信号無視が激減した好事例!Smartが仕掛けた踊る信号機

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誰だって、信号待ちは好きではない。

しかし、急いでいるときや車が来ていないときなどに信号が赤になると、つい「どこかのタイミングで渡れないかな」とむずむずした気持ちになってしまう。これは、誰にでも覚えがあるのではないだろうか。中には実際に渡ってしまい、クラクションを鳴らされた経験がある人もいるかもしれない。

もちろん、信号が赤なのに道路を渡るのは危ない。それは誰でも知っているし、できればなくしていくべき習慣だろう。この問題に対して、コンパクトカーのブランドであるSmartが打ち出した解決策をご紹介したい。訴求力のある啓発キャンペーンを行いたいと考えている企業の担当者は、特に必見である。

ついつい気になってしまう! 踊る信号機

赤信号を無視して道路を渡ってしまう人が多い。この問題を解決するべく、Smartはポルトガルの首都リスボンで「The Dancing Traffic Light」というキャンペーンを行った。これは、横断歩道の赤信号に表示されている、あの「赤い人」が踊るというものだ。

青信号のときはいつも通り、歩くポーズをとった「青い人」が表示されているだけ。しかし、信号が変わると、いつもは立ったまま動かない表示画面の「赤い人」が、突然踊りはじめる。信号待ちをしている人たちは「あれ面白い!」と、ついつい見入ってしまうため、結果的に信号が青になるまで待っていられるという仕掛けだ。

その動きには、実はモデルがいた

このキャンペーンが面白いのは、「赤い人」のダンスが信号が赤になるごとに違うということ。さっきは華麗なターンを披露していたかと思えば、次には激しいジャンプを繰り返す。見る人が飽きないよう、いろいろなパターンを用意しているのかと思ったら、実はこのダンス、実際に人の動きをトレースして表示しているのだ。

信号機の近くには黒い布で覆われたブースが用意されており、人がその中に入って踊ると、信号の「赤い人」にも身体の動きがトレースされるという仕組み。ブースの中で踊る人が華麗なターンを披露すれば、「赤い人」もターンをするし、激しいジャンプを繰り返せば、「赤い人」も同じようにジャンプをするのだ。

信号待ちをしている人の中には思わず身体を動かしてしまう人もいて、普段は嫌われる赤信号を楽しんでいることがうかがえる。このキャンペーンにより、信号無視をする人が81%も減ったということだ。

キャンペーンの様子は以下の動画に収められている。ぜひご覧いただきたい。

The Dancing Traffic Light

 

 

 

啓発キャンペーンの表現は難しい

こうした啓発キャンペーンを行うにあたって悩ましいのは、どのように表現にすれば人々が受け入れてくれるのかが読めないという点だ。あまり正面から伝えすぎても効果は薄いし、かと言って、効果的にしようと表現を盛り込みすぎても嫌われてしまう。

例えば今回の事例で、「信号無視は危ないのでやめましょう」などと言っても「そんなことわかってるよ!」と返されてしまうのがオチだろう。

このキャンペーンが秀逸なのは、「信号無視を減らす」というキャンペーンであるにもかかわらず、「信号無視」はおろか「赤信号」という言葉さえ使っていないところにある。狙ったのは「ついつい赤信号に見入ってしまう」という点だけ。これならば嫌みもなく、誰にでも受け入れられるのではないだろうか。啓発キャンペーンの表現に悩んでいるならば、ぜひ参考にしてみてほしい。