ヒラリー・クリントン登壇 ! Salesforce主催カンファレンス「Dreamforce」@サンフランシスコに参加してきました ー Dreamforce 2014レポート(前編)

デジタルマーケティング

2014年10月13日〜15日の日程で、セールスフォースが年1回開催するビジネスカンファレンスのDreamforceに参加してきました。

さて今回はイベントの中心となったヒラリー・クリントン(米国 前国務長官、ニューヨーク州選出 元上院議員)とマーク・ベニオフ(セールスフォース・ドットコム会長 兼 CEO)の基調講演をレポートします。通常は、朝一でマーク・ベニオフが基調講演をする事になっているのですが、今年は、ヒラリー・クリントンがキーノートに登場するという事で、ベニオフは午後1時30分からにシフトしての開催となりました。

Salesforceの「1%ルール」
— 企業活動と世界の課題解決は両立する

ヒラリークリントンの講演では、冒頭に、ベニオフ氏がモデレーターとして招聘したダボス経済会議の社長である、クラウス・シュワブ氏を紹介。

シュワブ氏はスイスの慈善活動家、世界経済フォーラム主宰者として知られ、2004年からは「若き世界指導者のフォーラム(World Economic Forum)」を設立し、40歳以下の人材1,000人を集めて世界規模の問題の改善に取り組む人物です。

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ベニオフ氏は、セールスフォースの起業まもない頃にシュワブ氏に会い、企業が、世の中の課題解決にも積極的に関わっていく必要性があるという事を学んだそうです。シュワブ氏が提唱していたのが、”multi-stakeholder dialogue”。複数のステークホルダーと対話しながら企業経営を進めるべきだというコンセプト。

いまや、サステナビリティなどが当たり前のように話される時代なので、目新しさを感じませんが、当時(14−15年前くらいでしょうか)にしてはとても新鮮だったに違いありません。ベニオフ氏は、それを企業経営に活かし、有名な「1%ルール」を実行し、寄付、ボランティアなど社会貢献を進めていったそうです。

1%ルールとは?
SalesForceでは利益、製品、社員の時間のそれぞれ1%を社会貢献のために費やすという取り決め。現金の寄付だけでなく、NPOへの自社サービスの無料提供、社員が就業時間中にボランティア活動をしています。(「シリコンバレー最強CEOの偉大なる”妄想” 」より)

ヒラリー・クリントン登場 !
— 貧困由来の悪循環を改善する子どもの読書力向上キャンペーン

次に登場したのはヒラリークリントン。大統領選挙出馬の噂もあるヒラリー。
彼女が登場した瞬間、会場の参加者が立ち上がり、拍手で歓迎。人気の高さがうかがわれました。

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ヒラリーは、自身が設立した慈善団体「Clinton Foundation」で推進する子供の読書力の向上プロジェクトについての紹介をしました。貧困世帯では、両親が忙しいために子供に読み聞かせをする時間もなく、子供の語彙数が少なくなってしまう。その結果、語彙数が少ない事が原因で、学校の成績も悪くなるという悪循環に陥っている。その改善を図るために、大規模なキャンペーンを展開しているとの事。例えば、病院の待合室や受付にポスターを貼り、セサミストリートとタイアップした保護者啓蒙のためのパンフレットを配るなど。かなり大規模にやっている印象です。

最後にシュワブ氏から出された「大統領選挙には出馬するのか?」というサービス質問に対しては「今日はニュースを提供できないわ」と笑って受け流していました。ニュアンス的には、大統領選挙に出馬する確度はかなり高そうな印象でした。

この基調講演の動画は下記で公開されています。
https://a.sfdcstatic.com/video/live/?#/session/a2q30000000hvqsAAA

マーク・ベニオフCEO基調講演

さて、午後の最初のベニオフ氏の講演です。前半は、セールスフォースが学校のIT化を支援したプロジェクトについて。サンフランシスコの中学校にWi-Fiを設置し、タブレットを配り、ソフトウェアの無償提供をするプロジェクトを進めているそうです。サンフランシスコの市長、教育委員会の責任者、対象の中学校の校長などが登場し、テクノロジーのおかげで子供の学習環境が劇的に改善された事を報告してくれました。

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画面UIが秀逸な新製品「WAVE 」
ー 現場や外出先で最新データをチェック・意思決定する時代に

次に、ベニオフ氏は、製品のアナウンスを行いました。今回の発表の目玉は、なんと言ってもクラウドベースの分析サービスを提供するBIツール。製品名は、なんと「WAVE」です。実際に、デモを見せてくれたのですが、とにかく画面のUIが秀逸。クリックひとつで美しいアニメーションとともにグラフが表示されていく。しかも、モバイルファーストで設計されています。外出先で簡単に最新のデータを確認し、すぐに意思決定が行われる仕組みです。

今まで、企業はオフィスの中でビジネスを行っていましたが、今後は、顧客先や製造現場などオフィスの外で時間を使うようになるのでしょう。ビジネスがどんどんリアルタイム化していくのが間違いないなと思わせる製品でした。従来であれば、こうした製品は、大企業がそれこそ数億円という予算を投資して構築していた訳ですが、これが安価にクラウドベースで提供される訳ですから、すごい時代が来たなという印象です。

我々も、Cloud CMO管理画面の完全スマートフォン対応を急がないといけないと改めて感じました。(ユーザ向け画面は完全対応済みです!)

「Salesforce1 Lightning」
ー かんたんなアプリならドラッグ&ドロップで開発

それから次には、Salesforce Lightningの紹介です。これは、マルチデバイス、マルチOSで、モバイルのアプリを簡単に開発できる開発環境。簡単なものなら、ドラッグ&ドロップで作れてしまうというものです。ドイツのコカコーラを事例にして、営業マンが小売店でのアプリを実際に使う様子がデモで見せられていました。商品の取扱い数や冷蔵庫の数などを入力すると、自動的にデータが分析され、冷蔵庫を増設する必要があるとの分析結果が出る。その場で、冷蔵庫の在庫を確認、お店に合わせた冷蔵庫を発注出来るなどです。

企業が、自社の業務プロセスに合わせて、カスタマイズしたスマートフォンアプリを簡単に作れてしまう。企業は顧客志向で全ての業務プロセスを見直し、必要なデータを瞬時に取り出して、その場で意思決定が出来るような環境が整ってきています。いや、すごい事になってきてます。

(Dreamforceレポート後編に続きます)