【保存版】デジタル広告が世界の広告費の25%に!モバイル広告の動向がカギ

デジタルマーケティング
今、デジタル広告が、世界全体で急成長を遂げている。
アメリカのデジタル調査会社eMarketerによると、2014年、デジタル広告が、世界の全メディア広告費の占める割合の25%になることがわかった。
デジタル広告とは、ウェブ広告など、あらゆるデジタル機器へ配信される広告の総称だ。パソコン・タブレット・スマートフォンなどに配信される、あらゆる広告を意味する。
モバイル端末の普及により、日々の生活は、デジタル広告で溢れている。そうした現実を考えると、世界の総広告費が、前年比5.7%増の5454億万ドルに対し、デジタル広告は、前年比16.7%増の1401.5億万ドルという、広告費全体の25%を占めるまで急成長しているのも納得できる。
前述のeMarketerの数字をもとに、2018年には、2138.9億万ドルにまで成長すると見込まれる、デジタル広告の可能性を見ていこう。
成長のカギはモバイル広告
デジタル広告の急成長を支えるのは、モバイル広告だ。モバイル広告とは、スマートフォンなどをメインとした、モバイルデバイス向けのインターネット広告を意味する。
eMarketerでは、2014年のモバイル広告は、デジタル広告費全体の約25%にあたる、前年比84.7%増の320億7100万ドルになると予想している。スマートフォンなどの普及率が高まるにつれ、モバイルデバイスからのインターネット接続が増えたことから、広告媒体としてのモバイルの価値が期待されている。
モバイル広告としては、PC向けインターネット広告で使われる検索エンジン連動型広告や、バナー広告・メール広告・アフィリエイト広告などが挙げられる。その他、モバイルデバイスの特性を生かし、現在位置の測定結果を利用した位置連動広告などがある。
アメリカ・イギリスといったデジタル市場の先進国では、今後さらにモバイル広告が拡大し、デジタル広告の50%を超えると予想されている。eMarketerでは、2018年度には、アメリカでのデジタル広告のモバイル広告の占める割合が67.8%、イギリスでは、70.4%になると見込んでいる。
その他のモバイル広告のシェアが、2018年度に50%を超えると予想されている国は、北アメリカ地域では、カナダの52.5%。西ヨーロッパ地域では、デンマークの54.1%、スウェーデンの61.5%、ノルウェーの58.3%、フィンランドの58%。アジアパシフィック地域では、韓国の66%とオーストラリアの64.4%。ラテンアメリカ地域では、メキシコの51.4%が挙げられる。
50%には届かないが、西ヨーロッパ地域では、イタリアの42.9%、オランダの45.8%、フランスの48%、ドイツの49.1%、スペインの43.3%など、主要国で高い数字が予測され、広告費全体の成長が鈍化しているなかで、モバイル広告が突出していることがわかる。
アジアでのモバイル広告の成長は緩やか
北アメリカ・西ヨーロッパ地域では、モバイル広告の今後の急成長を裏付けるような予想がされているのに対し、前述の韓国を除き、アジア地域では、軒並み低い数字が予想されている。
2014年の日本のデジタル広告におけるモバイル広告のシェアは27%だが、2018年でも34.6%と、その成長は緩やかな見込みだ。
他のアジア諸国でも、中国では2014年が10.9%で、2018年が29.3%。インドは2014年が4.2%、2018年が15.8%。インドネシアは2014年が3.9%、2018年が5.6%といった予想だ。
eMarketerによると、アジアのデジタル新興市場でのモバイル広告が急成長しない理由に、所得水準が低いことに起因する、最新スマートフォンの普及の遅れや、モバイルデバイスを快適に使うためのインフラ整備の遅れなどが挙げられている。
デジタル広告の今後の発展
モバイル広告を生かすためには、その特性を知ることが大事だ。
PCに比べて、スマートフォンなどは常に携帯していることから、その使われ方は、ユーザーのライフスタイルに影響を受けやすいといったことが挙げられる。また、携帯性の高いモバイルデバイスは、調べたいことがその場で検索でき、PCに比べ、若い世代のユーザーが多い。
デジタル広告は、今後さらに拡大し、広告媒体としての価値を上げていくと予想される。モバイル広告の動向には、特に注目が必要だ。
参考元:?Digital to Pass 25% of Global Media Spend for First Time?Global Ad Spending Growth to Double This Year
関連記事:?街中の人が観衆!ゲームを楽しみながら宣伝を行うマクドナルド?2つのマーケティングアワードに見る、日本が「マーケティング後進国」である理由
人気記事