なぜものを買う?現代の「購買行動」を読み解く4つの原始的な欲望

経営・ビジネスハック

こんにちは、イノーバ代表の宗像です。

突然ですが、人はなぜものを買うのでしょうか? 

人間の消費行動は高度にテクノロジー化しました。いま、僕たちは買いものに出かけずとも、手の平から世界中の情報へとアクセスして欲しいものを注文し、自宅で受け取ることができます。数十年前では考えられなかったことです。

しかし、このように購買行動がテクノロジー化したとはいえ、人間の購買行動には原始的な本能がいまだに深く根付いているように思われます。

4つの原始的な欲求に紐づけて、僕なりの考えを書いてみたいと思います。

なぜ人はものを買うのか―4つの欲求

1. 「楽をしたい」という欲求

やはり、ものを買う理由の根本にあるのは、「生きていくために必要なものを、いかに楽に入手できるか」ということが、もっとも大きいかと思います。

もし、ものが買えなければどうなるでしょうか? 

たとえば、野菜を食べようと思ったら、畑を耕すところからはじめなければなりません。魚を食べるためには、釣具をつくるところからはじめなければなりません。生きるために必要なものを、すべて自分でつくろうと思ったら、ものすごい時間と労力がかかります。

1日は24時間。できることは限られています。そこで人間は、役割分担をするようになりました。「自分の土地には稲が育つ」「彼は魚が捕れる」というように、お互いに地の利をいかし、つくったものを物々交換する。いかに効率的に自己の生命を維持するかという欲求が、僕たちの購買行動の原点でしょう。

2. 「飾りたい」という欲求

「自分を美しく見せたい」「いいものを持ちたい」という欲求は男女ともに持っています。衣類やアクセサリー、車や調度品を消費するのは、自分や身の回りのものを「飾りたい」という欲求があるためです。

「飾りたい」というこの単純な欲求は、見た目を美しくして異性を惹き付けたいという動機だけではないようです。

縄文時代でさえ、食器に模様をつけています。人はいつでもファッションやオシャレを楽しんでいるのです。これは、かなり根強い人間の原始的本能のひとつではないかと僕は考えています。

3. 「貯めたい」という欲求

お金がない社会では富の蓄積ができないため、平等な社会が形成されるそうです。ところが、お金という概念が生まれると、その状況が一変して、自分の持ち分を増やしたいと思うようになります。「自分の土地を明確に持ちたい」「家を建てたい」「子どものために財産を残したい」という欲求です。

お金がある社会になると、自分の家族、自分の個人の遺伝子をどう残すか、という本能が全面に押し出されるようになる。不思議ですよね。

「子どもたちの健康のために」とか「お孫さんの将来のために」と言われ、つい財布のひもが緩んでしまう……、という経験がある方も多いのではないでしょうか。子どもや孫に、よりいいものを残してあげたい、貯めておきたいと思うことも、原始的な欲求のひとつです。

4. 「集めたい」という欲求

切手、鉄道模型、フィギュアなど、特定のものに執着を持ち、買い集めることに喜びを感じる人がいます。彼らは、自己保存にも子孫繁栄のためにも、とくに役にも立たないものを収集します。

収集への強い欲求を持つ人は、一定の割合で出現するようです。

これらの人々は、エキスパートとして集団の存続のために役立っているのではないかと僕は分析しています。たとえば、毒きのこを見分ける能力に長けたきのこの収集家は、集団を食中毒の危機から守っていたに違いありません。

「集めたい」というのも、一つの根強い原始的欲求なのだと思います。

人がものを購入する理由は、結構シンプル?

結局のところ、いくら自分たちのことを「洗練された現代人」だと思ってみても、原始的な欲求は根強いです。近代化は、人類の長い歴史で考えると、ごく最近。原始人だったときの記憶や脳の仕組み、DNAなどは、いまだに引きずっているようです。

オンライン、オフラインを行き来する現代の複雑な購買行動も、このように分類してみると、結構シンプルに見えてきませんか?