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イノーバマーケティングチーム2024/02/06 14:13:281 min read

エンタープライズ営業とは?重要性と成功のポイントを解説

近年、大企業や公共機関などを対象に行う営業手法であるエンタープライズ営業が大きな注目を集めています。エンタープライズ営業は、契約に至るまでの道のりは大変なものですが、成功すれば高い売上や長期契約が得られビジネスの大きな成功につながります。しかし成果を上げるにはいくつかのハードルを越えなければなりません。今回はエンタープライズ営業の推進により得られるメリットや成果を上げるために必要なスキル、準備すべきことについてお伝えします。

エンタープライズ営業とは?

エンタープライズ営業とは、大企業や公的機関、団体など事業規模の大きな法人を対象とした営業手法です。一度契約が決まれば高額且つ長期の売上が期待できるといったメリットがあります。しかし、エンタープライズ企業は、部署が多いうえにそれぞれが独立しているケースが少なくありません。そのため、決済権を持つキーマンにたどり着くまでに長い期間と手間がかかります。また、競合も多いことから、スピード感を持って交渉を進めなくてはならず、メリットが大きい分、超えるべきハードルも高い営業手法といえるでしょう。

エンタープライズ営業に注力するべき理由

企業がエンタープライズ営業に注力するべき理由は、さまざまなメリットが得られる点にあります。具体的には次のとおりです。

  • 高い売上の獲得につながる

エンタープライズ営業の対象となるのは、大企業や公共機関といった大口の顧客であるため、一回の契約成立により、高い売上を獲得できる可能性が高まります。

  • 一般的な契約に比べ解約率が低い

エンタープライズ企業との契約は、高い売上獲得が実現するだけはなく、長期的な契約につながる可能性も高いのが大きな特徴です。その理由としては、大口契約のため、契約までのプロセスが長く、その間にしっかりと製品・サービスの質が吟味される点にあります。また、一旦、契約をすれば数千人以上が利用するケースも多く、解約すれば、また新たに契約、操作方法の習得が必要になる点も解約率が低い要因です。

つまり、一度、契約が成立すれば長期に渡り安定した収益を上げられるようになるのがエンタープライズ営業のメリットといえるでしょう。

  • 複数部署やグループ企業などに派生しやすい

エンタープライズ企業は部署の数も多く、一つの部署に製品・サービスの導入が決まれば、ほか部署も部署間の連携を取る意味で同じ製品・サービスを導入するケースが高まります。また、同じ会社以外にグループ企業にも派生する可能性もあり、一つの部署と契約が成立することで、より高い売上を得ることも可能です。

  • 自社のブランドイメージ向上につながる

エンタープライズ企業や公的機関と契約が成立すれば、それがそのまま自社のブランドイメージ向上にもつながります。誰もが知る企業や学校、団体などと取引をしていることがブランディングの効果も生み、競合他社との差別化要因ともなるでしょう。

  • 営業職の人材不足解消につながる

エンタープライズ営業は、営業職の人材不足解消に大きく貢献します。20226月、エン・ジャパン株式会社が発表した「企業の人材不足実態調査」で、人材不足が著しい職種でもっとも多かったのは営業職(28%)です。少子高齢化が進む日本において、今後急激に人口が増える可能性は限りなく低いため、少ない人材を多くの企業が取り合うことになるのは明白といえるでしょう。

しかし、エンタープライズ営業に取り組み、成果を得られれば、売上の増加に加え、長期間に渡って安定した収益を得られる可能性が高まります。そのため企業に人材採用の余裕が生まれ、高待遇での人材獲得が可能になり、人材不足の解消につながるでしょう。

参照:2022年「企業の人材不足」実態調査―人事向け情報サイト『人事のミカタ』アンケート― | エン・ジャパン

エンタープライズ営業を成功させるためのポイント

エンタープライズ営業は成果につながれば、さまざまなメリットを得られます。しかし、メリットが多い分、成果を上げるのは簡単ではありません。ここでは、エンタープライズ営業を成功させるために必要なスキルや準備すべきことについて解説します。

エンタープライズ営業の成功に欠かせないスキル

  • 情報収集・分析スキル

エンタープライズ営業を成功させるには、ターゲットとなる企業の特定が欠かせません。通常のBtoB営業の場合、ターゲットを幅広く設定し、セミナーや展示会といったオフライン営業、WebコンテンツやWeb広告などのオンライン営業を行います。

しかし、エンタープライズ営業の場合、ターゲットを限定し、特定の企業や組織などに特化した営業活動を行うため、選択を間違えればゼロからやり直しです。そのため、自社の製品やサービスを求める企業を特定するための徹底した情報収集と分析スキルが求められます。

  • 交渉スキル

そもそも営業社員には交渉スキルは必須ですが、エンタープライズ営業にはさらに一段上の交渉スキルが必要です。通常のBtoB営業の場合、担当者との話が成立すれば次は決済権を持つ人物との交渉へ進めます。しかし、エンタープライズ企業の場合、決済権を持つ人物と交渉するまでに複数人と交渉しなければならないケースも少なくありません。

また、20166月に中小企業庁が発表した「中小企業・小規模事業者の数」によると、日本の大企業は全体のわずか0.3%です。その0.3%に多くの競合が営業をかけるため、突出した交渉スキルがないと、競合他社に先んじて契約を取るのは難しいでしょう。

参照:中小企業・小規模事業者の数(20166月時点)の集計結果を公表します|中小企業庁

  • マネージメントスキル

大規模な企業や組織に対して製品やサービスを提供する場合、複数の部署や担当者との調整が求められます。そのため、常に自社とターゲット企業との間でコミュニケーションを欠かさず行い、契約がスムーズに進むよう、マネージメントしていくスキルが必須です。

エンタープライズ営業を成功させるために必要な準備

  • 社内プロジェクトチーム内のコミュニケーションを強化する

競合が多いエンタープライズ営業において、契約を成立させるにはスピードが重視されます。そして、スピード感を持って契約を進めていくためには、プロジェクトチーム内での情報共有が必須です。社内での連携が取れていないと、いざという時に適切な判断ができず、競合に遅れをとってしまうでしょう。プロジェクトチーム内での連携を取るには、常にコミュニケーションを欠かさず、情報共有を行える環境づくりをしておかなければなりません。

  • 多様な接点を用意しておく

エンタープライズ営業を成功させるには、多様な接点を用意しておくことも重要です。自社からのアプローチはもちろん、ターゲット企業からのアプローチを受けるためにも多くの接点を用意しておけば、スムーズな交渉へつなげられる可能性も高まります。

具体的には、自社Webサイトで問い合わせ、資料請求、ホワイトペーパーダウンロードなどリード獲得のための接点を増やす。ターゲット企業が主催するセミナーや展示会に参加し、コミュニケーションを取るなどで接点をつくっておくことが重要です。

エンタープライズ営業で成果を上げるポイントはスピード感と効果的な交渉

大企業や公共機関、団体などを対象に行う営業手法であるエンタープライズ営業。契約成立までにいくつものプロセスを要するといった課題はありますが、導入が決まれば高い売上と長期に渡り安定した収益が望めます。

エンタープライズ営業を成功させるには、そもそもの製品やサービスが高品質であることはもちろん、競合に負けないスピード感と交渉スキルが欠かせません。エンタープライズ企業と接点を持つためにあらゆるアプローチ方法を模索し、接点を深め、製品やサービスの価値を理解してもらい、競合他社との差別化を図り、契約締結に至るまであるいはその後も細々のケアをするというプロセスを営業担当者を中心に行っていかねばならず、それに比例して営業担当者の負担も大きくなります。そのようなとき、SFAツールやMAツール等が担当者の負担減や効率化に役立ちます。

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