定してそれに合わせた広告を出稿できます。
目的は「認知」「検討」「コンバージョン」の3種類から、以下のような11個の具体的な項目に分かれています。
<認知>
-
ブランドの認知度アップ
-
リーチ(多くの人に広告を見せる)
<検討>
-
トラフィック
-
エンゲージメント
-
アプリのインストール
-
動画の再生数アップ
-
リード獲得
-
メッセージ
<コンバージョン>
-
コンバージョン
-
カタログ販売
-
来店数の増加
このように細かな目的を設定できるため、求める広告効果を効率良く引き出していくことができます。
ターゲティングの設定
Facebook広告は、広告を配信するターゲティングを3つの「オーディエンス」で設定することができます。
- コアオーディエンス
Facebookに登録されているユーザー情報、例えば地域、性別、年齢などを参考にターゲティングを行います。ユーザーの興味関心やアプリの利用状況なども、データとして取り扱われます。
- カスタムオーディエンス
自社が持つ顧客データとFacebookのデータを組み合わせて、ターゲットに広告を表示します。例えばメールアドレスや自社サイト内でのアクションなどを参考に、ターゲットの絞り込みが可能です。Facebook広告のいいねや資料請求等、すでに自社と接点を持つユーザーに対して再度リーチすることができます。
- 類似オーディエンス
自社コンテンツに似ているサービスや商品に興味を持つユーザーを対象に、広告アプローチを行います。既存顧客のデータを参考にすることで、自社と相性の良いユーザーを見つけ出すことが可能です。Facebookですでに1000~5000人の集客をしている場合に有効です。
Facebook広告のフォーマットの種類
Facebook広告は、さまざまな広告フォーマットで自社コンテンツをアピールできます。
例えばFacebook広告では、下記のような広告フォーマットが利用可能です。
-
写真広告
-
動画広告
-
スライドショー広告
-
ストーリーズ広告
-
カルーセル広告(1つの広告で最大10個の写真や動画を使用できる)
-
コレクション広告(メイン画像・動画の下部に、4つの画像を配置できる)
自社コンテンツやターゲットに合うフォーマットを選べるので、色々なパターンを試してみることができます。
Facebook広告の配置先
Facebook広告は、「Facebook」「Instagram」「Messenger」「Audience Network(Facebookと提携している他サイト)」といったさまざまなプラットフォームに広告を配置できます。
自社コンテンツと相性の良いユーザーが多い場所に配置することで、より広告の効果を高めることができるでしょう。
Facebook広告の配置場所に迷ったときは、「自動配置機能」を使用することもおすすめです。
自動配置機能とは、Facebook広告のアルゴリズムが広告予算などを考慮して、効果が出やすい場所へ自動的に広告を配置してくれる機能です。
手間をかけずに広告を出稿できるので、複数の広告を出すときや、はじめてFacebook広告を試すときなどは自動配置機能を活用してみましょう。
Facebook広告を運用するときのポイント
Facebook広告を運用する際には、事前に把握しておきたいポイントがあります。
これからFacebook広告の運用をはじめるのなら、以下のポイントも参考にしてみてください。
画像や動画のクオリティに力を入れる
Facebook広告を運用する際には、画像や動画のクオリティを高めることがポイントです。
Facebookではテキストよりも、視覚的に記憶に残りやすい画像や動画でのアピールが重要となります。
写真の撮り方や動画の演出などを工夫して、ほかの企業では出せないオリジナリティを押し出していくことで、ユーザーの興味を引く広告を作成できるでしょう。
複数のターゲットに同時に訴求する
Facebook広告では、複数のターゲットに同時にアピールすることも重要です。
複数のターゲットに訴求することで、反応を確認してセグメントを絞り込むことができます。
広告効果のあるターゲットを素早く見極め、計画の改善を進めることもできるでしょう。
定期的に広告を更新する
Facebook広告を運用するのなら、広告の内容は定期的に更新することがおすすめです。
配信する広告が長期間変わらないままだと、新鮮味が薄れてユーザーの興味の対象外となってしまいます。
数週間~1ヶ月程度を目安に、広告の内容を見直して新しいアプローチ方法を考案していきましょう。
仮に広告効果の高いスタイルを見つけたとしても、ずっと使い続けるのではなく、改良を進めてさらにユーザーに響く広告の作成を目指すのがFacebook広告を成功させるポイントです。
Facebookをうまく運用したい、CPA3000円以下でリード獲得する方法を知りたい、実際の活用事例が見てみたい方はこちらの無料ダウンロードできるイノーバのお役立ち資料も宜しければご覧ください!
<BtoB企業のfacebookリード広告の活用大全>を見てみる
Facebook広告を活用して自社コンテンツを配信・成果をあげよう
Facebook広告は、ターゲティング精度の高さやはじめやすさなど多くの魅力があります。
それらは自社コンテンツの広告を配信する際の、メリットになることでしょう。
この機会にFacebook広告の基本と運用ポイントを確認し、実際に広告の出稿を行ってみることがおすすめです。
またBtoB企業でインスタグラム活用についてもお考えというかたは、イノーバのお役立ち資料『BtoB企業のインスタグラム活用』もぜひチェックしてみてください!
人気記事