事例から学ぶデジタルマーケティングで成果を出すコツ

デジタルマーケティング

インターネット化がますます進む環境の中で、急速に認知を拡大させているのがデジタルマーケティングです。近年のコロナ問題もあり、オンライン上で顧客を獲得するデジタルマーケティングは欠かせないマーケティング活動になっています。

しかし、デジタルマーケティングはその領域が広く、どのようにマーケティングを設計していけばよいか悩む担当者も多いようです。手法ありきやツールありきで進めてしまうと成果は生まれません。そこでおすすめしたいのが事例の分析です。実際に成功した事例を分析し、それを自社に取り入れることで、成功確率があがるだけでなく、スピーディに企画・設計を進めることができます。今回は数ある事例の中から参考にしやすい事例を厳選しました。

デジタルマーケティングの成功事例4選

デジタルマーケティングと一口にいっても、活動内容は企業や商品・サービスによって様々です。ポイントは、既存顧客のニーズや購買経路をよく分析しておき、それにマッチする方法を事例から吸収していくことです。目新しさや成果だけで真似してしまうと成果は出しづらくなります。「何が吸収できるか」を意識しながら事例を読み進めていきましょう。

ブイキューブの事例(BtoB) リード獲得数1.95倍、新規顧客単価1.65倍

ブイキューブ社は、働き方改革を実現するためのビジュアルコミュニケーションツールの企画開発や販売のほか、ビジュアルコミュニケーションサービスの提供をしている会社です。
従来からセミナーや展示会、SEOなどの施策を実施していましたが、一つ一つの施策が単体で運営されており集客の導線ができていないことと、獲得した見込み客のリストが評価されておらずすべての見込み客に同じ労力でセールスされていました。そのため、どの施策がどの程度、商談発生や受注に貢献しているかがわからず非効率になっていました。また、見込み客の獲得から次のアクションに1ヶ月半もかかっており、時間的な課題も生じていました。
そこで同社は見込み客を可視化できるツールを導入。あわせて、マーケティングを自動化できるMAもとりいれました。各種施策の効果を可視化し効果を把握、可視化する中で発見した問題点の改善に努めました。結果、Webサイト訪問者数が2.2倍、リード獲得数は1.95倍、新規顧客単価は1.65倍の増加を達成しています。
この事例からわかるのは、リストや施策の成果を可視化することが大切であることです。デジタルマーケティングは活動のほとんどを数値化できます。整理することで見えてくる問題点もあるので、改善することでさらに成果を高めていくことができます。

住友ゴム工業の事例(BtoB) HPへのアクセス数30~40%上昇

住友ゴム工業は、タイヤ・スポーツ用品などを製造する住友グループの企業です。タイヤの販売実績で世界5位の実績を誇っています。
大手企業ですが、新事業として始めた住宅用制震部材では、営業部員が10名にも満たず営業ルートも持ち合わせていない状況でした。そこで注目したのが、デジタルマーケティングによる営業戦略です。
リスティング広告を活用し、自社HPにアクセスを集めて問い合わせを獲得するシンプルな集客フローで展開しました。プッシュ型ではなく、見込客の方から自社を見つけてもらうプル型の集客戦略をとることで、人的資源の不足をカバー。営業部員は自らHPにアクセスされた確度の高い見込み客との商談に集中することができました。
結果としてデジタルマーケティング(リスティング広告)の導入前と比較して、HPへのアクセスは30~40%もアップ。多数の見込み客と接触することができたことで、顧客ニーズへの理解も深まったそうです。
デジタルマーケティングには多数の手法が存在し複雑性がネックとなることがあります。しかし、すべての手法を活用しなくてはいけないわけではありません。手法を組み合わせたほうが効果的であることは事実ですが、この住友ゴム工業の事例のように、多くの手法を使うことが目的ではなく自社に合った手法を見つけることが先決です。

コムニコの事例(BtoB) リード獲得100件以上

コムニコは企業向けにSNSマーケティングを手掛けている会社です。SNSの開設・運用だけでなく、それを用いたマーケティング活動を総合的にコンサルティングされています。
同社の新規獲得活動は、テレアポや展示会への参加などアウトバウンド型の営業が主流でした。このような従来型の営業では成果に限界があり、同社も伸び悩んでいました。
そこで同社はインバウンドマーケティングの導入を決断。“見込み客を追いかける”から“見込み客に見つけてもらう”にシフトしました。顧客に有益なコンテンツを用意し検索からのオーガニックユーザーがWEBサイトへの導入が増加。見込み客に役立つホワイトペーパーを用意してメールアドレスを取得後、メルマガで顧客育成をしてきました。
結果、これまでゼロに近かったサイトからのリードの獲得数は100件以上になっています。
営業部員によるアプローチは成果が営業部員の質と数に依存してしまいます。トップ営業部員の退職で売上が大きくダウンしてしまった会社があるのはそのためです。デジタルマーケティングの仕組みを導入することで、見込み客の獲得からナーチャリングを簡素化・自動化することができます。営業部員は購買可能性の高い見込み客に絞ってアプローチできるので商談数だけでなく成約率も高めることができます。

ルネサンスの事例(BtoC) 会員継続率向上

ルネサンスは大手フィットネスクラブです。フィットネス業界は新規参入が激しく、競争激化で会員の継続率がどのクラブも落ちている状況で、ルネサンスも例外ではありませんでした。
同社は会員の継続率を上げるため接触頻度の増加を検討し、自社アプリを展開しました。プッシュ通知でキャンペーン等のお得な情報を定期的に発信することで、会員のファン化を推進。さらに入館時の会員カードをアプリ上でも利用できるようになるなどクラブへの通いやすさの向上にも活用しました。結果、会員の継続率を高めることに成功しています。
同社はアプリでは新たに健康ソリューションとしてお役立ち情報の提供も検討されています。デジタルマーケティングのツールは目的にあわせて選ぶことが原則ですが、多様な使い方ができるツールが多く、当初の目的を達成した後に別の使い方を検討することもできます。
デジタルマーケティングには様々な手法やツールが存在します。しかし、それらの手法・ツールをすべて使う必要はありません。大切なのは自社の課題を明確にし、それにあわせて手法・ツールを選定することです。

関西電力の事例(BtoC) サービス導入者の増加

電力が自由化されたことで、熾烈な電気競争が発生しました。電力会社では大手といえども従来のやり方では顧客の獲得が難しくなっており、差別化できるサービスが必要になっています。
そのような状況の中で関西電力は、アナログ電力計で計測を行う方法から、システムを活用して30分毎に顧客が電気使用料を確認出来るスマートメーターを導入しました。さらに、スマートメーターの技術を応用し、高齢者見守りサービスとして、ひとり暮らしの高齢の方の生活をご家族の方に知らせるサービスも提供しました。
これらの施策は反響が高く、サービスを導入する方が増えています。デジタルマーケティングというと、その技術を活かした宣伝方法に注目がいきがちですが、デジタルテクノロジーは顧客満足を高めるサービス開発にも応用できることがわかります。

デジタルマーケティングの事例を活用する上でのポイント

デジタルマーケティングを設計する上で事例を見るのは大切ですが、他社のやり方をそのまま真似するだけでは成功できません。では、事例をどのように活用していけばいいのでしょうか。そのポイントをみていきましょう。

自社の目的(課題)を明確にする

デジタルマーケティングは、マーケティング上の何らかの目的を達成するために活用するものです。そのため、成果を高めるには目的を明確にすることが第一歩となります。例えば、マーケティングは集客から育成、販売、リピートとプロセスがありますが、育成に問題がある中で集客に力をいれても成果はでません。まだ仕組みが構築できておらず、これからデジタルマーケティングに着手する状況なら、手をつけやすい施策から始めてテストを繰り返すのも一つの方法です。自社の目的が明確になれば、このような判断がしやすくなります。

目的にあった事例を見つける

目的には、新規顧客獲得、既存顧客の維持といった大枠の目的から、リストの収集、ナーチャリングの方法といった個別の目的があります。まずは大枠から検討し、個別の課題を発見していきます。
目的が明確になったら、それと同じもしくは近しい目的の事例を探しましょう。類似する目的の事例であれば吸収する部分も見つけやすいでしょう。

事例を活かしてデジタルマーケティングを設計する

デジタルマーケティングは近年、急速に認知を拡大させている手法です。特にコロナ問題はオンライン上での顧客獲得を余儀なくさせました。しかし、多数の手法・ツールが存在することがマーケティングの設計を難しくさせているのも事実です。しかし、すでに成功している事例を見ることで、デジタルマーケティングを自社に置き換えやすくなりすし、成果が出るのも早くなります。事例を活かしてデジタルマーケティングを設計し、マーケティングの成果を高めていきましょう。