失敗が許されるシリコンバレーとは?

経営・ビジネスハック

日本とシリコンバレーの比較論というのは、みんなの大好きなテーマだ。日本がシリコンバレーのようにベンチャーが次々生まれる場所になるには、どうしたらいいのか?お金か、人材か、大学との連携か、などなど。そしてその中で、大きなテーマなのが、起業に失敗しても再チャレンジ出来るかどうか?というのがあるだろう。

このテーマに関して、興味深い資料を見つけたので、紹介したい。
ジャーナリストとして、シリコンバレーのニュースを追いかけてきたジョージ・アンダースによれば、失敗した起業家の次のキャリアは以下のようになるという。

次のキャリア割合
もう一度スタートアップを起業する 50%
HPやシスコなどの大企業に就職し、安全なキャリアを進む 12%
企業のIT部門などで派遣の仕事をしつつ、次のチャンスを探す 8%
ビジネススクールに行き、キャリアチェンジを図る 5%
海外を旅行する 5%
失意のあまり無気力になる 5%
シカゴ引っ越しをする 5%
ベンチャーキャピタルの起業制度を利用する(注) 4%
本を書く 3%
音信不通になる 3%

(注)海外のベンチャーキャピタルは、Entrepreneur in Residenceと言って、給料をもらいながら、起業を準備する事が出来る制度がある。日本企業でときどき見かける社内起業制度に似ている。

学術的な研究ではないが、ジャーナリストの経験に基づく数字なので、ほぼ実態を捉えていると考えていいだろう。
それにしても、起業に失敗した人の50%が再度起業をしているのはすごい数字だ。派遣やアルバイトをしたり、起業制度を利用するなどで、次のチャンスをうかがっている人も含めると、再チャレンジする人は62%となる。

このあたりは、さすがアメリカ。狩猟民族の文化が強い国だなあと思う。アメリカ人とお酒を飲んだりしていると、Hunter&Farmerという言葉が出てくる。これはHunterとは、狩りをする人で、Farmerとは、育てる人というような意味だ。「お前はHunterか?Farmerか?」、「営業はやっぱりHunterじゃないとね。」などという具合だ。

日本は、農耕民族だという言われ方をするけれど、実は一概にそうでもない。歴史を遡れば、日本人も倭寇といって、東南アジアで海賊をして大暴れしていた時代がある。僕の出身である東北にも、マタギと言って猟師の文化が残っている所がある。実は、日本にも狩猟民族は結構住んでいるんだと、個人的には思っている。

良く再チャレンジを許さないカルチャーが悪い、社会が悪いという言い方をするけれど、僕は、それよりも、個人レベルでの再チャレンジの積み重ねなんじゃないかと思う。僕はつねづねアメリカのハンターカルチャーを良い意味で見習い、貪欲にチャレンジをしていきたいと思っている。
出典:Quora
Photo Credit:Eduardo Amorim