ブランド共感型のコンテンツマーケティング事例3つ紹介(P&G他)

コンテンツマーケティング
コンテンツマーケティングを設計する際のポイントは、いかにユーザーの共感を引き出すのかという点である。今回はブランドがコンテンツを使ってユーザーの共感を得る事に成功したい事例を紹介していこう。
目次
【事例1】P&G always(#LikeAGirlキャンペーン)
P&Gの生理用品ブランドalwaysは2014年6月に#LikeAGirlと名付けたキャンペーンを開始。2015年2月のスーパーボウルまで、約8ヶ月に渡る長期のキャンペーンであった。
(画像出典:always)
「Like A Girl(女の子みたい)」というフレーズは、通常、ちょっと小馬鹿にしたようなマイナスのイメージで使われることが多い。当キャンペーンには、このフレーズをポジティブに変えることで、若い女の子達に自信を与えたい、「女の子みたい」で良いじゃないかと感じて欲しい。企業のそんなメッセージが込められていた。
キャンペーンで使われた動画は大きな反響を呼び、ツイッターでは今も#LikeAGirlキャンペーンが続いている。以下に、投稿されたツイートをいくつか紹介したい。
こちらは「今年の秋はシカゴマラソンで#LikeAGirlのように走るわ!応援してね!」といった内容。
こちらは、ソーシャルメディアの分野で活躍している女性を賞賛する内容のツイートだ。
女性とは強く、美しいものだ。それをみんなで分かち合い、お互いを励ましあっていこう。そこにはシンプルだが、明確なブランドコンセプトがあり、それが多くの共感につながっているのだ。
【事例2】Patagonia(映画「THE FISHERMAN’S SON」)
アウトドア用アパレルを取り扱うPatagoniaは、ファンと同じ世界観を持っていることをアピールすることで、ブランドの強化を行った。Patagoniaは、環境保護に強い関心をもつ顧客に向け「THE FISHERMAN’S SON」というタイトルの30分の映画を作成した。
(画像出典:Patagonia)
映画はサーファー兼環境活動家Ram?n Navarro氏をフィーチャーしたもので、チリ海岸沿いのセクションの環境保存がテーマだ。Patagoniaの商品の宣伝は入っていない。しかし、Patagoniaが、この映画をスポンサーとして支援することが、ファンと同じ世界観を持っていることを伝える事に繋がる。そして、顧客のロイヤリティー向上やブランドイメージ強化に繋がっている。
映画は、YouTubeに4月21 日に公開されたが、5月16日の時点で、視聴数は6万を超えている。コメント欄には「素晴らしい話だ」「彼の活動の成功を祈っている」といった、好意的なコメントが多く残されている。以下のように、Patagoniaを賞賛するコメントもみられた。
【事例3】Under Armour(#IWillWhatIWant)
アスリート用アパレルやアクセサリーを取り扱うUnder Armourでは、女性向けキャンペーンとして#IWillWhatIWantを打ち出した。「他の人がどう思うかではない。あなたが何を信じるかだ」というコンセプトのキャンペーンは、さまざまな女性アスリートにスポットライトを当てている。
(画像出典:Under Armour)
中でも人気の高いコンテンツが、バレリーナMisty Copeland氏の動画だ。13歳でバレーのトライアウトに参加したMistyは、「体型が合わない」「歳をとりすぎている」などの理由で、一流バレリーナにはなれないという刻印を押された。しかし15年後の今、彼女はアメリカン・バレー・シアターのソロリストという一流のポジションに立っている。そんな彼女の自信に満ち溢れる踊りは、まさしく今キャンペーンのコンセプト通りで、見る人に、夢に向かって努力する勇気を与えてくれる。ブランドが自分の夢をサポートしてくれる。ファンにそう思わせる力強いコンテンツだ。
ツイッターにも、多くのユーザーから自分がどんなことを頑張っているか、どんなアチーブメントを成し遂げたか、などの投稿が寄せられている。
宗像はこう考える
どうだろう?いずれも面白い事例だったのではないだろうか?いずれも社会性のあるメッセージをコンテンツとして発信する事で、ユーザーの共感を得ているのが特徴だ。そして、ユーザーが共感できるブランド作りにつなげている。キャンペーン企画にも参考になる良い事例だと思う。
記事執筆:(株)イノーバ。イノーバでは、コンテンツマーケティングのノウハウを詰め込んだ無料のebookや事例集をご提供しています。ダウンロードはこちらからどうぞ→https://corporate.clst01.innova-jp.net/library/
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