アメリカ「デニーズ」に学ぶSNSによるブランディング成功の秘訣

コンテンツマーケティング
日本ではファミリーレストランとして知られる「デニーズ」だが、アメリカ本国では、「アメリカン・ダイナー」として、強いブランドイメージを前面に押し出している。今やアメリカン・ダイナーと耳にすれば、多くの人が真っ先にデニーズを思い浮かべるほどだ。
それほど強烈なブランディングに成功した理由は、アメリカ・デニーズ(以下、デニーズ)のSNS上での一風変わったコンテンツによるものだ。同社は現在Twitter、Tumblr、Facebook、Instagramといった、人気のあるSNSを最大限活用している。
なかでも、Twitter とTumblrのエンゲージメントが上昇し続けている。同社は1年未満でTumblrのフォロワーを2.5倍増に(13万2500人増)、Twiiterのフォロワーを1.3倍増加させた(5万1000人増)。
では、デニーズはどのようにしてSNS利用のマーケティング戦略を行ったのだろう。
ここでは、「Tweeting For “America’s Diner” — 5 Questions With The Guy Driving Denny’s Social Success」の記事をもとに、デニーズのSNS全般を指揮し、成功に導いたマーケティング担当者Kevin Purcer氏の発言から、その秘訣を探っていこう。
SNS運用のアウトソース
ソーシャルメディアを活用したマーケティングが、低コストで、ブランドにとってメリットがあることは誰もが理解している。
しかし、それに時間をかける余裕のある企業は少ない。なぜなら、SNSの運用は決して短時間で効果の出るマーケティング手法ではないからだ。
そこでデニーズは、ソーシャルメディアに関する一切の業務を大手広告代理店に委託した。ブランド内部からの発信より、第三者からの投稿の方が、よりユーザーに近い感覚で共感を得られやすい。ブランドの宣伝くさくない、ユニークで遊び心のあるコンテンツを作るには打ってつけである。
絶対的な信頼関係を築く
ブランドのイメージを作り上げるSNS運用をアウトソースするにあたって、最も重要なのは、ブランドと委託会社の信頼関係である。SNS全般を任された広告代理店とデニーズは、絶対的な信頼関係を築いている。では、どのようにしてそのような関係を作り上げたのか?
それは、度重なるミーティングのたまものだという。SNSへの投稿に関するルールや、お互いに抱いているブランドのビジョンが一致しているかを、ミーティングのたびに確認しながら運用しているそうだ。
要するに、目指す場所が一緒であることが重要なのだ。そして何より、そのブランドのファンであること。
そうすれば、おのずから信頼関係は築いていける。
情報やネタでお腹いっぱいにさせる
SNS上に掲載する内容は、常に最新のものでなくてはならない。これは、SNSを利用するビジネスにとっては当たり前のことである。
しかし、デニーズの投稿はそれだけにとどまらず、最新ニュース以外の話題にも触れている。
それは、日常的に人々が話題にするような内容であったり、何かのイベントに関しての話題だったり。それらの話題提供の際にユーモアのあるコメントをしたり、面白いネタを披露したりと、バラエティに富んだコンテンツ制作をしている。
一見、好き放題に投稿しているように見えて、その実、選び抜いた話題性抜群のコンテンツを提供している。当然ながらそれらは拡散されやすく、SNS上のエンゲージメントを向上させる優れたマーケティング戦略となっている。
まとめ
SNSを通してブランディングに成功したデニーズの戦略のポイントは、「アウトソース」と「信頼関係」、そして、「話題性のあるユニークなコンテンツ提供」である。
しかし、様々な企業が同じソーシャルメディアマーケティング戦略を実施したとしても、結果は全く異なる。なぜなら、企業ごとに課題やゴールが違うからだ。
大切なのは、そのブランドに合ったマーケティング戦略を模索し、常にチャレンジしていくことだ。
まず、自社の作り上げたいイメージと目的を明確にした上で、外部の力も借りながら、自社のブランディングにSNSを大いに活用してみてはいかがだろうか。
参考元: Tweeting For “America’s Diner” — 5 Questions With The Guy Driving Denny’s Social Success
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