速報!2014年のデジタルマーケティングトレンド7選

デジタルマーケティング

10月に入っても真夏を思わせるような日が続いていたが、先週、伊豆大島に大きな被害をもたらした台風26号が過ぎ去った後は一気に過ごしやすくなったように思える。

この台風26号、”10年に一度”の強い勢力だったらしい。

近年ではこのような台風の進路予想やピンポイントでの気象予測にスーパーコンピューターが用いられ、以前よりもかなり正確な気象予測が出来るようになってきたようだ。

さて、年末となると恒例なのが、その年の振り返りと新年に向けての”トレンド予想”だ。

若干気が早いかもしれないが、今日のトピックは2014年に向けての”デジタルマーケティングトレンド予報”としたいと思う。

1.コンテンツマーケティングがより勢力を強めるでしょう

アメリカでは、10年ほど前から多くの企業が取り組んできたコンテンツマーケティング。
日本でも近年その名を耳にする機会が増えたように感じる。

企業が顧客やステークホルダーに対し、継続的に価値ある業界情報や最新ニュースを配信し続けることにより関係性を構築し、ロイヤリティを高めることを基本とする手法だが、今後はその重要性がより増していくだろうと見られている。

広い対象をターゲットとしたテレビCMを代表とするマス広告から、より特定の相手に向けたコンテンツ作りと情報発信へ。

そのための手段としては、ソーシャルメディアは言わずもがな、自社サイト/ブログ上への記事投稿、メールマガジン、事例紹介、他社サイトや業界情報サイトへの記事や動画コンテンツの寄稿などが挙げられるだろう。

2.ソーシャルメディア上でのマイクロターゲティングがより増加するでしょう

上記で挙げた”特定の相手に向けたコンテンツ作りと情報発信”に効果を発揮するのが”マイクロターゲティング”だ。

マイクロターゲティングとは、年齢や性別、居住地域といった従来の顧客セグメンテーションを更に推し進め、対象となる人々のデータを詳細に分析し、細かくセグメントすることでより効率的なコミュニケーションを行う手法だ。

ソーシャルメディアには、自分の興味の対象などの貴重な情報をユーザー自身が積極的に公開している。

これらを分析し、自社の製品やサービスにより興味を持ってくれそうな顧客に効率的にアプローチする手法がより増加することだろう。

3.視覚コンテンツの重要性が高まるでしょう

ユーザーがWeb上で目にする広告や情報の量は加速度的に増加している。

しかし、ユーザーの時間は有限だ。

このことが、視覚コンテンツの多用を後押ししている。
ユーザーはより”ぱっと見でわかりやすい”コンテンツを好む傾向にあるからだ。

長い導入文を読んでようやく主旨がわかるような投稿ではなく、イメージの掴みやすい写真や動画、分析結果が一目でわかるインフォグラフィックを効果的に組み合わせたコンテンツが求められるだろう。

また、それに伴い、数秒の短編動画を気軽に公開できる”Vine”や”Instagram”を利用して、短い動画の中に届けたいメッセージを効果的に組み込み、発信するノウハウの重要性も増していくだろう。

4.より”シンプルであること”が求められるでしょう

”Less is more.”(より少ないことは、より豊かなこと)とは、近代建築の巨匠ミース・ファン・デル・ローエの名言だが、デジタルマーケティングの世界にもこの潮流がやって来つつある。

AppleやGoogle といった業界のリーディングカンパニーがその重要なデザイン要素として”シンプルさ”を追求していることは誰の目にも明らかだ。
これは、Web上に溢れかえる情報と集中砲火のように浴びせかけられる広告にユーザーが疲れ、より”シンプルなもの”を求めていることも背景にあるようだ。

先進的なマーケター達は、この傾向を敏感に捉えている。

2014年は、このような‘複雑さに疲弊したユーザー”に対し、彼らの生活をよりシンプルなものへと変える製品やサービスを提供することが成功のカギとなるかもしれない。

5.モバイルデバイスへの対応が不可欠なものとなるでしょう

これはもう予測でもなんでもない。
厳然たる事実であり、すべての経営者やマーケターが向き合わなくてはならないことだ。

スマートフォンやタブレット端末からのアクセスは増加の一途をたどっているし、ECサイトに関してはPCから利用するユーザーよりもタブレットからのユーザーの方が購買単価が高いといった傾向も報告されている。

モバイルデバイスからのアクセスに最適化されたWebサイトを持たないことは、もはや機会損失以外の何物でもない。

6.リマーケティング広告がさらに高度化するでしょう

一度訪問したWebサイトの広告が、他のサイトへのアクセス時にも追いかけてくるかのように表示される「リマーケティング広告(リターゲティング広告)」。

一部では”ストーカー広告”などと揶揄され、アドミュート率(広告表示拒否率)も”高い諸刃の剣”とも言われるが、その進化はとどまるところを知らない。

具体的には、スマートフォンアプリとWebを横断したリマーケティング広告の実現。従来の単純なイメージ広告だけを繰り返し表示する手法を進化させたGoogle の”動的”リマーケティングと呼ばれる手法の登場などだ。

動的リマーケティングはユーザーの閲覧情報を元に広告の表示内容を動的に変化させるため、ユーザーの”必要ないのに追われてる感”を軽減し、アドミュート率を低下させることが出来るのではないかと期待されている。

7.SEOだけでなくソーシャルシグナルの拡大がカギとなるでしょう

Web上で価値ある情報や、興味深いコンテンツを見つけた時にソーシャルメディアを通して”シェア”することが一般的になって久しい。

ソーシャルメディア上でのコンテンツに対するこのような”いいね!”やシェア数といった反響=”ソーシャルシグナル”が検索エンジンのオーガニック検索に対し与える影響が拡大傾向にある。

シェア数の多いコンテンツは当然何かしらの理由があってシェアされているのだから、検索結果に反映されて然るべきと言えよう。

Google の検索アルゴリズムの動向を予測することは容易ではないが、”ソーシャルシグナル”のSEO上の重要性は2014年の終わりまでに従来の”リンク”のそれを凌ぐまでになるかもしれないとの予測もある。

2014年はソーシャルシグナルを”コンテンツ”、”リンク”に次ぐSEO対策の3本目の柱と位置づけ、重視するべきだ。
また、それに伴いFacebookやTwitterだけでなく、Google+、LinkedIn、Pinterest、TumblrやInstagramといった多様なソーシャルメディアプラットフォーム上で発信することが重要になってくるだろう。

まとめ

いかがだっただろうか?
”2014年のトレンド”と銘打ったが、どれも現在のトレンドを更に推し進めたもの、進化させたものだ。

「キチンとしたコンテンツを、その情報に価値を見出すオーディエンスに向かってわかりやすく、継続的にマルチプラットフォームで発信する。それがGoogle 検索にも反映され、顧客との強い関係性を作ることにつながる。」

一文でまとめるならば、このように言えるだろう。

顧客との関係性作りに、即効性ある”近道”は存在しない。
その時々の技術トレンドをうまく取り入れ、継続的な取り組みを続けることこそが一番の近道である。

Photo: Some rights reserved by artislams, flickr

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